1. 【第9回】石井 正(東北大学病院 総合地域医療教育支援部教授)

「明日」を見つけた先輩医師からのメッセージ 私たちの流儀

【第9回】石井 正(東北大学病院 総合地域医療教育支援部教授)

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所属・役職は取材当時(2016年7月)のものです。

東日本大震災の最大被災地に組織された「石巻圏合同救護チーム」
そのリーダーが今、取り組むのは、東北地区の地域医療体制の再構築

東日本大震災でもっとも甚大な被害を受けた石巻医療圏(石巻市、女川町、東松島市)。発災時、圏内で唯一の災害拠点病院だった石巻赤十字病院で、外科業務のかたわら医療社会事業部長をしていた石井正(いしい・ただし)医師は、1か月前に宮城県災害医療コーディネーターを委嘱されたばかりだった。

その石井氏が、震災発生直後から7か月にわたり全国から駆けつけた3633の医療救護チーム、約1万5000人を、「石巻圏合同救護チーム」としてひとつに組織し、チームの統括役を担ったこと。あわせて、およそ5万人が身を寄せる300か所以上ある石巻医療圏の避難所をローラー作戦で一気に調査し、空前といわれる避難所アセスメントを行って医療ニーズなどの情報を入手し続けたこと。これらの活動は、その後、「最大被災地を医療崩壊から救った」と多くの人の知るところとなり、各都道府県に配置されつつある災害医療コーディネーターのモデルと評価された。

今、石井氏は、5年前を振り返り、何を思うのか。どんな仕事に取り組んでいるのか。勤務先の東北大学病院を訪ねた。

プロフィール

石井 正(東北大学病院 総合地域医療教育支援部教授)

1963年生まれ。東北大学医学部卒業。公立気仙沼総合病院(現・気仙沼市立病院)研修医を経て、92年東北大学第二外科(現・先進外科)入局。2002年石巻赤十字病院第一外科部長。07年に同院医療社会事業部長となり災害医療にも携わり始める。12年10月より現職。宮城県災害医療コーディネーター。厚生労働省が養成を進める「災害時健康危機管理支援チーム」(DHEAT)の研究班メンバー。医学博士。

災害医療に関する石井正氏の論文
Medical response to the Great East Japan Earthquake in Ishinomaki City. WPSAR 2011 Oct-Dec; 2(4): 10-16.

Development and verification of a Mobile Shelter Assessment System “Rapid Assessment System of Evacuation Center Condition featuring Gonryo and Miyagi (RASECC-GM)” for Major Disasters. Prehospital and Disaster Medicine(Accept 2016)

記事の参考にした石井正氏の著書・エッセイ
『東日本大震災 石巻災害医療の全記録』 (講談社BLUE BACKS)
『平凡な外科医の三つの信条』 (講談社月刊情報誌「本」に収載)

熊本地震の救護活動で初めて分かった「疲れ知らず」の理由
被災地・石巻に身を置き続けた地元の当事者だったから

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