現役の医師が語る 非常勤活用術

研修医の進路について

ライター医師プロフィール
年齢 : 20代後半 性別 : 女性 科目 : 内科 初期研修医になったばかりの頃に、何科へ進むかを決めている人は少ないかもしれません。人によっては、志望の科が決まっていても、他の科をローテーションしているうちに別の科へ進む方もいらっしゃいます。
よく研修医の方から「何科を選択したらいいですか?」という質問を受けることもありますが、何科を選べばよいのか、これが正解というものはありません。そこで、今後のキャリアを見据えて、研修医の時にどの様な進路を取ればよいか、私の経験を基にお伝え出来ればと思います。

進路を決める上でのポイント

内科、外科、救急科、小児科、産婦人科、精神科を、一通りローテーションすることで、幅広い視野をもった医師になれると思います。初期研修が終わって後期研修が始まると、自分が選択した科以外の疾患については、専門の先生に直接指導してもらう機会がめっきりと減ってしまいます。そのため、自分の専門外の領域については、初期研修以後は独学で勉強するしかありません。
私は、後期研修になった時に内科を選びました。小児科にも興味があったため、少し悩みはしたものの、長期的なキャリアを考え内科を選択しました。理由としては、私の父が内科クリニックの開業医であるため、医院継承のことを考えると、内科を選択することがベストだからと考えたからです。このように、自身の回りの環境も加味して自分のキャリアプランを考えるのも良いと思います。
もし、自分が選択した科でなく別の科に興味が湧いてしまったときは、勤務後からも転科が可能ですので、そちらも利用してみても良いでしょう。

専門外の症状を見極める上でも、幅広い知識が役立つ

例えば、循環器内科の先生が一人で当直しているときに腹痛・嘔吐・下痢の患者さんを診察しなければいけないような状況があったとします。ある程度の診断がつけば、専門の科へ紹介することもできますが、そこに至るまでが大変です。
しかし、初期研修医のときに消化器内科をローテーションしていれば、そのときに学んだことを思い出して、鑑別疾患を考え、検査を組み立てられます。今すぐ命に関わる病気なのかどうかを判断できる力も持つべきだと私は思います。

まとめ

研修中は幅広い知識を身につけられるチャンスです。もし専門にしたい科がはっきりと決まっていて、初期研修中にその科を他の人よりもリードしておきたいという強い意思があるのでしたら、もちろんそれでも良いかもしれません。しかし、そうでなければ、初期研修中はできるだけ幅広く、色々な科の疾患を学ぶのが良いかと思います。自分の専門外の知識も持っておくことで、医師としての幅がぐっと広がります。
私が研修時に色々な科の疾患を学べたことは非常によい経験になったと思います。研修後にどの科にいったとしてもその時に経験したことは必ず先々で役に立ちます。
研修中は、御自分のキャリアを今後どうしていくか不安にもなり迷われるかと思います。ただ、まずはどの科でも目の前の研修でしっかりいかに学べるかが今後の医師としてのキャリアアップに繋がると思います。