太田祥一ブログ医の王道に向かって

〔第11回〕 救急超音波

>>一覧はこちら


画像をクリックすると拡大します
救急領域では超音波検査が活用されており日々進化しています。
FAST(Focused Assessment with Sonography for Trauma)は主に外傷性ショックの原因検索に用いられます。図1のように4点に当てて6か所を見て、ショックの原因となる心タンポナーデ、大量血胸、腹腔内出血の有無を確認します。

外傷ではさらに図2(Toward an ultrasound curriculum for critical care medicine. Luca Neri, MD; Enrico Storti, MD; Daniel Lichtenstein, MD. Crit Care Med 2007 Vol. 35, No. 5 S290-S304. )のように進化しています。

また、最近では外傷、内因性問わず、ショックの原因を系統的に超音波で検索するRUSH Exam: Rapid US for Shock and Hypotensionも提唱されています(Rapid Ultrasound in Shock in the Evaluation of the Critically ill Patient. Phillips Perera, MD, RDMSa,*, Thomas Mailhot, MD, RDMSa, David Riley, MD, MS, RDMSb, Diku Mandavia, MD, FRCPCa. Ultrasound Clin 7 (2012) 255-278. )。
名前の付け方がさすがです。

見るポイントは、1:タンク(循環血液量)、2:ポンプ(心機能、閉塞性ショック含め)、3:パイプ(管、血管抵抗)の3つで、つまり、BP(血圧)=CO(心拍出量)×TPR(血管抵抗)の病態理解に則って、エコーでショックの原因検索をするということです。

IVC、FAST、緊張性気胸や肺水腫、大血管や深部静脈血栓、までみるようです(RUSH exam, Weingart S et al. Emergency Department Resuscitation of the Critically Ill. ACEP 2011: 4)。


画像をクリックすると拡大します
これは図3に示すようなショックの診療手順にプラスされると精度が高まると思います。
また日本からは外傷性気胸についての報告もあります(日本救急医学会誌.2012; 23: 131-41)。
最近は携帯できる超音波機器があるので在宅医療でも活躍しています(第25回日本在宅医療学会イブニングセミナーレポート)。
超音波の領域はまだまだ勉強することがたくさんあります。

セミナー情報

新宿救命救急塾2014開催のお知らせ 「新宿救命救急塾2014」
■内容:救急超音波のハンズオン及び招聘講演
■日時:11月1日(土)13:30~17:00
■場所:東京医科大学西新宿キャンパス 教育研究棟(自主自学館)3階 大教室
■対象:医学生、臨床研修医、救急を目指す若手医師及び医療関係者
⇒詳細はこちら