スタッフの雇用・育成成功事例

【第4回】 定着(1)

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クレドづくりやグループ活動で スタッフ間の相互理解を促進

定着させるポイント
(1) 年に1回全員で1つの活動に取り組み、一体感を醸成
(2) 職種を超えたグループを編成し、企画等を任せる

整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科を標榜する医療法人明皐会 石坂整形外科クリニック。医師・看護師・セラピスト・医事職を合わせると、スタッフ数は22人にも上り、年に一度、全スタッフで一つの活動に取り組んでいる。たとえば、スタッフを患者役や看護師役などのグループに分け、診察のロールプレイングを行い、接遇面の改善点を探すといったことで、12年に行ったのは、同院の理念を表す「クレド」づくりだ。

まず石坂院長が、自院やスタッフのあり方など、5つのテーマを決定。次にスタッフを5つのグループに分け、それぞれのグループごとにテーマを割り振り、自分のグループのテーマについて個別に考えをまとめてくるように伝えた。グループは、職種や年代などが偏らないように調整して編成した。

その1か月後、土曜日の午後を使い、グループごとにクレドを考案した。短時間で文章化することができたグループもあれば、なかなか意見がまとまらずに苦労したグループもあったという。
できあがったクレドは「(1)優しく寄り添い、心のこもったサービスをしよう、(2)スムーズに連携しよう、(3)愛されるクリニックであり続けよう、(4)常にプラス思考で責任感を持とう、(5)各々が当院のオンリーワンになろう」。


完成後、スタッフが提出したレポートからは、「大変だったけど、やってよかった」「自院のサービスや目指すべき方向性について、お互いの考えを知るいい機会になった」という前向きな意見が寄せられたそうだ。
「できあがったクレドは、朝礼で1日1項目読み上げるようにしています。この取り組みを通じて、スタッフの意識が変わり、仕事に対してこれまで以上に積極性が出てきたように感じています」と、石坂院長は効果を語る。

スタッフからは、クレドで表しているサービスや診療所像を実現するための具体的な取組を実施したいという声もあがってきている。イベント開催へ向けて職種を超えて全員で話し合う場を設けたことで、院内コミュニケーションを促進する効果も得られたという。
クレドとその作成の経緯などについては同院のホームページでも紹介しており、患者さんや地域住民へのPRになっている。

同院ではこのほかにも、院内の一体感づくりやスタッフ間のコミュニケーション促進を図るさまざまな取り組みを行っている。その一つとして、スタッフを4つのグループに分け、「新聞づくり」「イベントの企画・運営」「院内のモニターの題材づくり」「体操の企画・運営」を各グループに任せている。

新聞づくりグループは月に1回、疾病に関する情報や患者さん向けイベントの案内を掲載した「石坂新聞」を作成する。イラストを入れるなど、読みやすい紙面づくりを心がけている。制作については石坂院長は口を挟まず、担当者に一任。完成した新聞は院内に掲示するほか、患者さんが持ち帰れるようにプリントアウトしたものも複数用意している。
イベントの企画・運営グループはバーベキュー大会やボーリング大会などスタッフ向けのイベントと、患者さん向けのイベントをそれぞれ2か月に1回企画し運営する。
「仕事中はスタッフ同士でプライベートな話をしにくいので、イベントを開催することを通して、スタッフ間の交流を深めてもらっています」と、石坂院長は話す。スタッフ向けのイベントには、スタッフの家族や石坂院長の友人の医師も加わるなど、場合によっては40人以上が参加し盛り上がるそうだ。
院内モニターの題材づくりグループは、待合室にあるモニターで流す映像の制作を担当。体操の企画・運営グループは1週間に1回、5分ほど待合室で患者さんとともにラジオ体操などの体操をおこなう。パソコンを扱うのが苦手、人前で何かをするのが苦手、などスタッフによって得手不得手があるため、メンバーは1年おきに換えるようにしている。

この4つのグループも職種を超えて編成。それぞれが空き時間に話し合いを行い、取り組む内容を決めてもらっている。グループ活動は、職種の異なるスタッフが共同で同じ仕事に取り組むいい機会となっている。「患者さんに喜んでもらえた」と、やりがいを感じるスタッフも少なくないという。


【出典】
『クリニックばんぶう』2014年3月号
【取材先】
医療法人明皐会 石坂整形外科クリニック(神奈川県海老名市)

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