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 > 〔1時限〕【患者編】「安心感」を与える、患者さんとの接し方

【第9回】同じ3分でも差が出る!効率的なコミュニケーションとは!?

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患者さんや院内スタッフとのコミュニケーションは十分にとれていますか?
「とにかく忙しくてゆっくり会話をしている時間はない…」。みなさんからは、そんな声が聞こえてきそうですが、良好な人間関係を築くために「時間」というものが、必要絶対条件ではないと私は考えています。
今回は、たとえ短い時間の中でも、相手に自分の気持ちや真意が伝わる「効率的なコミュニケーション」について、私が専門とする「営業」の視点を交えながら、一緒に考えてみましょう。

神尾 えいじ

神尾 えいじ(かみお・えいじ)
1966年東京生まれ。慶應義塾大学理工学部卒業。 平成元年東海銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。頭取銘柄と言われているVIPのお客様を担当した際に営業の基本と人とのお付き合いの心構えを徹底的に教育される。
銀行退職後、義兄主催の出版系ベンチャー企業の立ち上げに参画し成功。2004年株式会社インペリアル・サポートを設立し、中小企業向けの営業コンサルティング事業を開始。現在、生命保険各社、商工会議所、税理士会などで「紹介営業の達人」をテーマに講師を務める。

〔1時限〕 【患者編】「安心感」を与える、患者さんとの接し方

■ 患者さんがお医者さんに「求めていること」とは?
「病気」は「気が病む」と書きます。患者さんがドクターに求めていることは、「病」を治すことはもちろんですが、病気による心細さや不安などの「気持ち」のケアも大きな要素ではないかと思います。ここで言う「気持ち」のケアとは、ドクターと接することによって得られる「患者さんの安心感」です。
では、患者さんが安心感を得られる接し方とはどのようなものでしょう。それは、患者さんに「この先生は自分のことをわかってくれている」「自分の痛みや辛さを理解してくれている」と思われるような接し方だと思います。
とはいえ実際の医療の現場では、「とにかく忙しい…」「患者さん一人ひとりの話をゆっくり聞いている時間がない…」というのが実情だと思います。では、通常の診療では患者さんに安心感を与えることはできないのでしょうか? 決してそんなことはないと思います。一般社会においても、相手に安心感を与えるための特効薬が必ずしも「時間」ではないように、「安心感を与えるよい接し方」=「じっくり時間をかけて患者さんの話を聞くこと」ではありません。
その一例として、私自身が実際に体験した、あるクリニックでのことをお話しましょう。

■ 行列のできるクリニックの院長と副院長
私の自宅の近所には、地元の人たちが足しげく通う、いわゆる行列のできるクリニックがあります。そのクリニックで診療を行っているのは、70代の院長先生と息子さんの副院長のお二人です。
このクリニックに、私が初めて腰痛で通院したときに診察してくださったのは院長先生でした。痛みをこらえながら診察室の椅子に座った私に対し、院長先生はどっしりと向き合って、「どうされましたか?」と、まず症状についてお尋ねになりました。痛みや辛さ、そして一刻も早く、この状態を収めて欲しいという、今考えればまとまりのない私の話に、院長先生はゆっくりとうなずきながら耳を傾けてくださったのです。たったそれだけのことなのに、自分の症状を話し終えた私は、なぜか「腰の痛み」に対する不安が薄らぎ、「この先生ならなんとかしてくれる」という安心感にさえ包まれていました。診察の後、先生がご提案くださった治療方法は決して特別なものではありませんでしたが、不思議と診察室から出るときには、すでに腰の痛みが和らいだように感じていました。これこそ、私の考える「気持ち」に対する「ケア」なのです。私はすっかり院長先生のファンになりました。

この時、私は何十分もの時間を使って症状を訴えたわけではありません。たった1分、院長先生に話を聞いていただいただけで、痛みに対する不安、つまり「気の病」から解放されたのです。おそらく診察室にいた時間は3~4分程度だったと思います。

一方、別の日に副院長先生の診察を受けたのですが、副院長先生は、おそらく時間がないのでしょう、問診の際にカルテに何かを書きながら話を聞いて、私の方を向いてくれません。私は「本当に私の状態をわかろうとしてくれているのだろうか?」という不信感を覚えました。その後、副院長はむしろ院長先生より、じっくり時間をかけて症状や治療法について、事細かく親切に説明してくれたのですが、院長先生のような「安心感」は感じられませんでした。つまり、結果的に非効率な接し方だったのです。

私は、今でもそのクリニックに通っていますが、クリニックが混雑していて待ち時間が長い日は副院長先生の診察日、そうでない日は院長先生の日だと分かるようになりました。

■ 「よい接し方」=「じっくり時間をかけた診察」ではない!
院長先生と副院長先生の診察の違いは何でしょう? それは、患者さんの「話を聞く姿勢」です。決して時間をかけることではありません。 人間には、「自分の話を聞いてくれる人の話を聞く」という習性があります。まずは、患者さんの訴えを全て吐き出させるのですが、その時のポイントは、次の2つです。

  • (1) すべての行動を止めて話を聞く
    何かをしながら話を聞く「横向きの1分」は、人と向き合って話を聞く「正面を向いての10秒」と同じです。
    忙しいからと「横向き」で聞くことは、かえってコミュニケーションの効率を落とすことになるのです。
  • (2) 話を聞きながら、ゆっくり3回うなずく
    人は、納得して話を聞いている時には、ゆっくり3回以上うなずく仕草をします。 せっかちに「ふん、ふん、ふん」と相槌を打つのではなく、話を聞きながら、ゆっくりとうなずくのがポイントです。「興味をもって話を聞いてもらっている」という印象をより強く残すことができます。

■ 効率的なコミュニケーションとは!?【患者編】 まとめ
「聞く姿勢」を極めることこそ、短時間でも患者さんに安心感を与える、効率的な診察を実現する最短距離。