1. ビデオゲームも処方される時代に!リハビリ用ゲーム「Vera」がFDA審査をクリア

海外医療トピックス

2016.02.02

ビデオゲームも処方される時代に!
リハビリ用ゲーム「Vera」がFDA審査をクリア

けがや病気の状態から体の健康状態の回復を図るリハビリは、患者さんにとっても病院スタッフにとっても、手間暇がかかるものです。この課題に対する解決策の一環としてカルフォニルアの企業が開発した、リハビリ用のビデオゲームをみてみましょう。2015年11月にFDA(米国食品医薬品局)の審査をクリアしたこのプログラムは、ゲームの画面に沿って自宅でリハビリができるというものです。

開発元のReflection Health社はどんな企業?

アメリカ・カルフォルニア州サンディエゴにあるReflection Healthは、医師と患者の両方にとってよりよいヘルスケアの提供を目的としたソフトウェアを開発している会社です。スタッフはエンジニア、クリニカルスペシャリスト、ソフトウェアデザイナーなどバラエティーに富んでおり、多彩な角度から医療関係者の業務を助けるプログラムの開発に取り組んでいます。
同社の企業のコンセプトは「ヘルスケアというのは、知識・経験豊富なスタッフが科学的要素をもとに提供するサービスである。しかしそれとともに、モチベーション、エンゲージメント、日常行動などあらゆる面で、人々をサポートすることでもある」というものです。

リハビリ用プログラム「Vera」

今回焦点を当てる「Vera」はマイクロソフト社のゲーミングシステム「Kinect」を使用したものです。患者さんのリハビリを病院外の場所でも効果的に行えるようサポートしてくれるプログラムとなっています。


画像をクリックすると動画が再生されます

特徴として挙げられるのは
・患者さんごとにリハビリ内容をカスタマイズできる
・医師はいつでもリハビリの進行状況が確認できる
・患者さん用の解説動画や教育的コンテンツを医師が作成できる
・システムを通して、患者さんとコミュニケーションをとりながらモチベーションを保ってもらうことができる
といったこと。

患者さんの症状に応じた内容のリハビリを提供することはもちろん、医師と患者さんのコミュニケーションツールを搭載することで、「途中でやめてしまう」「間違った方法でリハビリを行ってしまう」といったことを防げます。また、プログラムを通して採取されたデータを、医療スタッフがリアルタイムで確認することも可能。患者さんは、スタッフと同じ空間にいなくてもまるでプロの監視のもとでリハビリを行っているかのような安心感を得られます。

ヘルスケア分野のゲーミフィケーション

今回紹介したVeraに始まり、ヘルスケア分野では数多くのゲーミフィケーション(日常生活の要素をゲーム化すること)が行われています。リハビリや治療、日常的な健康管理といったものをゲーム化していくことで、患者さんはより楽しく健康な体を手に入れることができるようになります。また、スマホやモバイル端末の存在は、こういったものへのアクセスを手軽にしてくれます。人々はゲームを楽しみながら日常生活の習慣を改善することで、それを病気の予防につなげることも可能です。

人々の日常生活やリハビリ活動についてゲーミフィケーションを行うことは、ヘルスケアへの関心を高めることにつながります。健康に良い行動を取るとポイントがたまり賞品がもらえる「everymove」や、モバイル端末でフィットネスゲームを行うことで体を動かすことを推奨する「Utilifit」を筆頭に、健康状態の向上や医療の改善の助けとなってくれるさまざまなシステム開発の動きが強まっています。

医療スタッフと患者さんの両方にメリット

人々の健康管理をより楽しいものに変え、ヘルスケアシステムを改善するために、多くの企業がテクノロジーを生かしたプログラムの開発に取り組んでいます。今回、リハビリ用ゲームがFDAの審査を通過したことでもわかるように、こういったシステムはこれからも医療の世界を前進させ、医療関係者と患者さんの両方にメリットを与えてくれるでしょう。

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