- 医師の平均年齢は近畿地方で最も若く、中・小規模病院・クリニックが多い
- 滋賀県は近畿圏、中部圏、北陸圏の結節点に位置しており、古くから交通の要衝としての機能を担ってきました。
滋賀県にある病院数は60施設。うち一般病院は53施設、精神科病院は7施設となっています。診療所やクリニックの数は約950施設です。病院数/診療所数ともに全国平均を下回っており、人口10万人当たりの医師数も204.7人と、全国平均の226.5人を下回ります。
そのため、多くの医療施設では医師求人が頻繁に募集されており、比較的仕事を見つけやすい環境にあるといえるでしょう。近畿地方に位置する滋賀県。京都や大阪に近く、中部地方との交流も盛んです。県土の6分の1を占める琵琶湖がよく知られていますが、男性の平均寿命は長野県に次いで第2位、女性も全国第12位と、健康県としての一面もあります。
滋賀県では約3,000人の医師が働いており、平均年齢は48.2歳です。これは全国平均の49.4歳よりも低く、近畿地方ではもっとも低くなっています。若い医師が活躍できる県だといえるでしょう。医療施設は小・中規模病院やクリニックが中心で、地域に根ざした医療に携わることができます。
病床数が400を超える大規模病院で働きたい医師は、滋賀医科大学医学部付属病院をはじめ草津総合病院、滋賀県立成人病センター、大津市民病院、市立長浜病院、彦根市立病院、大津赤十字病院などがあります。
厚生労働省の「病院等における必要医師数実態調査」によると、必要求人医師数は334.4人であり、現員医師数と必要求人医師数の合計数は、現員医師数の1.18倍です。全国平均の倍率は1.11倍となっており、これは全国で7番目に高い倍率となります。同調査によると、内科(34人)、整形外科(23人)、精神科(20人)の順に正規雇用が多くなっています。
滋賀県は「大津」「湖南」「甲賀」「東近江」「湖東」「湖北」「湖西」の7つの二次保健医療圏で構成されます。
現在の入院患者の動向を見ると、救急患者および、脳卒中や心筋梗塞など急性期患者のほとんどは上記の二次保健医療圏内で完結している状況です。患者が大病院に集中することもなく、圏域すべての医療提供力が高いところが特徴です。
滋賀県は以前より産科・小児科・麻酔科の医師の確保を行ってきたので、全国的に見ると医師の数は増加していますが、湖東保健医療圏では産科および小児科が、甲賀保健医療圏では小児科および麻酔科が減少傾向にあります(平成25年 滋賀県『滋賀県保健医療計画』)。このような医師の偏在化を解消するため、同県は「滋賀県医師キャリアサポートセンター」を設置し、医師のキャリア形成支援に注力しています。今後専門医として技術を磨きたい方にとって、働きやすい環境にあるといえます。常勤・非常勤を問わず求人募集が盛んで、転職しやすいのも同県の魅力です。