1. わが子にも医師になってもらいたい!親が心がけるべき5つのこと

医師のための子育てヒント

わが子にも医師になってもらいたい!
親が心がけるべき5つのこと

わが子に良い教育を受けさせたいというのは、子を持つ親ならば誰でも感じるところでしょう。ましてや医師の家庭ともなれば、子どもにも同じように医師になって欲しいという思いが強い方も多いのではないでしょうか。では、わが子が医師になるために、親ができることはどういうことでしょうか。これから取り上げる3つの例から、その方法を考えてみましょう。

教育環境が大切、幼稚園から英才教育(開業医Kさんの場合)

やはり教育環境が大切だと語る開業医Kさん。
「幼稚園は近くで評判の良い私立を選び、小学校は教育環境のことを考えて、私立の小学校に決めました。また、医学部のある私立大学付属の中高一貫校に行かせることを前提に、小学校3年生から塾に通わせました」 。
幼稚園選びの時点から、子どもの将来に対する一貫した意思を感じますね。

また、進学先として子どもの教育環境を整えるだけでなく、医師になるという本人のモチベーションを上げることにも注力したそうです。
「子どもは現在医学部に推薦をもらって、2回生として大学に通っています。子どもには小さいころから、医師がどれだけ社会の役に立つ仕事かを折に触れて教えてきました。中学で医薬コースに入学してからは学業不振な時期もありましたが、最終的には自律的に勉強して上の大学の医学部進むことができました」。
医学部から推薦を受けたときは、本人はもちろん、Kさんの喜びもひとしおだったことでしょう。

人間の基礎力を作る教育を(勤務医Tさんの場合)

旧帝大医学部を卒業しているTさん。3人の娘さんのうち、上の2人が医師になりました。
「特に勉強しろとは言わなかった」とTさんは子育てを振り返ります。では、一体どのような教育をしてこられたのでしょうか?
「私も私の父も医師なので、子どもたちもなんとなく医師になるものだと思っていたのではないでしょうか。また、私の教育方針は、勉強させるということよりも、情操面を育てたり、体力をつけることのほうが大切だと考えています」。
勉強よりも人間の基礎力を鍛えることで、結果として医師に必要な素質も満たされる、という考えで子どもに接したようです。

また、医師となった2人が、小中高大と公立校の出身だということも特徴に挙げられます。
「学校は小中共に公立です。そして高校は私や父の出身校である地元の公立進学校に進みました。1番上の娘は小さいころからピアノを習っていまして、ウィーンからピアノの先生をお招きして授業をして頂いたこともあります。この子は公立大学の医学部に進みました。2番目の娘は運動が得意で、小さい頃から海や山で遊ぶことを好みました。野生児のような娘でしたが、上の娘より成績は良く、国立大学の医学部に入学しました。1番下の娘がもっとも成績は良かったのですが、医師はいやだと言って、公認会計士になり働いています」。
習い事のスケールが浮世離れしている点はさておき、3人とも学校で好成績を収め、自然と医師、または公認会計士へと育っていったようです。私立へ入れなければ医師になれない、そんな固定観念を捨てさせる例といえます。子どもたちの得意なことを認め、自己肯定感を育てたことで、子どもたちは自然と医師という道を自ら選ぶことができたのでしょう。

本人の判断を尊重する、器量の大きさも重要(医師以外の進路を選んだYさんの場合)

では、「親が医師」という子どもの立場から見てみましょう。親からは医師になるべく環境を整えてもらい、それでも医師以外の道に進んだ29歳の男性Yさん。
「父が脳外科医の家庭に生まれました。中高一貫校の寮に入りましたが、兄が先に入学していたので特に抵抗はなかったですね。4人に一人が医学部に進む学校で、その頃はなんとなく自分も医師になるのだろうなと感じていました。だけど、大学入試に失敗。もともと小説を書いたりするのが好きな自分は、理系の勉強がきつくて、結局2浪目に文転しました。そんな自分に、父もどう接していいか困っているように見えました」。
親が敷いたレール通りに育ってくれる子どもばかりとは限りません。むしろ、あるタイミングでレールから飛び出す子どものほうが多いでしょう。わが子の選択を受け入れられないと、その後の親子関係は難しいものになってしまいます。

「その後、いくつかの職を経て、現在はIT系企業で働いています。親が望む医師という職業には就きませんでしたが、自分で選んだ業界で営業職として働いていて、毎日が充実しています」。
親の無念さも相当なものだったでしょうが、子どもの人生はあくまで子ども本人のもの。上からのプレッシャーをかけ過ぎることは、その後の親子関係に影を落とします。本人の判断を尊重する、器量の大きさも重要です。

親が心がけるべき5つのこと

いかがでしたか?
最後に、親、子それぞれの立場からお話を伺って気がついた、わが子に医師になってもらうための5つのポイントをまとめてみました。

・子どもにとって、最高の教育環境を整える。
・小さいころから医師は人のためになる素晴らしい仕事だと教え続ける。
・人を診る仕事であるから、情操面、情緒面、体力面を育てるようにする。
・子どものよいところを認め、自己肯定感を育てる。
・子どもが自らの意志で違う道を選んだときは、それを認める器量の大きさを持つ。

教育環境を整えてあげる事が重要なのは、誰しも考えつくことでしょう。しかし勉強一辺倒になってしまっては、医師としての資質というものが育たない事もあるかもしれません。
教育をしっかりしていくという傍ら、やはり人間として大事な部分も育ててあげていくことも重要です。その際に大切なのは、医師になることや、そのための勉強を押し付けてしまわないことなのだと今回の医師の方のお話から見て取れました。子どもの意思もしっかりと尊重し、医師になりたいというモチベーションを維持させてあげることが、親の役目であり、愛情を持ってバランス良く教育することが最も重要なのかもしれません。

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