成功する開業テクニック

いざ開業、困ったときの解決法

開業したからといって、すべてが順調に行くとは限りません。予想していたより患者さんが来院してくれない、スタッフがいきなり辞めてしまったなど、予想外のことがいろいろと起きる可能性があります。そのようなときに備えて、事前に対応策を持っておくことは重要です。今回は、開業後に直面する悩みや課題の解決方法について解説します。

思ったほど集患できない

開業にあたり、銀行に提出する事業計画書に「集患数の予測」を盛り込むのが一般的です。この段階で、どのくらいの患者さんが見込めるのか、おおよその数字がはじき出されます。 しかし、想定した通りに集患数が伸びない場合も起こりえます。開業したばかりで、「これから先、クリニックの運営を継続していけるだろうか」など、将来に対する不安を抱くかもしれません。

こうしたとき、焦りは禁物です。まず、なぜ来院する人が増えないのか、その原因を考えてみることが重要です。たとえば、集患のためのプロモーション活動について振り返ってみましょう。

思ったほど集患できないのイメージ

プロモーションの手段にはさまざまなものがあります。開院時の新聞折り込みチラシやリーフレットのポスティング、電柱広告や駅貼り広告、クリニックのWEBサイトの開設やFacebookやTwitterなどのSNSの利用も増えてきました。開院後は医療法の規制により折り込みチラシやポスティングはできませんが、WEBサイトの内容を充実させたり、病気に関する解説や院内の様子を伝えたりしてクリニックを上手にアピールできれば、集患に結びつけることも可能です。

また、病気の予防や早期発見・早期治療のための健康づくり教室や市民公開講座を開くのも、地域住民の認知度を高めるのに有効です。 このほか、患者さんの待ち時間が長すぎないか、受付や看護師などのスタッフの対応に問題はないか、トイレなどの清掃が行き届いているかなど、集患できない原因と思われるものを洗い出し、問題があればすぐに改善しましょう。 とはいえ、患者さんの口コミが広がって、集患に結びつくまでには時間がかかるものです。あせらず、一人ひとりの患者さんと親身に接していくのが一番の近道かもしれません。

診察を代わってくれる医師がいるか

勤務医の場合には、自分が何らかの事情で勤務できないときは、同僚などがカバーしてくれますが、開業医になると勤務医時代のように簡単に代わりの医師は見つかりません。 そんなときのために、開業してからも以前勤務していた病院と連絡を取りあっておけば、いざというときには、緊急の患者さんを診てもらうことができます。日頃から近隣の病院やクリニックの医師と連携を密にしておくことが、緊急事態を乗り越えるうえで重要になります。

総合メディカルでは、2001年から勤務医、開業医、そして病院を結び、医師一人ひとりの志をかなえることで地域医療への貢献を実現する「DtoDシステム」をスタートさせ、現在7万人以上の医師が参加しています。「学会に参加するために、代診の医師を紹介してほしい」という開業医からの依頼にもお応えしています。

看護師などクリニックのスタッフが辞めてしまう

開業してしばらくの間、患者さんの来院数も右肩上がりで、医院の経営も順調にスタートしたと思ったのもつかの間、看護師や事務などのスタッフが退職したいと言ってきた・・・こんな予想外の事態が発生することもあります。
なぜスタッフが退職したいと言ってきたのか、まずはその理由をはっきりとさせましょう。問題が解決すれば退職しないですむかもしれませんし、それまで気づかなかった深刻な問題が隠れていることもあります。

また、結果的に退職した場合も、原因が残ったままでは、さらなるスタッフの退職や、せっかく新たなスタッフを採用しても辞めてしまうことにつながりかねません。 人材の見方など、採用に関する知識やノウハウなどを蓄積しながら、より良い人材を採用するようにしましょう。

経営について悩んだら

クリニック開業前に医業経営について学ぶ医師は多くはないでしょう。開業後には、経営状態のチェック、必要経費の確保、スタッフの労務管理や業者の選定など、診療以外の業務をこなしていかなければなりません。

医療経営で不安や課題があれば、コンサルタントや税理士、社労士、人材紹介会社など、さまざまな専門家に相談することもできます。しかし、日々発生する諸問題に対応できるそれぞれのスペシャリストを探すことは難しく、経営について悩んでいるうちにストレスを溜めてしまいかねません。

経営について悩んだらのイメージ

そのような開業医のために、総合メディカルでは、人材募集から採用面接、研修育成、経営コンサルタンティングまで、幅広い領域で開業医をサポートする体制を整えています。

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