鹿児島県は「鹿児島」「南薩」「川薩」「出水」「姶良・伊佐」「曽於」「肝属」「熊毛」「奄美」の9つの二次保健医療圏 ごとに医療体制が構築されています。人口10万人当たりの医師数は全国平均を上回りますが、鹿児島市のある鹿児島医療圏と、最も医師が不足している曽於医療圏では、3.1倍の格差が生じる など医師の偏在化が医療課題です。県内の転職市場において求人がもっとも多く募集されているのも鹿児島市近郊で、そのほかの地域では慢性的な医師不足になっています。
また、鹿児島県は女性医師の活躍が期待されている県です。鹿児島県の医師数は、平成26年の厚生労働省『医師・歯科医師・薬剤師調査』によると4,134人ですが、このうち女性医師数は683人です。これは、人口10万人当たりの女性医師数に換算すると40.9人になり、九州地方で最も少ない数値 です。
そこで、平成22年4月からは「女性医師支援室」が鹿児島県医師会により設置され、復職のための研修病院の紹介や、求人情報の提供、保育サポーターやベビーシッターの派遣など、女性医師支援のためのさまざまな事業が実施 されています。現在、女性医師数は少ないですが、女性医師の割合は常勤・非常勤ともに年々増えており、女性が働きやすい環境整備が進んでいます。
鹿児島県の医師の平均年収は以下の通りです。
性別 | 鹿児島県 | 全国 | 鹿児島県-全国 |
---|---|---|---|
男性 | 2074万円 | 1227万円 | 847万円 |
女性 | 1012万円 | 1016万円 | -4万円 |
鹿児島県の求人理由は以下の通りです。
求人理由 | 鹿児島県 | 全国 | 鹿児島県-全国 |
---|---|---|---|
退職医師の補充 | 15.90% | 17.50% | -1.60% |
現員医師の負担軽減(患者数が多い) | 25.70% | 27.80% | -2.10% |
現員医師の負担軽減(日直・宿直が多い) | 16.30% | 16.20% | 0.10% |
休診中の診療科の再開 | 2.50% | 2.30% | 0.20% |
休棟・休床している病棟・病床の再開 | 0.50% | 2.20% | -1.70% |
外部機関からの派遣等から医師確保へ | 8.60% | 8.40% | 0.20% |
救急医療への対応 | 13.80% | 14.10% | -0.30% |
正規雇用が望ましい | 10.60% | 8.40% | 2.20% |
近々医師の退職の予定があるため | 6.20% | 2.90% | 3.30% |