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聴衆の心をつかむプレゼンのポイント

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医師たるもの、講演や学会発表等人前でプレゼンテーションする機会は多いものです。
しかもその際の聴衆は、学会所属の医師から一般市民まで、その場によって多岐に渡ります。限られた時間でわかりやすく、しかも印象に残るプレゼンの極意についてワンポイント解説致します。

まずは魅力あるタイトルを!

院内で行う定例の研究発表会等を除けば、どの発表を聞くかの選択権は聴衆にあります。特に学会等においては、複数の会場が用意されセッションも細分化されます。必然的に誰かと競合するわけですから、プログラムに標記する演題名はとても重要です。
わかりやすいことに加え、内容を想起させるようなタイトル作りに知恵をしぼりましょう。主題でわかりづらいようなら、副題を添えることも忘れずに!

悪い例
「がん治療と経済問題」
「経済問題」とは社会全体のことなのか、個人の財布事情なのかがわからず、内容が想像できません。
良い例
「がん治療にかかるお金の話(外科的治療と内科的治療の差異)」
「がん治療にかかる」で何についての話題なのかがはっきりし、「お金の話」とすることで馴染みやすく、興味が湧きやすくなります。さらに副題で、何についてフォーカスした講演なのかがわかります。

プロローグで聴衆のハートをキャッチ!

発表時間がタイトな学会を除き、例えば公開講座等のある程度持ち時間がある場合は、冒頭での自己紹介にひと工夫を入れましょう。
例えば仕事中に撮影した白衣姿のスナップ写真の次に、釣り上げた魚を前に満面の笑みでピースサインという一枚を投影すると、聞き手は演者へ親近感を持ちやすくなります。
これにより、自分と違う立場であっても、趣味を楽しむことのある一人の人間だと認識することができるので、積極的傾聴姿勢を持ってくれるでしょう。
また冒頭で、「コンテンツ」「講演時間」「質問の可否」にふれてあげれば、聞き手は安心して講演に集中することができます。

講演中の視線は「Z」を描く

講演中の視線についてですが、会場全体に「Z」を描くように全体を眺めましょう。前述のように眺めることで、会場の端から端までに目線を送ることができ、聴衆も自分たちに話しかけてくれていると思えるからです。
数分置きに天井の片隅へと視線を投じる人がいますが、「あそこに何かあるのかしら?」と思わせたり、無用のストレスを与えたりと、聴講への集中を妨げることになりかねないので注意が必要です。

「起承転結」がわかりやすいとは限らない

学会等においては、発表する内容が常に成功事例とは限りません。研究の機序や着眼点は良かったものの、結果として不完全燃焼…ということもあるはずです。そういう場合、結論を最後まで延ばすと落胆を招いてしまうこともあります。
学会や研究発表会は「学びの場」なわけですから、新たな問題を提起したり、自分の研究方法について意見を述べてもらったりすることも必要です。冒頭に研究と発表の目的を話し、「さまざまなご意見を頂きたい」と触れておけば、聞き手はそういう姿勢で聴講してくれます。その意味でも発表の内容には、自身による反証を必ず盛り込んでおくことが肝要です。

いかがでしたか?普段の何気ないプレゼンでも、ほんの少し工夫するだけで聴衆の姿勢が変わってきます。
分かっていても忘れてしまいがちなここで挙げたポイントを押さえることで、ご自身のプレゼンスキルをもう一段階アップさせませんか?

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