1. 薬の説明書とインタラクト!「スマートメディカルパッケージング」登場

海外医療トピックス

2017.06.02

薬の説明書とインタラクト!
「スマートメディカルパッケージング」登場

薬に添えられる説明書は、患者さんに正しく薬を服用・使用してもらうための重要な書類です。しかし、実際には「読むのが面倒だ……」「読んだけどよくわからない……」といった感想を持つ患者さんもいます。このような患者さんのために提供できる解決策のひとつとして、ケンブリッジ・コンサルタンツ(Cambridge Consultants)社が開発している「スマートメディカルパッケージング」を紹介します。

ケンブリッジ・コンサルタンツとは?

今回ご紹介する「スマートメディカルパッケージング(Smart Medical Packaging)」を開発しているのは、英国ケンブリッジと、米国ボストンに研究所を持つケンブリッジ・コンサルタンツという企業です。同社は製品開発におけるイノベーションをサポートするためのコンサルティング会社で、医療分野を含む幅広い分野でのサービスを提供しています。

医療テクノロジー分野では、FDA(QSR)やISO13485(医療機器の品質マネジメントシステムに関する国際規格)に従ったテクノロジーやデバイスの開発をサポート。以下の5項目を主部門としています。

  • Drug Delivery Device Development(吸入器や注射器などの開発)
  • Clinical Diagnostics and Life Science Instrumentation(診断向けデバイスやテクノロジーの開発)
  • Surgical and Interventional Devices(手術器具やインプラントデバイスの開発)
  • Wireless Medical Technology(ワイヤレス機能を活用した医療系商品の開発)
  • Business Consulting(ビジネスコンサルティング)

ケンブリッジ・コンサルタンツは50年を超える歴史と共に培ったノウハウをもとに、商品を市場に出すまでの時間を短縮したり、リスクを減少したり、投資へのリターンを増やことができるよう、企業のサポートを行っています。

患者さんの不安を減らす「スマートパッケージ」

「スマートメディカルパッケージング」は、患者さんが薬の服用・使用を正しく行い、よりよい体験ができるようにと開発されました。薬を自己投与する際に使う注射器と薬品が入ったパッケージに、図解と音声を加えることで、はじめてこの薬を使用する患者さんの不安を減らし、間違いなく使用ができるようにすることが目的です。

このスマートパッケージの使用方法はいたって簡単。AudioPackと呼ばれるシステムが導入されており、使用説明書がタッチセンサー式になっています。患者さんはパッケージを開いたら、使用説明ページの上部にある、オーディオボタンを押すだけです。そうすると「Ana」という名前のキャラクターが、パッケージ内の注射器と薬品の使い方を、ステップごとに丁寧に説明してくれる仕組みとなっています。もちろん、使用説明は音声のみではなく、カラフルで見やすい図解も付いており、聴覚・視覚の両方に訴えることで、より簡単に正確な理解を得ることができます。

シンプルなアイデアでも大きな助けになる

患者さんに健康になってもらうためには、薬の服用や投薬を正しく行ってもらうことが、とても大切なステップとなります。薬局や病院で薬の説明を受けてもうっかり忘れてしまった……、使用方法を間違えた内容で覚えてしまった……このようなハプリングは注意しても完全に避けることは難しいものです。

そのため、今回ご紹介したスマートパッケージのように、新しいアイデアの活用の価値が今後ますます上がっていくのではないでしょうか。患者さんが薬を正確に使用し、より健康になるために、従来の説明書にテクノロジーを活かして音声やビジュアルを加える……いたってシンプルなアイデアですが、意外と大きな効果が期待できるかもしれません。

まとめ

テクノロジーの進化により、医療の世界でも現在のサービスをより良いものにすることが更に簡単になってきています。また、覚えておきたいのは医療界で役に立つ「テクノロジー」は、医療界以外にも潜んでいるかもしれないということです。さまざまな分野のテクノロジーに関する情報にも目を向けるようにし、医療サービスの向上に使えるものはないかをチェックしていきましょう。

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