- 日常的にニーズの高い科目のひとつだからこそ、慎重な病院選びを
- 子供から高齢者まで、幅広く受け持つ整形外科。捻挫や骨折・脱臼など、救急外傷の約7割が整形外科領域の疾患といわれています。他科に比べ、新患数・外来患者数・入院患者数・手術件数ともに非常に多く、日常的に社会的なニーズの高い科目のひとつといえるでしょう。
厚生労働省『必要医師数実態調査』によると、ほとんどの病院で常勤の整形外科医を抱えており、現員医師数でみても、全外科医のうち約30%が整形外科医となっています。しかし、それでも全国的に慢性的な人手不足といえる状況で、常勤・非常勤を含めた外科医の全求人数のうち、約40%が整形外科医という現状にあり、さらに全科を通しても、内科に次いで求人数が多い科目です。
まさに引く手あまたの整形外科医ですが、転職の際には、安易に決めることなく、給与や待遇面に加え、その地域の特性(救急搬送が多い・高齢者人口が高いなど)も考慮したうえで、慎重な病院選びが重要といえます。
整形外科医はその需要の高さから内科医に次いで数が多く、医療施設に従事する全医師数の7.1%(20,480人)を占めています(厚生労働省「平成24年(2012年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」より)。
その診療領域は非常に広く、骨・関節、筋肉、じん帯、脊髄、神経などの病気・けがの治療、そしてリハビリテーションまでに対応します。小児の発育過程で生じる骨・関節の異常に対する治療から老人性疾患まで、対象とする患者さんの年齢層も幅広く、地域医療の基本的診療領域として総合病院からクリニックまで幅広い医療施設から多数の求人があります。整形外科の取り扱う主な疾患は関節リウマチ、骨肉種、変形性股関節症、変形性頚椎症、骨粗しょう症、前十字靭帯損傷、反復性肩関節脱臼、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、肩こり、腰痛など。先天性の異常から生活習慣病、スポーツやトレーニングによって生じる病気、老人性疾患にいたるまで非常に多種多様です。
厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」で医療施設に従事する整形外科医の医師数を平成20年と24年のデータで比較してみますと、整形外科医は約19,270人から20,480人ほどへと約6.2%増加しています。この増加数は医師全体の増加数とほぼ同程度の伸び率となっていますが、最近の求人案件をみると老人保健施設やリハビリテーション病院、ケアミックス病院、在宅療養支援診療所など、高齢者向けの医療施設からの求人案件も大幅に増加しているようです。このため全体的に整形外科医師数は不足気味であるように思われます。
整形外科医師の先生にとっては案件内容の多様化により、医師に求められる役割分担も、指の再接合や人工関節置換術といった高度な手術スキルを求められる職場から外来、救急、検査、リハビリ病棟担当など職務が細分化された職場まで、ご自分の意向に沿った職場が選びやすくなっているというメリットもあるのではないでしょうか。
整形外科の現員医師数は、平成22年9月29日時点で12,373人、必要求人医師数は1,598人で、現員医師数と必要求人医師数の合計は現員医師数の1.13倍です。また現在は求人募集を行っていませんが、医療機関が必要とする必要非求人医師数を含めた必要医師数は1,963人で、現員医師数と必要医師数の合計は現員医師数の1.16倍です(厚生労働省 平成22年「病院等における必要医師数実態調査の概要」より)。
整形外科は主に骨や関節、靱帯、神経、筋肉、脊髄の病気や外傷を取り扱う診療科です。単に病気やけがを治療するだけでなく、痛みの緩和や運動機能の回復も目的としています。整形外科医の活躍の場はリハビリテーション中心のクリニックから大規模な総合病院まで幅広く、さまざまな医療機関で整形外科医が求められています。常勤・非常勤ともに求人募集も活発に行われており、転職のチャンスが多い分野といえます。
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