女性医師働きやすさ向上委員会

私らしく!働く女性医師のストレスマネジメント女性医師が抱えるストレス

>>一覧はこちら

長時間化する過酷な労働環境の中で、女性医師としてキャリアを積み、最新の医療技術を学び続け、日々患者さんと向き合うためにはどうすればいいのでしょうか。
日々感じるストレスとその解消方法について3人の女性医師に話を伺いました。

職場の微妙な人間関係 女性医師に求められる調整力が辛い

職場の微妙な人間関係にストレスを感じるKさん(消化器内科)
Kさんの医局は部長含め総勢9名。Kさんは古い順で上から4番目という立場です。
女性医師は医局の中で2人しかいないことに加え、もう一人の女性医師は非常勤勤務だといいます。実質、女性医師の中で部長や副部長に対して意見できるのはKさんのみ。

Kさんの職場の部長は気分屋な上に嫌味な性格で、副部長は威圧的な人物だそう。そのため、若手医師が部長、副部長と満足なコミュニケーションが取れておらず、また部長、副部長ともに若手医師の相談にも乗っていないのが現状です。
下からは私が部長や副部長への橋渡しのように考えられているようで、私が通訳のように上の意見をかみ砕いて下に伝えなければ、若手医師たちが反発するのが目に見えています。
なんとなく、女性である私がうまく場を取り持つ係に仕立てられているようです。ただ自分も、職場の雰囲気が悪くなるのが嫌なので、ピエロのような調整役を買って出ている状況で、ストレスが溜まります。

女性ならではのコミュニケーション能力を頼りにされ、気の進まない調整役を買って出ているKさん。今は自分の後輩の若手男性医師たちに、適切な自己表現の仕方を教えているそうです。例えば、部長と治療方針が違う場合でも、自分の意見や気持ちをストレートに伝えるのではなく、上司の方針に同調し、その後に自分の考えを付け加えるようにするなど、伝え方や言葉遣いまで指導しているそうです。

後輩医師たちが、上司に直接自分たちの意見を伝えられるようになれば、Kさんのストレスも軽減されそうですね。

長時間勤務で疲弊 ある麻酔医の働き方

37歳で妊娠するまで大学病院に勤務していたSさん、47歳。

大学病院で常勤勤務をしていた頃は、月に2~3度の当直も周囲と同じようにこなしていました。残業も月に70~80時間程度あり激務でしたが、ご主人も医師ということで、理解もあり、妊娠するまではこなしていたそうです。

ところが妊娠後はつわりがきつく、出勤しても体調が悪いため、周囲に気を遣わせてしまったり、担当のオペをかわってもらうこともありました。
周りの医師やスタッフに気遣いをされればされるほど、それがかえってストレスになることがあり、先のことも考えた上で一旦退職することにしました。

結婚してからは家のことと仕事の忙しさで余裕がなくなっていたんです。
たまには早く帰って食事の用意や洗濯もしたいところですが、夜の9時、10時まで仕事がある状態では家の中はぐちゃぐちゃで、ストレスがたまる一方でした。当直明けは頭痛も酷く、万年疲労状態でした。
長時間労働のストレスで心身ともに限界に達していた、ということでしょうか。

私はたまたま妊娠を機に生活スタイルを変えましたが、もし妊娠していなくてもいずれ長時間勤務に疲れてしまっていたのではないかと思います。

Sさんは現在、元の大学病院と一般病院のアルバイトを合わせて週に3日、9時~17時で働いています。
常勤医だった頃は、仕事が中心の生活でしたが、今は業務量も丁度よくストレスのない働き方です。
Sさんは自分らしい働き方を見つけ、充実した毎日だということです。

職場の理解は得られるか?出産適齢期の女性医師が感じるストレス

医師の8割近くは、卒後6~10年かけて専門医資格をとりますが、年齢的には30歳~35歳あたり。医師としてのキャリアを積んで独り立ちする時期であり、臨床に後輩の指導にと忙しい時期でもあります。
自身も出産を考えているDさん(33歳、消化器内科)は、後輩の女性医師が妊娠したことに対する周囲の反応に、ストレスを感じていたといいます。

去年結婚した後輩が妊娠したときのことです。
出産時期が近づいて時短勤務になり、他のメンバーにしわ寄せがきていました。
そのとき、「育休はどれくらい取るつもりなのか」、「今後どうするのか」と、言いたいことをいう人が多くいました。
結局、忙しすぎるから、これ以上仕事を増やすなという雰囲気です。

女性医師の増加に伴い、妊娠した場合の時短勤務や出産後の復職支援に力を入れている病院も増えてきていますが、現場の意識が変わっていないところもまだ多いようです。

自分も妊娠したら同じように周囲に迷惑をかけるんだろうな、という葛藤はあります。産みたいけれど迷惑はかけられない。
しかし、妊娠したら職場のみんなに協力してもらわないとやっていけません。
なので最近は開き直って、後に続く女性医師のために私が実績を作ろうかなと思えるようになりました。どうなるかわかりませんが、このまま子どもを持たないと確実に後悔すると思うので。いつ妊娠してもよいように治療の実績を残して職場の信頼を得られるようにしていきたいし、できることは率先してやっていきたい。そして産後も早く職場に復帰したいと思っています。

古い職場の意識を変えていくのは当事者である女性医師だということを認識し、勇気をもって第一歩を踏み出そうとしているDさん。ストレスに負けない、広い視野で物事を考えられるようになったのかもしれません。

いかがでしたか?
女性医師だからこそ感じるストレスも多いようです。女性医師は仕事だけでなく、ライフイベントで大きく生活環境が変わることが多いため、ストレスを感じやすいものです。日々、命と向き合う責任ある仕事だからこそ、上手に自分だけの時間を作って、まずは自分自身を大切に癒して欲しいと思います。

女性医師働きやすさ向上委員会 記事一覧

女性医師におすすめの求人一覧