- 施設数の対人口比は東日本第3位で、多くの選択肢あり
- 日本海に面し、北陸地方に位置する福井県。福井県の医療事情で特筆すべきことは病院数の多さです。県下には102の病院があります。これは全国平均の187と比べると少ない数に思われるかもしれませんが、人口10万人あたりの病院数に換算すると9.5と、全国平均の6.9を大幅に上回っています。
これは東日本では北海道、富山県に次いで第3位の充実度となっており、多くの求人の中から、自分にピッタリの病院を選ぶことができます。北陸地方の南部に位置しており、関西地方の滋賀県や京都府と隣接している福井県。約413kmにわたる長い海岸線が日本海に面しており、雪国としても知られます。
福井県は敦賀市以東を嶺北地方、以西を嶺南地方と呼び、大規模病院は福井市や坂井市がある嶺北地方を中心に分布しています。県全域をカバーする基幹病院としての機能を持つ病院も多いです。
福井市と坂井市には、県がん診療連携拠点病院機能を有する福井県立病院、特定機能病院である福井大学医学部附属病院があり、奥越地区や丹南地区には地域がん診療連携拠点となる病院や地域周産期母子医療センターである福井赤十字病院、福井県済生会病院があります。
嶺南地方には、杉田玄白記念公立小浜病院が三次救急や地域周産期母子医療センターとして機能しており、市立敦賀病院や国立病院機構福井病院もこの地域の中核施設です。
平成24年の厚生労働省の統計によれば、福井県で働く医師数は1,975人。平均年齢は全国平均とほぼ同数の49歳となっており、40代~50代のベテラン医師が多く活躍しているようです。また平成22年6月に実施された「厚生労働省 必要医師数実態調査」によると、県内の現員医師数は1,233.1人、必要求人医師数は 155 .9人となっており、倍率は1.13となっています。
福井県には「福井・坂井(福井市など3市1町)」「奥越(大野市・勝山市)」「丹南(鯖江市など2市3町)」「嶺南(敦賀市など2市4町)」の4つの医療圏があります。全県的に比較的医療資源は豊かですが、福井・坂井圏域には県人口の51%が集中しているのに対し病院勤務医数は73%と人口以上の集中がみられ、福井・坂井圏域への一極集中が進んでいます。一方、奥越圏域、丹南圏域では一般病床数、病院勤務医数、看護師数ともに不足がみられます。このため、奥越圏域、丹南圏域で高度な医療が必要となった場合、福井・坂井圏域の福井大学病院や済生会、県立中央病院、日赤などに患者が搬送されるケースが目立ちます。
県内の医師数のうち女性医師の割合は17.8%と高く、今後も女性医師の増加が見込まれているので、女性医師が常勤として勤務しやすいよう医療現場の環境づくりが進められ、全県的に活発な求人募集が行われています。また離職した女性医師の復職・転職支援策も充実しています。