1. 子どもの可能性を広げる、注目の習い事とは!?

医師のための子育てヒント

子どもの可能性を広げる、
注目の習い事とは!?

子どもの将来を考えたときに、「のびのびと育ってほしい」と思うと同時に「早いうちから能力を伸ばし、できるだけ多くの選択肢を与えてあげたい」と思うのが親心。今回は「目的」という切り口から、今話題の習いごとをご紹介します。「習い事」を通じて、今まで知らなかった子どもの才能に気づくこともあります。

習い事を決める上でまず気になるのが、「何を何歳くらいから習わせるのがいいのか?」というところですよね。もしもコレ!といった習い事が決まらないときは、「目的」から考えみると習わせたいものがハッキリと見えてくるかもしれません。

そもそも習い事と言えば、どんなものを思い浮かべますか?
例えばスイミングやピアノなどはご自身も含め、周りにも習っていた人は多かったのではないでしょうか。いずれも実用的な習い事であるということが人気を集める最も大きな理由ですが、身体機能や脳を鍛えるという点も注目されています。たとえばスイミングは、水による皮膚への刺激から自律神経を整えたり、水の中での運動となるため心肺機能の向上が期待できます。またピアノでは楽譜を見ながら手指を運動させるため、脳の活性化につながります。

もちろん選択肢はこれだけではありません。現代では英語、そろばん、習字など定番の習い事の他にも多種多様なものがそろっており、斬新なツールを使ったものなども出てきました。そこで今回は「目的」という切り口から、新しい習い事として注目されている「レゴ」と「プログラミング」について紹介したいと思います。

「レゴ・スクール」

幼い頃、誰もが夢中になった「レゴ」。このパズルブロックを使った教育システムです。
レゴはデンマーク生まれ。デンマーク語の「よく遊べ」が社名の由来となっています。レゴ・エデュケーションセンターに通い、教室の子どもたちと一緒にレゴブロック教材を使った物づくりを通して「創造的な問題解決力」を養います。

この教育システム構築の中心的役割を果たしたのは、世界的にも注目度の高いMIT(マサチューセッツ工科大学)の教授。理系人気時代に即した教育プログラムといえそうです。また、年齢に合わせたクラス編成やレッスンが用意されているので、「何歳からでもOK!」というのも魅力です。

意欲的な探求心 「自分でやってみよう」「つくってみよう」という意欲を引出し、探求心や学習意欲を育みます。
創造的な思考力 「どんな構造になっているんだろう?これはなぜ動くのだろう?」という創造力を養い、自分で考える力を育みます。
コミュニケーション力 「つくったものを発表する」「みんなと協調し合いながら目標を達成する」というグループワークを通し、コミュニケーション力を高めます。
やり遂げる集中力 何度でもやり直しが利くというレゴブロックの特徴を活かし、諦めない気持ちとねばり強さや集中力を養い、できた時の達成感で得られる喜びを体験させます。

6個のレゴブロックを用意し「これでアヒルをつくってみましょう」という課題を与えてみると、9通りものアヒルが完成するそうです。つまり、たったこれだけのレッスンを通して子どもたちは「答えは一つじゃない」ということを学ぶのです。同じグループのお友達がつくったアヒルを見て、新しい発想や考え方、あるいは道具の活用法などを学んでいきます。教室に通い、仲間たちと一緒につくらせるというレッスンスタイルならではの効果ですね。
レゴ・スクールは、多様な創造力とコミュニケーションで、問題解決能力の高い子どもを育てていく教室であるといえそうです。

プログラミング

子ども向けのプログラミング言語として、MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボが開発し、Web上で配信しているソフトウエア「Scratch(スクラッチ)」が有名です。
このソフトウエアはビジュアルプログラミングと呼ばれ、未就学児から学べるクラスも用意されています。
マウスを使い、図形や画像を組み合わせていくことで思い通りのコマンドを実現させるプログラムを組み立てていく、というゲーム感覚のレッスンです。キーボードをタイピングしてVBAだC+だといったプログラム言語を操るというのとは、やや趣が異なります。
また、将来プログラマーを目指してみたいという子どもを育成するための本格的なコースもあり、多様なレッスンやカリキュラムから選ぶことができます。

論理的思考力・向上したいという意欲 なぜ?どうすれば?という探求心を抱かせます。また与えられた物ではなく自ら開発した物を使ってみることで、さらに高めようという意欲を引き出します。
コミュニケーション力 チーム内のメンバーがそれぞれの知識を持ち寄り、プログラミングの作業を通して、互いを認め合い高め合うことの大切さを学ばせます。また、わからないことを伝える能力を養います。
自己表現力 自分で組み立てたゲームソフトやデジタル絵本を発表会でプレゼンするという機会を通して、成果物に込めた自分の考えや思いを伝えることの意義や楽しさを学ばせます。成果物を世の中に発信できるということを学ばせ、社会的意義を感じさせます。

新しいゲームを自分で創り、しかもそのゲームで遊んだ友達が「楽しい」と喜んでくれた!という、貴重な体験のできるこのレッスン。プログラミングレッスンの本質は、単なる知識の植え付けなどではなく、「達成感・人の役に立つということから得られる自己の存在意義」を確かめることにつながり、豊かな感情を育む情操教育であるといえるかもしれません。
習い事を、「社会に出た時に役立つ武器を身に付けさせる」という目的ではなく、「明るく前向きで生きる活力に溢れた子どもに育って欲しい」という目的を持って通わせたい、と願う人たちに最良のレッスンであるといえそうです。

まとめ

今回は「目的」という視点から二つのレッスンを選びました。両者を見比べると、子どもに習わせるものを選ぶにあたっての目的とは、「親の願いそのもの」となるでしょう。
ご紹介した二つのレッスンは、どちらも画一的で定型化されたものを与えたり使ったりするのではなく、「自分で考え、自分でつくり出す」という創造的プロセスを通して「豊かな人間に育ってもらいたい」という願いを持つ人たちに応えるようにつくられました。
どちらのレッスンもこれからの時代にふさわしく、「世界をリードする日本」を担っていける人材を育てる助けとなるのではないでしょうか。

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