1. ストレスに悩む医師必見!集中して食器を洗うとストレス軽減に効果アリ

海外医療トピックス

2016.01.05

ストレスに悩む医師必見!
集中して食器を洗うとストレス軽減に効果アリ

たくさんの人々との対面や難病の告知など、医師はストレスの多い職業です。そのつらいストレスが生活の一部で発散できるとしたら、嬉しくありませんか?
ここでは、米タイム誌にも取り上げられ話題となった、フロリダ州立大学とユタ大学による食器洗いとストレス軽減についての研究をご紹介しましょう。

今回行われた「皿洗い実験」の内容とは?

フロリダ州立大学が中心となって行った今回の実験は、51名の学生を対象としたものでした。学生を2つのグループに分け、それぞれに「皿洗いに関する短い文章」を読ませてから食器を洗ってもらうというものです。
文章は2種類用意し、1つ目のグループには「マインドフルネス(後述)をうながす文章」を、2つ目のグループには「具体的な行動を説明する文章」を読ませました。
2つ目の文章は、食器を片手で持ちスポンジを動かすといった普通の説明文ですが、ここで注目したいのは1つ目の「マインドフルネスをうながす文章」についてです。「マインドフルネス」は、「自己の思考や感情、周囲の環境などに意識を集中している状態」を差し、ストレス対処法としても知られています。こちらの文章についてもう少し詳しく見ていきます。

マインドフルネスをうながす文章の内容

具体的にどのような文章が実験に使われたのかご理解いただくために、タイム誌に取り上げられた「マインドフルネスをうながす文章」の一部をここに引用しておきましょう。
“食器を洗っている間は食器洗いのみに専念すべきです。つまり、食器を洗っている間は「自分は今食器を洗っているのだ」ということに意識を集中すべきだということです。ちょっと聞いただけでは、ばかばかしいことのように感じるかもしれません。皿洗いのような単純なことに、どうしてそこまで集中する必要があるのでしょうか?
しかし、そこがミソなのです。自分がそこに立ち皿を洗っているという事実こそが、動かし難い現実。ありのままの自分でいて、ただ、自らの呼吸を聞き、自分の存在・思考・行動を意識しています。すると、波にもまれるガラス瓶のようにいたずらに振り回されることはありません。”

ただ洗うだけでは効果ナシと判明

実験の結果、意識を集中して食器を洗った被験者では、インスピレーション(ひらめき)が湧く気持ちが25%高まり、神経質なイライラとした気持ちが27%減ったことがわかりました。一方で、意識を集中せずに食器を洗った被験者には、精神状態への影響は見られなかったそうです。つまり、ストレスレベルが下がるのは、集中して食器を洗ったときのみであるといえるでしょう。

食器洗いでストレスを軽減させるコツは「マインドフルネス」

今回は小規模な研究ではありましたが、もしもこの結果が誰にでも当てはまるとすれば、ストレス軽減のために食器洗いを集中して行う価値はありそうです。ただし、なんとなく洗うだけでは効果は望めず、「マインドフルネス」に努める、つまり食器を洗うときに食器洗いだけに意識を集中するのがポイントとなります。
研究者によると、インスピレーションの向上やイライラした気持ちの低減という結果が見られた被験者は、皿洗いをする間、次のようなものに注意を払っていたといえます。

・食器用洗剤の匂い
・手に触れる水の温度
・手に触れる食器の感触

「『意識を集中する』といわれても、食器を割らないように気をつける以外にどうすれば?」と疑問に思われる方は、上記のような事柄について感覚を研ぎ澄ませてみるのも1つの手です。
意外なところに隠れていた、ストレスを減らすチャンス。
医師として激務をこなすなか1つでも家事をしようと思われる場合は、食器を洗うのが一番かもしれません。

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