医師のユニフォームとして白衣を採用している病院は多いもの。
近年はスタイリッシュな白衣やスクラブなどを着用する医師も増えていますが、そこまでおしゃれに気を遣わなくてもよいと考えている医師も少なくないでしょう。実際に、支給された普通の白衣でも、きちんとしていれば何の問題もありません。
医療関係者の衣服は、外注業者や院内の専門部署が一括して洗濯する場合と、汚染度合いの低いユニフォームのみ自宅洗濯の場合があります。
自宅で洗濯している場合、洗濯機に放り込むだけという医師も多いかもしれません。しかし、医師は多忙で家に帰れなかったり、身なりに構っていられず、何日も同じ白衣を着ることもあるでしょう。洗濯機で洗うだけでは、必死に働いた分の汚れがすべて落ちていないかもしれません。
特に気を付けたいのが、首周りや袖。肌に触れやすく、さらに摩擦で皮脂汚れがたまりやすい箇所です。白衣につきやすい汚れを簡単にキレイにするコツを紹介します。
なお、勤務先によってはユニフォームの洗濯や手入れの方法を定めている場合がありますので、その場合は規則に従ってください。
首周りが汚れやすいのは、皮脂や汗が襟に付着して黄ばみになり、さらに皮脂の上にほこりなどが蓄積するからです。
軽い黄ばみなら食器用洗剤で落とせます。汚れている部分をぬるま湯で濡らし、食器用洗剤を汚れに直接塗ります。手で優しくこすりあわせてもみ洗いをしたあと、ぬるま湯ですすいで、あとはいつものように洗濯機に入れるだけ。
食器用洗剤の代わりに、メイクを落とすクレンジングクリームを使っても効果的です。
さらにきれいにしたい場合は、食器用洗剤などでもみ洗いした後、酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯に白衣全体を20分ほど浸します。
そのあと洗濯機で洗えば、真っ白な白衣によみがえります。
ただし、漂白剤は生地を傷める恐れがあるので、浸しすぎには注意。洗濯絵表示も確認してから使用しましょう。
汚れるたびに洗うのが面倒だ、そんな時間がない……という場合は、汚れにくいよう対策しておきましょう。
あらかじめベビーパウダーを塗っておくと、皮脂汚れをパウダーが包んでくれるので汚れがつきにくくなります。また、ベビーパウダーは汗による不快感を押さえるのにも効果的です。ドラッグストアなどで、500円前後で購入できます。
ほかに、スプレータイプの洗濯のりを噴射しておいても効果があります。
患者さんやそのご家族は、意外と医師の身なりを見ています。人の命を預かる医療職として、衛生面への配慮は不可欠。汚れた白衣を着た医師と、白くてパリッとした白衣を着た医師では、やはり後者がよい印象を与えます。患者さんによっては、医師の白衣が汚いことで病院全体の衛生状態に不安を感じ、別の病院に変えてしまうこともあるかもしれません。医師のユニフォームが病院の印象をも左右してしまうのです。
また、同じ職場で働く仲間にも、白衣の汚れが見られているかもしれません。特に女性は不潔さを嫌いますから、看護師などと良好な関係を築くためにも清潔な白衣は欠かせません。
医師の戦闘服ともいえる白衣。きちんとメンテナンスをしてパリッと着こなしましょう。