現在、下肢静脈瘤に対するレーザー焼灼術、ストリッピング手術、高位結紮術、硬化療法とバスキュラーアクセスの日帰り手術を中心に行っていますが、手術を通して患者さんに貢献できる現在の形にとても満足しています。
血管外科専門のクリニックですから、手術をした患者さんは、定期的な経過観察のみで診療が終わります。風邪やちょっとした不調で気軽に受診されたり、慢性疾患のために長く通う内科クリニックとは異なり、常に新しい患者さんに来ていただく必要があります。その点は大変ですが、下肢静脈瘤に関する患者さん向けのセミナーの開催や、同窓の先生方、透析クリニックなどに定期的にダイレクトメールを送るなど、集患のためのさまざまな取り組みをしています。
また、ターミナル駅である池袋駅から徒歩3分という好立地のせいか、東京都内だけでなく埼玉県からの患者さんも増えてきました。シャントの手術はすべて腎臓内科からご紹介いただいているため、突然のシャントトラブルで透析のスケジュールに支障が出ないよう、術後のメンテナンスにも力を入れています。
下肢静脈瘤は命にかかわる病気ではありませんが、痛みのために歩きにくかったり、見た目でわかるなどQOLに影響するため、とくに素足を見せる機会が増える春から夏にかけて患者さんが増えてきます。当院ではまだ数は多くはありませんが、閉塞性動脈硬化症に対する日帰りでの血管内治療も施行しています。脚が痛くてスムーズに歩けなかった患者さんが、手術後、すぐに楽に歩けるようになって帰っていく姿を見ると、血管外科専門のクリニックを開業して本当に良かったと思います。