善源寺メディカルモール
善源寺メディカルモール
開業タイプ | 医療モール開業 |
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科目 | 内科、小児科、整形外科、皮膚科、産婦人科、歯科 |
場所 | 大阪府大阪市都島区 |
開設 | 2008年12月 |
大阪市営地下鉄谷町線・都島駅から徒歩4分、近年マンション開発が盛んな好立地に「善源寺メディカルモール」があります。大阪市内からのアクセスも良好なうえ、スーパーマーケットの2階に位置していることから近隣住民の認知度も高く、地域の医療ニーズを支える存在となっています。今回は、「ごとう内科クリニック」の後藤浩之院長にお話を伺いました。
ごとう内科クリニック

周辺環境の変化により集患も上々
2008年12月、「善源寺メディカルモール」内に「ごとう内科クリニック」を開院した後藤浩之院長。医療モールでの開業を選んだのは、「医療モールで開院することでコストが下がり、集患にも役立つと思ったから」だといいます。
「資金面を考え、土地を買ってクリニックを建てるのではなく、当初から賃貸での開業を検討していました。それを含めて総合メディカルさんに相談したところ、医療モールという選択肢を提示されたのです。周辺には複数のマンションが建設予定で、住民が増えるであろう立地にもメリットを感じました」と後藤院長は話します。
しかし、開院当初は苦戦を強いられました。もともとは工場跡地であったため人通りも少なく、現在はスーパーマーケットとなっている1階はマンションギャラリーでした。目立つ看板などもなかったため、来院した患者さんが医療モールの目の前で道に迷うような状況だったといいます。「ほかのクリニックの先生とも相談し、医療モールの入り口に看板を設けました」と当時を振り返ります。
「最初の頃は1日の患者さんが10人未満という時期もありましたが、周辺のマンションが完成していくとともにご家族連れが増えていき、スーパーマーケットもできてにぎやかになってきましたね。今では買い物のついでに来院される方も多く、多いときは1日に100人以上の患者さんがいらっしゃいます」と後藤院長。20~30代の比較的若い患者さんが多く、平日の夕方や土曜日の来院数が多いのも特徴です。
総合内科と呼吸器内科の2本柱が強み
後藤院長の専門は呼吸器内科。勤務医時代には肺がんやアスベストなど、呼吸器の専門医としてさまざまな疾患の診療にあたってきました。同院の「咳外来」には大阪市内からだけでなく、数時間もかかる遠方からの患者さんも少なくないといいます。「咳に悩んでいる患者さんは多いです」と後藤院長は話しますが、専門分野に特化することはしたくないといいます。
「開業医は、地域のお医者さんであるべきだと思っています。昔から、『お医者さんはどんな病気でも診てくれる』ものだという憧れがありました」と語るように、総合内科としての役割も大事にしています。
「総合医・家庭医の役割を持つ内科医は、時に“よろず相談役”になる必要があります。専門特化したクリニックばかりでは通院する患者さんの負担にもなりかねませんし、医師自身の知識や見解にも偏りが出てしまいます。だからこそ、ある程度の全般的な知識を備え、患者さんの全身を幅広く診られる医師でありたいのです」と後藤院長は語ります。
その一方で、医療モールでの開業にあたっては「クリニックごとの棲み分けも必要」と指摘します。
「クリニックによっては、内科医が皮膚科領域、整形外科が内科領域まで診ることもありますし、開業医の役割としてはそれも自然なことです。ですが医療モールは、同施設内に異なる診療科のクリニックがありますので、患者さんの取り合いになっては元も子もありません。たとえば当院ではお子さんは診ていませんし、医療モール内の小児科さんでは大人は診療しません。それぞれの専門医が近くにいるメリットを活かし、医療モール内で診療領域を明確にすることが医療モール開業ならではのコツかもしれませんね」。
「開業して何をしたいか」が成功のカギ
後藤院長が開業を考えて総合メディカルに相談したのが2008年の4月末。5月のゴールデンウイーク中にはいくつかの立地候補の下見を済ませ、開業にこぎつけたのは同年12月でした。
「本当はもっと早く開業できたのですが、勤務先との兼ね合いもあってこの時期になりました。勤務しながらの準備は確かに大変でしたが、私は大部分を総合メディカルにお願いしていたので、さほど苦労はありませんでした」と後藤院長は笑顔で話します。
「開業に際しては、総合メディカルさんをはじめ、税理士、社労士の方などに手伝ってもらうことが必須だと思います。自分でやろうと思えばできるでしょうが、その時間があるなら患者さんのために使いたい。人の助けをうまく借りて、そのぶん、医師は開業への夢をきちんと持つことが必要ですね」と後藤院長。
「開業して成功するというのはとても大変なことです。成功の定義も人それぞれです。誰にどう言われたから、というのではなく、『自分がどうしたいか』が最も重要です。例えば、在宅医療を手掛ける開業医が多くなっていくと思いますが、在宅医療をするかしないかは自分が決めること。自分のやりたい開業の道を模索することが第一ですね」と語ってくださいました。
ごとう内科クリニック
診療科目 | 内科・呼吸器内科・アレルギー科 |
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TEL | 06-6924-8868 |
URL | http://www.gotou-naika.jp |