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【第14回】林 和彦

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林 和彦

東京女子医科大学 がんセンター長 化学療法・緩和ケア科教授

国を挙げて「がん教育」がスタートするなか、
がん専門医が教員免許を取り出張授業を展開

2017年度を皮切りに、全国の小・中・高等学校で「がん教育」が本格的にスタートする。学校の教員が子どもたちに座学でがんを教えるだけでなく、がん専門医や学校医、開業医ら医師の登壇も大いに期待される、国を挙げての事業だ。そんななか、東京女子医科大学がんセンター長で化学療法・緩和ケア科教授の林和彦(はやし・かずひこ)医師は、4年ほど前から、学校での「がん教育」に取り組み、ついには、特別支援学校、中学校、高等学校の教員免許をそれぞれ取得し、各地で出張授業を続けている。そこまでしてなぜ、医師が「がん教育」に打ち込むのか――。その理由を聞くインタビューは、予想をはるかに超え2時間以上におよんだ。そして、見えてきたのは、林氏の揺らぐことのない、がん専門医としての信条だった。

プロフィール

1961年生まれ。千葉大学医学部卒業。東京福祉大学教育学部卒業。86年、東京女子医科大学消化器外科入局。94年、米国南カリフォルニア大学留学。帰国後、東京女子医科大学消化器外科講師、消化器がん化学療法分野大学院教授などを経て、2010年から同大学化学療法・緩和ケア科教授、14年から同大学がんセンター長。日本外科学会認定登録医、日本消化器外科学会認定医、日本消化器内視鏡学会指導医・専門医、日本臨床腫瘍学会指導医・がん薬物療法専門医、日本緩和医療学会暫定指導医など。現在、日本食道学会評議員、日本婦人科腫瘍学会代議員、東京都がん対策推進協議会緩和ケア部会委員、東京都がん教育推進協議会委員なども務める。14年7月、特別支援学校自立教科教諭一種免許状、17年1月、中学校・高等学校保健科教諭一種免許状をそれぞれ取得。医学博士。

記事と関連した林和彦氏の最近の主な著書と論文

  • 子どもと一緒に知る「がん」になるってどんなこと? セブン&アイ出版 2017
  • がんは治療か、放置か 究極対決 林和彦×近藤誠 毎日新聞出版 2016
  • 人の死を教え、いのちの大切さを伝える「がん教育」 チャイルドヘルス、19(12)1、2016
  • 消化器癌の緩和ケア 71‐74 消化器疾患最新の治療 南江堂 2015

記事の執筆にあたり参考にした文献

  • 特別座談会 がんを取り巻く諸問題 「がん対策基本法」が最も重視しているのが「緩和ケア」 Vita Vol.33 NO.4 2016/10・11・12

父親の死をきっかけにがん専門医に
目指したのは患者をトータルに診るがん医療

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