1. 少なくとも週に1回!チョコレートを食べると認知機能が向上 ―研究結果

海外医療トピックス

2016.06.21

少なくとも週に1回!
チョコレートを食べると認知機能が向上 ―研究結果

手軽にカロリー補給ができる、チョコレート。軽食の定番とするには少々罪悪感がわくものの、なかには医局のデスクにまで常備している医師もいるようです。そんなチョコレート愛好家をサポートする朗報が、海外の医療系サイト「メディカル・ニュース・トゥデイ」に取り上げられ話題となっています。

認知機能アップ!チョコレートのさらなる利点が明らかに

チョコレートは、これまでにも健康的な利点が多く認められてきました。たとえば「メディカル・ニュース・トゥデイ」でも、「胎児の発育への影響」や「脳卒中や心臓病のリスク軽減の可能性」について報じられています。
そんななか、南オーストラリア大学、栄養生理学研究センターのジョージ・クライトン博士率いる研究チームが、チョコレートの新たな利点を発見したようです。研究結果は、少なくとも週に一度チョコレートを食べると認知機能が向上することを示唆しているといいます。

これまでにおこなわれてきた研究は、「チョコレートやココアが豊富に含まれる飲み物などの消費によって素早く現れる効果」に焦点をあてたものがほとんどです。クライトン博士はその点を指摘したうえで、「チョコレートの習慣的な摂取や通常の消費が認知機能に影響があるかどうかを調べたかった」と話しています。

チョコレートと認知能力の関係を調査

今回の研究のデータソースは、メイン大学とシラキュース大学が1974年から38年かけておこなった、認知パフォーマンスに関係する心血管系危険因子の研究「メイン・シラキュース縦断研究」です。メイン・シラキュース縦断研究の中心人物は、今回の研究論文の共著者であるメイン大学のメリル・エリアス教授でした。

メイン・シラキュース縦断研究では、参加者に対して食習慣アンケートをおこないチョコレートの消費量についてたずねています。「まったく食べない」「まれに食べる」「週に1回食べる」「週に2~4回食べる」「週に5~6回食べる」「毎日1回以上食べる」の中から回答してもらう形です。また、認知機能については、「空間認識力」「作業記憶力」「言語記憶力」「注意力」のテストをおこなって各人を評価しています。
今回の研究において分析対象となったのは、認知症にかかっていない968人(23~98歳)に関するデータです。

少なくとも週に1回チョコレートを食べると有利

「チョコレートを食べる習慣」と「認知能力」、これら2つの関連性を調べた結果、チョコレートを週に1回以上食べている人はそれ以下の人に比べて、すべての認知能力が著しく高いことが判明しました。

年齢、性別、学歴、血圧、コレステロール値、血糖値、アルコール摂取量、カロリー摂取量を含め、ほかに考えうる交絡因子の影響を説明してなお、作業記憶力を除く3つの認知能力においてこの結果が覆されることはなかったとのことです。
ココアは脳への血行をよくするフラバノールが、チョコレートには注意力を上げるカフェインが少量含まれています。そのため、クライトン博士は今回の発見に驚くことはなかったそうです。

また、チョコレートの健康効果といえばフラバノールが豊富なダークチョコレートに注目しがちですが、今回の研究における「チョコレート」の種類にはダーク、ミルク、ホワイトのいずれも含まれていました。すなわち、認知機能を向上させるための食習慣については、ダークチョコレートだけにこだわる必要がない可能性もあります。

年齢と共に低下が気になる認知機能。脂質や糖分が高く注意しなくてはいけないチョコレートですが、たまに食べる一口がもたらす利益は思いのほか大きいのかもしれません。

海外医療トピックス バックナンバー

この記事を見た方はこんなコンテンツも見ています