熊本県は11の二次保健医療圏から構成 されます。人口10万人当たりの「医師数」「一般診療所数」「病床数」はいずれも全国平均を上回ります が、医療資源の多くは熊本市のある「熊本圏域」へ集中している一方で、阿蘇の山間部や県南部、天草地方の離島などの地方では常勤医師数が足りていません 。こうした事情により、地方で働く医師の求人ニーズは増大しています。
そこで、県は平成15年10月に「熊本県へき地医療支援機構」を設置しました。へき地で勤務する医師のためにキャリアパスの構築支援や、へき地で働くための研修や医師の育成、就職・転職のための情報提供などを行っています 。
なお、熊本県は診療科にも偏りが見られます。医師不足が懸念されている診療科目は小児科、産婦人科・産科です 。一方、熊本県には済生会熊本病院 や熊本医療センター のような急性期病院が多く立地している ので、神経内科や整形外科などケアミックスや療養病院の求人が多く募集される傾向にあります。
熊本県の医師の平均年収は以下の通りです。
性別 | 熊本県 | 全国 | 熊本県-全国 |
---|---|---|---|
男性 | 1569万円 | 1227万円 | 342万円 |
女性 | 1348万円 | 1016万円 | 332万円 |
熊本県の求人理由は以下の通りです。
求人理由 | 熊本県 | 全国 | 熊本県-全国 |
---|---|---|---|
退職医師の補充 | 19.10% | 17.50% | 1.60% |
現員医師の負担軽減(患者数が多い) | 29.80% | 27.80% | 2.00% |
現員医師の負担軽減(日直・宿直が多い) | 17.30% | 16.20% | 1.10% |
休診中の診療科の再開 | 4.40% | 2.30% | 2.10% |
休棟・休床している病棟・病床の再開 | 0.80% | 2.20% | -1.40% |
外部機関からの派遣等から医師確保へ | 8.80% | 8.40% | 0.40% |
救急医療への対応 | 12.50% | 14.10% | -1.60% |
正規雇用が望ましい | 6.20% | 8.40% | -2.20% |
近々医師の退職の予定があるため | 1.10% | 2.90% | -1.80% |