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医師が知るべきSNSの使い方

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一歩間違えると炎上!?医師としてSNS利用に必要な気配りとは

FacebookやTwitterなどのSNSの普及度合いは、一般ユーザーはもちろんのこと、医療関係者にとっても、もはやコミュニケーションや情報収集のインフラと言っても過言ではないほどになっています。
少し前の話になりますが、福島原発の事故発生時には、多数の放射線専門医がSNSで放射線量と人体への影響などの医学知識を情報発信していたことが話題になりました。

ただ医師の場合、SNSを利用する際には、一般ユーザーとは違うちょっとした気配りが必要となります。一歩間違えるといわゆる「炎上」という事態を招くことになり、勤務医であれば自分だけではなく病院全体を巻き込むことになりかねません。
たとえば最近では、SNSで「障害児の出産は親の責任」と発言して社会問題になった医師がいました。
また、同業者を誹謗中傷する発言をした医師や、患者さんの写真をSNSにアップし、さらに嘲笑する内容をSNSで発言した看護師など、「炎上」の例は枚挙にいとまがありません。

もっとも、これらの例はやや極端であり、医師である以前に常識的に問題がある発言といえます。患者さんに対する守秘義務があり、また高い職業倫理が求められる医師の場合は、本人は問題がないつもりであっても予想外の盲点や落とし穴がある場合もあるのです。

SNSの本当の怖さとは…?

SNSの怖さは不用意な発言をしてしまう、ということの他に、実はその発言を誰でも見ることができるという部分にもあります。
これは日常的に使用している中では意識しづらい部分かもしれませんが、皆さんの発言は全世界に向けて発信されているのです。

例えば、あなたがTwitterやFacebookで非公開設定をしていない場合、様々な人があなたの投稿を見ることが可能です。さらに一度その情報が拡散されてしまうと、元の投稿を削除したとしても、様々な形で“複製”されて広がってしまうため、完全に削除することはほぼ不可能です。

また、SNSの設定によっては投稿と同時に位置情報がアップロードされてしまう場合もあるため、もし投稿した場所が勤務先の場合、自分の勤務する病院が特定されてしまうこともあります。
さらに、それが実名で登録しているSNSであれば、個人を特定され、 「炎上」を招くような不用意な発言した場合は、投稿した本人のみならず勤務先の病院が訴訟を起こされるといった最悪の事態に陥ることもあります。

医師がSNSを炎上させないための2つのポイント

では、そのような事態を招かないためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
「他人への誹謗中傷はしない」ということは、医師に限らず当然なことですが、医師の場合には特に以下の2点に留意するべきでしょう。


■患者さんが特定されるような発言はしない
たとえば、「今日〇〇の患者さんが来たのだけど…」のように日時や病状がわかる発言は避けるべきでしょう。何かの拍子で自分の身元が特定された場合、患者さんの個人情報の流出と見なされ、訴訟となるリスクがあります。
もし、その病状について何かを知りたいのであれば、「〇〇について、××のような症状がある場合の対処法を知りたいのですが…」などのように、一般論として発言するべきです。
また当然ですが、たとえ患者さん本人が写っていなかったとしても、病室などの写真をアップするべきではありません。どこから患者さんの個人情報につながるものが流出するかわからないからです。


■悪意はなくても、揶揄のように受け取られかねない表現は避ける
「△△という珍しい患者さんが来院」「かなり手こずった」のような表現は、不快に感じる人がいる可能性があります。その結果、無関係の第三者の間で「こんな酷いことを言う医師がいたり、病院があった」などと言われ、炎上という結果にもつながりかねません。ちょっとした不注意が、他の医師や病院に迷惑をかける可能性があるのです。たとえ悪意がないとしても、必要のない感情の吐露はしないほうがよいでしょう。

正しく使って便利なSNSライフを!

いかがでしたでしょうか。
このように書いてしまうとSNSの利用に二の足を踏んでしまうかもしれませんが、本来SNSは、必要な情報をリアルタイムに入手・発信できる非常にすぐれたツールです。高い職業倫理を要求される医師であることを意識し、より一層注意しながら利用すれば問題はないはずです。
ぜひ上手にSNSを活用して、情報巧者な医師を目指してください。

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