開業事例

だいとう皮フ科クリニック

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だいとう皮フ科クリニック

開業タイプ 新規開業
科目 一般皮膚科、小児皮膚科、美容皮膚科
所在地 〒569-0055 大阪府高槻市西冠3-29-7 関西スーパー西冠店1階
TEL TEL:072-671-7300
URL https://daito-hifuka.com

インタビュー

開業のきっかけは何でしょうか。

医師になって10年が過ぎた2015年くらいから、開業を考えるようになりました。京都府立医科大学附属病院や京都第二赤十字病院など大規模な病院に勤務し、ある程度幅広い疾患に対応できるようになりましたし、3人の子どものうち下の双子が小学校に上がり、手が離れてきたことも要因です。

勤務医はある程度の年齢で定年を迎えますが、開業すれば長く診療できます。ワークライフバランスも整いやすく、開業した方が家庭との両立がしやすいと考えました。開業するにあたり、美容皮膚科も標榜するクリニックで勉強させていただきました。病院で一般的な皮膚科疾患も診ていましたが、クリニックでは、病院の診療そのままでは足りないと考えました。女性は特に美容面で悩んでいる人も多いため、保険診療を中心にしつつ自由診療で美容皮膚科もカバーするクリニックを作りたいと思うようになりました。1年ほどクリニックの仕事を学び、コンセプトも固めた上で、開業地の選定など具体的に動き始めました。

だいとう皮フ科クリニックのイメージ
院長 大東淳子 氏

開業までにどのようなことを準備しましたか。

自宅近くが良いと思い、当初はJR高槻駅周辺で開業地を探していました。1年ほど探しましたが良い物件が見つからなかったため、総合メディカルの開業セミナーに参加しました。その後、医療モールでの開業を提案してもらい、現在の開業地の他にも2~3施設の医療モールを視察しました。この中で、開業を決めた物件はスーパー併設で駐車場も広く、患者さんが通院しやすいうえ、整形外科や内科の開業も決まっていたため、相乗効果も期待できると考え、当地に決めました。JR・阪急高槻駅周辺やその北部は皮膚科が多いのですが、当地は駅から南に約1.5km離れており、皮膚科が少なかったことも要因です。

いわゆる落下傘開業ですが、苦労はありませんでしたか。

総合メディカルには、事業計画策定からスタッフ募集や銀行融資、ホームページ作成などの広報、内装工事や器材選定などにも協力してもらいました。特にスタッフの採用については気を遣いました。患者さんはいろいろな人が来られるため、心の優しい人でコミュニケーション力の高い人を求めていました。面接時には、総合メディカルの担当者に同席してもらい、客観的な意見をいただきました。おかげで本当に良い人材を確保できたと思います。今でも月1、2回、担当者が訪問してくださり、綿密に打ち合わせしながら事業を進めています。

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職員同士、気づいたことは互いに注意しあい、医療の質の向上を図っている。

高槻市には大阪医科大学があり、開業されている先生方は同大出身の方が多く、私は他大学の出身で、市内の医療関係者には知り合いが少なかったこともあり、各医療機関と連携を取らせていただこうと思い、開業前には市内の基幹病院などへごあいさつにうかがいました。

開業地を決めるまでは苦労しましたが、総合メディカルに相談して以降は大きなトラブルもなく、本当に助かっています。

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室内は白と木目を基調に、落ち着いた雰囲気を演出。
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広々とした待合室は、患者さんがくつろげる空間となっている。
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診断をつけるため検査を実施し、症状に合った治療を行っている。

クリニックの特色を教えてください。

一般、小児、美容の各皮膚科を標榜しています。19年8月に開院して以降、ありがたいことに患者さんの数は増えており、今のところは順調に事業計画以上で推移しています。常に患者さんの話をしっかり聞いて、丁寧な説明を心がけていることが当院の特色です。1時間で診察できるのは12人程度で皮膚科としては少し遅いペースですが、この点を患者さんにご満足いただけていたらうれしく思います。

患者さんからよく聞かれるのは、症状が出る原因や薬の塗り方、タイミングなどです。ゆっくりと丁寧に説明し、患者さんが理解できるようにしています。また、当院は重症の場合以外は、少し長めの処方にも対応しており、受診が負担にならないよう、患者さん一人ひとりに適した治療を心がけています。

小児の患者さんは3割程度で、当初予定より多くの患者さんが来てくださっています。開業前は意識しなかったのですが、近隣に小学校が3つあり、結果的にここで開業して良かったと思います。

子どもが受診を嫌がらないように、キッズスペースやおもちゃも準備し、診察の際には、保護者の方にも丁寧に対応しています。

自由診療の美容は全体の2割弱で、男性の利用も増えています。美容皮膚科は、豪華で特別なものというイメージがありますが、当院はあえて、美容らしくしていません。スーパーの一角にありますから、庶民的な感覚で、価格も抑えめにしています。診察は一般の皮膚科と同じ診察室で行い、そのまま中から施術室へ移動します。普通に一般皮膚科を受診する感覚で利用していただいています。

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新型コロナウイルス感染症拡大のため閉鎖しているが、小児患者が遊べるキッズスペースを設置。
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気軽に美容皮膚科を受診できるよう、問診や施術室の場所に配慮。
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光線療法で幅広い皮膚疾患の治療に対応。

開業から1年が過ぎました。手ごたえはいかがですか。

「できるだけ丁寧に」を実践し、それが評価されて患者さんが増えているのは、とてもありがたいと思います。来院のきっかけは、患者さんからの紹介というケースが多く、そのこともとてもうれしいですね。一方で、診察に時間がかかり、患者さんをお待たせしてしまうことも増えました。そこで4月に予約システムを導入し、効率化を進めるようにしました。パソコンやスマートフォンから、当日の順番を予約できるものです。患者さんの数は増えていますが、待合室にいる人数は減っているため、新型コロナウイルス感染症対策としても効果がありました。

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患者さんが理解できるように丁寧な説明を心がけている。

感染対策としては、スタッフの毎日の検温、手洗い、うがい、手指消毒を徹底し、来院患者さんの検温も行っています。処置が必要な患者さんには、マスク、手袋、フェイスシールドの防護具をつけ、接触に気をつけています。また、オンライン診療が広がる可能性が出てきましたが、画像だけでは判断できない症例もあり、症状を直接触った感じや立体的な感触が皮膚科の診断に欠かせないと考えているため、当院では導入するか慎重に検討しているところです。

今後の目標を教えてください。

この1年で地域の皆さんにある程度は知っていただけたかと思いますので、今できていることをしっかりと続けて、皮膚で困ったことがあったら、一番に来てもらえるクリニックであり続けたいと思っています。毎日のように通うスーパーは生活の場ですから、当院も同様に生活の場にいて医療が受けられるというクリニックを目指したいですね。

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「皮膚で困ったら、気軽に来てもらえるクリニックを目指したい」と話す大東淳子院長。

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