- 施設数の人口対比は東日本第2位、医療スタッフ体制も充実
- 北陸地方に位置し、江戸時代から売薬を中心産業として発展してきた富山県。大手製薬メーカーの工場や地場の中堅企業が点在しています。
富山県の病院数は、厚生労働省の「都道府県-指定都市-中核市別にみた医療施設数-病床数」によれば113施設。これは北陸3県でもっとも多い施設数になります。また、一般診療所数は774施設です。平成22年の厚生労働省「病院等における必要医師数実態調査」によれば、県内の現員医師数は1,736.4人、必要求人医師数は222.5人となっており、倍率は1.13です。本州の日本海側のほぼ中心に位置し、東京・名古屋・大阪といった3大都市圏からはほぼ等距離のところにあります。総人口は約107万人。富山湾に浮かぶ立山連峰の景観は世界有数の絶景として知られており、観光客も多く訪れます。他にも富山県から岐阜県にかけて跨る世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」などもあり、自然豊かな地域で働けます。
富山県は古くから「越中の薬売り」として有名な、全国有数の薬の産地として知られています。医療関連施設も非常に多く、人口10万人対病院数は10.3施設。これは全国平均の6.9施設を上回り、東日本では第2位の充実度となっています。人口10万人対医師数も232.8人と全国平均(226.5人)を上回っているので、各施設に十分な数の医療スタッフが配置されています。多くの病院のなかから求人を検討でき、労働環境にも恵まれた県であるといえるでしょう。
富山県にある大規模病院は、富山大学附属病院をはじめ、病床数が700を超える富山県立中央病院、砺波市の拠点病院である市立砺波総合病院など、400床以上の大規模病院が複数見つかります。
富山県で働く医師の平均年齢は全国平均(49.4歳)より若干高めの51.5歳。ベテラン医師も活躍できる職場といえます。
富山県は「新川(魚津市など2市2町)」「富山(富山市など2市2町1村)」「高岡(高岡市など3市)」「砺波(砺波市など3市)」の4つの二次医療圏で構成されます。富山圏域に人口の47%が集中していますが、医師数は56%と人口以上の集中がみられます。
とはいえ、全県を通して総病床数・一般病床数・病院勤務医数ともに偏差値は50を超え、また各地にバランス良く拠点病院が点在しているため、 県内のどこからでも比較的短時間で拠点病院に通えるというメリットがあり、比較的豊富な医療資源に恵まれた県といえます。
しかし県民の医療サービス向上のための、行政への要望としては「医療従事者の養成・確保、資質の向上」がもっとも多く、富山県では医師確保対策として医学生への支援や女性医師のキャリア維持・向上のための支援に注力しています。出産・育児のために離職した女性医師に対する復職・転職支援、常勤も可能な勤務環境の整備など、求人募集の内容にも特に女性医師への優遇が見られます。