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「医者の不養生」なんて言わせない 『食事バランスガイド』に技あり!

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医師の食卓は貧しい!?

医師の食事といえば、手術の合間、あるいは昼もだいぶ過ぎた頃、カップラーメンや冷え切ったコンビニ弁当を素早くかきこんだり、くたくたに疲れた夜、行きつけの居酒屋でお酒とつまみで空腹をしのぎ、〆のラーメンなどで胃袋を満たしたりなど、およそ患者さんに健康や栄養を説く姿とは隔たりがあります。
こんなことをしていては、寿命にも影響を及ぼすに違いありません。実際、医師は平均寿命より10歳近く早く天国に召されるという統計もあります。

栄養バランスを具体的に教える『食事バランスガイド』

「食事バランスガイド」とは?画像をクリックすると拡大します「食事は栄養のバランスが大事」とは医師が口にする常套句。「では、どのようにバランスをとればいいですか?」と患者さんに尋ねられるとつい口ごもり、「いろいろ、万遍なく食べることですね」などといってお茶を濁す……。

しかし、こういうときに役に立つのが、厚生労働省・農林水産省が提唱している『食事バランスガイド』です。これは、糖尿病など生活習慣病の予防のためにつくられた、誰でもできる食事の摂り方のガイドブック。従来のカロリー計算中心の食事の摂り方は万人にはわかりにくいし実践できにくいことから、1日の栄養バランスを茶碗数や皿数に当てはめて、「1日に何を何皿食べれば栄養バランスはとれる」のかを教えてくれます。日本人に馴染んだ目分量で摂取する食事量がわかるガイドブックなのです。

モデルは、主食のごはんや麺類、パンは1日4皿(茶碗)、主菜の肉や魚、卵や大豆製品は1日3皿、副菜の野菜やキノコ、海藻などは1日5皿(椀)、牛乳(乳製品)を1本、果物を1日に、ミカンなら2個、リンゴなら1個という具合。ざっと食卓を眺め、前後の食事を思い返して、ほぼこの皿数で1日の食生活が成り立っていればよいのです。

※ 出典:農林水産省ホームページ ( http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/index.html )

食事バランスガイドが実証した「長生きできます」

しかし、こんな簡単な栄養の摂り方で本当に健康になれるのでしょうか? それは多くの人の疑問でした。ところが、2016年3月、「国の『食事バランスガイド』を守ると長生きできる」という内容の論文が発表されました。国立国際医療研究センター疫学予防研究部の黒谷佳代さんたちによるもので、8万人の食生活を15年間にわたり追跡調査をした結果、『食事バランスガイド』寄りの食生活を続けると、死亡リスクが低下することが実証されたのです。

  • ・食事バランスガイドに最も近い食生活をしている人は、そうでない人に比べると死亡リスクは15%も低い。
  • ・死因別でみると、心臓病や脳卒中など循環器病については、死亡リスクは16%低く、中でも脳卒中など脳血管病の死亡リスクは22%も低い。
  • ・野菜や果物の摂取が多い人は循環器病で死亡する危険性は大幅に低下している。

和食ブーム再加熱

この調査結果が公表されるや、『タイム』や『ワシントン・ポスト』をはじめ、欧米の多くのメディアが、「和食で長生きできる」という記事を組みました。

特にアメリカでは日本人のようには野菜や魚を食べない人が8割強と多く、魚や野菜をたっぷり使用する和食は健康食というイメージです。アメリカではにぎり寿司のパックがスーパーマーケットなどで売られています。にぎり一貫が日本の2倍ぐらいの大きさではありますが、バランスが大切なのですから、それはそれでいいのでしょう。この調査結果は、そういった和食ブームにさらに拍車をかけています。

医師の皆さま、自信をもって患者さんに伝えませんか。「欧米もマネをする『和食』は長生きの秘訣です。栄養に関しては『食事バランスガイド』を参考にしてください。私も実践していますので、一緒に長生きしましょう!」。

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