1. いよいよ第2ステージに突入:統計で見るこれからの遠隔医療

海外医療トピックス

2018.02.06

いよいよ第2ステージに突入:
統計で見るこれからの遠隔医療

近年、「遠隔医療」という言葉をよく耳にするようになってきました。テレヘルス・モバイルヘルス分野で実績のある国際的法律事務所「Foley & Lardner」の行った調査によると、これまでは試験段階であった遠隔医療が、次のステージへと進化を遂げる段階にきているようです。今回はこの調査結果を参考に、これからの遠隔医療について考えてみましょう。

遠隔医療の普及速度は想定以上

Foley & Lardnerが遠隔医療に関する調査を行ったのは、今回が2回目となります。2017年度の調査では病院、専門クリニック、医療の補助的サービスや医療関連機関の管理者や医療従事者107名から回答が得られました。初調査であった2014年度の調査では、87%の回答者が「自分たちの患者のほとんどは2017年までに遠隔医療サービスの使用を開始していない」と予想していました。しかし2017年度の調査では76%が「遠隔医療を患者さんに提供している、またはする予定がある」と回答しています。つまり2014年度に予想していた以上に遠隔医療が急速に普及しているということがわかります。

さらに、今回(2017年度)の調査で遠隔医療を提供している、またはその予定があると回答した人のうち53%は、自分たちの遠隔医療のプログラムは成長している、または規模が拡大していると考えています。また、15%の回答者は自分たちの遠隔医療は「すでに成熟期にある、または最適化されている」と回答しており、「検討中または開発中(まだ遠隔医療の開発が済んでいない)」と回答したのはわずか14%で、これは2014年度の34%から大幅な減少となっています。

遠隔医療に関する現状データ

それではここで、今回の調査で発表された遠隔医療の現状に関するさまざまなデータをみてみましょう。

■遠隔医療を国際的に提供していますか?
22%の回答者は「している」と答えており、32%の回答者は、「まだ国際的に提供していないものの、国際的に提供することに興味を持っている」と答えています。
■国際的に遠隔医療を提供するまでに、どのくらいの時間がかかりますか?
「3~6か月」が16%で、「6~12か月」が24%。「1~3年以内」という回答が最も多く44%で、合計84%にのぼる回答者が3年以内に国際的に遠隔医療を提供することを考えています。
■遠隔医療の導入によってコストの削減やROI(投資利益率)の上昇を感じましたか?
29%が「いいえ」と回答したのに対し、71%は「コスト削減につながった」と答えています。その内訳をみると、コスト削減率は「20%を超える」という回答が29%、「11~15%」が14%、「16~20%」が11%となっています。
■遠隔医療で患者さんにどのようなサービスを提供している、または今後行う予定ですか?(複数回答可)
「セカンドオピニオン・専門家の見解」の53%を筆頭に「メンタルヘルスサービス」「遠隔モニタリング」の2つがどちらも51%と高い割合となりました。そのほかには「緊急ケアや時間外のケア」「オンライン薬剤師」といったサービスや、入院患者や外来にテレサービスを活用するという回答もありました。
■今後どのような方法でデジタルヘルスのサービスを拡張していく予定ですか?(複数回答可)
「遠隔医療」が1位で81%。「モバイルアプリ」が2位で61%、「ウェアラブル端末を用いて患者を遠隔モニタリングする」や「患者の診療録」などがそれぞれ40%強で続きました。

まとめ

「新しい技術」というイメージのあった遠隔医療も、試験段階が終わり、実際に普及していく時代が到来しているようです。世界の動向や業界のニュースをこまめに確認し、導入のタイミングを計ったり、導入後の効率化・最適化を図ったりできるようにしていきましょう。

海外医療トピックス バックナンバー

この記事を見た方はこんなコンテンツも見ています