長野県は南北に細長い広大な県で過疎地域を多く抱えており、上伊那、木曽など10の二次医療圏を設け、地域の実情に合ったきめ細かい地域医療体制を構築するとともに地域完結型医療の実現に向けて尽力しています。
人口10万人に対する病院数は全国平均6.7に対して県平均は6.2ですが(平成27年 厚生労働省『医療施設(動態)調査』)、上小圏域7.9に対して大北圏域・北信圏域・木曽圏域は3.2と地域偏在が顕著です。また、上伊那圏域、木曽圏域では医療施設従事医師数が減少傾向にあります。
長野県の平成26年の調査によると、医療機関が特に医師数の増加を求める診療科は内科、整形外科、産婦人科、外科です。また、特にへき地ではこうした診療科において幅広い診療能力を持つ総合医が求められる傾向にあります。このような事情から、県外からの転職を希望する医師に対しての求人募集が多く、へき地医療においては「常勤できる総合医」に対してのニーズが際立っています。
長野県の医師の平均年収は以下の通りです。
性別 | 長野県 | 全国 | 長野県-全国 |
---|---|---|---|
男性 | 1602万円 | 1227万円 | 375万円 |
女性 | 1201万円 | 1016万円 | 185万円 |
長野県の求人理由は以下の通りです。
求人理由 | 長野県 | 全国 | 長野県-全国 |
---|---|---|---|
退職医師の補充 | 20.70% | 17.50% | 3.20% |
現員医師の負担軽減(患者数が多い) | 30.30% | 27.80% | 2.50% |
現員医師の負担軽減(日直・宿直が多い) | 13.30% | 16.20% | -2.90% |
休診中の診療科の再開 | 1.60% | 2.30% | -0.70% |
休棟・休床している病棟・病床の再開 | 3.00% | 2.20% | 0.80% |
外部機関からの派遣等から医師確保へ | 9.60% | 8.40% | 1.20% |
救急医療への対応 | 11.00% | 14.10% | -3.10% |
正規雇用が望ましい | 6.60% | 8.40% | -1.80% |
近々医師の退職の予定があるため | 3.80% | 2.90% | 0.90% |