神奈川県は11の二次医療圏で構成されており、県土面積に比べて医療圏域数が多い点が目立っています。また、もっとも医療資源の充実した横浜南部圏域(人口10万人に対する医療施設従事医師数255.1)と県央圏域(同121.3)とでは医師数に2倍以上の開きがあり、医師の地域偏在が顕著です。
神奈川県の医療施設従事医師数は18,349人で、医師の絶対数としては多いのですが、人口10万人当たりでは201.7となっており、全国平均をかなり下回ります(平成26年 厚生労働省『医師・歯科医師・薬剤師調査』)。都道府県別の順位では全国39位であり、東京への医療依存がみられると同時に、医療資源不足が表面化しつつあるといえます。
神奈川県では医師の養成・確保が喫緊の問題であり、また各診療科の専門医師のほか、総合診療医を特に必要としています。県内での医師育成にも注力していますが、他県からの常勤医の転職を促進するため、医師のキャリア形成プログラムの作成、相談等を行う地域医療支援センターの設置や魅力ある研修体制、研修プログラムの開発に向けて積極的な検討が続けられています。求人募集の内容にも好待遇のものが多いです。
神奈川県の医師の平均年収は以下の通りです。
性別 | 神奈川県 | 全国 | 神奈川県-全国 |
---|---|---|---|
男性 | 1319万円 | 1227万円 | 92万円 |
女性 | 1180万円 | 1016万円 | 164万円 |
神奈川県の求人理由は以下の通りです。
求人理由 | 神奈川県 | 全国 | 神奈川県-全国 |
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退職医師の補充 | 17.70% | 17.50% | 0.20% |
現員医師の負担軽減(患者数が多い) | 31.30% | 27.80% | 3.50% |
現員医師の負担軽減(日直・宿直が多い) | 18.90% | 16.20% | 2.70% |
休診中の診療科の再開 | 0.60% | 2.30% | -1.70% |
休棟・休床している病棟・病床の再開 | 1.70% | 2.20% | -0.50% |
外部機関からの派遣等から医師確保へ | 4.10% | 8.40% | -4.30% |
救急医療への対応 | 12.00% | 14.10% | -2.10% |
正規雇用が望ましい | 11.40% | 8.40% | 3.00% |
近々医師の退職の予定があるため | 2.10% | 2.90% | -0.80% |