- 本州のほぼ中央、北陸の中心都市 金沢市には4つの大規模病院が集中
- 石川県は本州のほぼ中央部、日本海側に位置します。北陸地方に区分されており、県庁所在地は金沢市です。金沢市は国の出先機関や大企業の拠点などが点在する、北陸3県(石川県、福井県、富山県)の中枢都市としての機能を担っています。
石川県には100を超える病院、約850の一般診療所があります。人口10万人当たりの病院数では8.7という高い数値になっており、これは全国平均の6.9を上回っています。医療機関は充実しているといえるので、多くの選択肢の中から求人を選ぶことができるでしょう。石川県は江戸時代からの「加賀百万石」文化が色濃く残る文化県として知られています。日本三名園のひとつである兼六園、九谷焼・輪島塗・加賀友禅などの伝統工芸、松尾芭蕉が愛した鶴仙渓、藩政期当時の面影を残す街並みなど、日本古来の自然と文化を大切に受け継いでいる県です。
石川県にある医療施設は病院が約100施設、一般診療所の数は約850施設です。これは全国平均の187と比べると少なく感じるかもしれませんが、人口10万人あたりの施設数に換算すると8.7となっており、全国平均の6.9を軽く上回ります。
病床数が500を超える大規模病院も、金沢大学附属病院をはじめ、金沢医科大学病院、石川県立中央病院、浅ノ川総合病院などがあります。大規模病院は、先端医療や福利厚生が充実しており、転職の際にもおすすめです。ただし、これら4つの大規模病院はいずれも金沢市に集まっているので、金沢市以外で求人を探す場合は中小規模の病院や診療所を中心に探すことになります。なお平成22年の厚生労働省「病院等における必要医師数実態調査」によれば、石川県の現員医師数は2,119.2人、必要求人医師数は192.4人、求人倍率は1.10となっています。
石川県は日本海および富山湾に長い海岸線を有します。「南加賀(小松市、加賀市など)」「石川中央(金沢市、白山市など)」「能登中部(七尾市、羽咋市など)」「能登北部(輪島市、珠洲市など)」の4つの二次医療圏に分割され、医療圏ごとに病院連携を強化しています。
石川県は能登地区での高齢化が顕著であり、能登北部医療圏では老年人口率が39.7%と高く、石川中央医療圏(20.6%)の約2倍近い数値であり、出生率も石川中央で高く、能登地区が低い状態です。
石川県では初期医療から二次、三次医療にかけて各医療機関の機能分担と連携強化を進めるため、県民に対して「かかりつけ医」の重要性を強くアピールしており、また地域医療支援病院の整備も急速に進めています。特に能登北部圏域で医師の不足が目立ち、医師の高齢化も問題となっています。このため、県は小児科・小児外科、産科、麻酔科、外科などを中心に医師数の増加のため、県外からの転職を希望する医師や常勤が可能な女性医師に対する勤務環境の整備を進めており、積極的な求人募集が行われています。