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【第16回】宗 未来

宗 未来のイメージ

宗 未来

慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室 助教

精神医療の現場でAIの応用に挑戦
薬物療法と同じ比重で精神療法にも取り組む

人工知能(AI)が驚異的な勢いで進化し、人間の生活に影響をおよぼし始めている。医療への応用も現実的になりつつあるなか、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室助教の宗未来(そう・みらい)医師は、「人工知能で、ヒトのこころは癒せるか?」という、とても興味深いテーマを掲げ研究に取り組んでいる。研究の中身は具体的にどういうものなのか。こころの癒しになぜAIを結びつけようと考えたのか。これまでの研究で何がわかってきたのか。宗氏に直接会って、そんな質問を向けながら会話を重ねていくと、精神医療の現場でAIの応用に挑戦しようとする気持ちの奥の方から、精神科医として、精神療法に薬物療法と同様の比重で力を注いでいる、熱い思いが伝わってきた。

プロフィール

1972年生まれ。旭川医科大学医学部医学科卒業。慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室研修医、国立病院機構東京医療センター精神科や国立病院機構久里浜医療センター精神科の医員、防衛医科大学校精神科学講座助教などを経て、2010年にロンドン大学キングスカレッジ精神医学研究所大学院へ留学。11年には英国認知行動療法家育成コース(IAPT)に参加、12~14年まで同研究所心理医学部客員研究員(同時期にロンドン大学衛生熱帯医学大学院にも在籍)。帰国後、国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター客員研究員となり、15年から現職。英国NHS公認家族行動療法指導者・育成者。米国対人関係療法インスティテュート指導者。医学博士。

記事と関連した宗未来氏の最近の主な論文

特集うつ病:IV.うつ病の治療 うつ病の精神療法 対人関係療法:IPT の最新知見から 宗 未来 日本臨牀 75(10) 2017年10月

「認知行動療法をはじめとする精神療法の使い分け―症例から考える ―」 対人関係療法からの診立てと治療方針 宗 未来 精神科治療学 32(7) 2017年4月

人工知能(自然言語処理)フィードバック機能搭載型インターネット認知行動療法(iCBT-AI)の抑うつ者に対する世界初の効果検証(無作為統制試験) 宗 未来, 関沢洋一, 竹林由武
(独) 経済産業研究所(経済産業省)ディスカッション・ペーパー 16-J-059 2016年11月

AI研究で優秀発表賞を受賞
今後の二次解析に期待をつなぐ

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