科目別/医院開業動向情報
医師数・診療所数も多く、全国のあらゆる地域において競合相手が存在している外科。開業の際には、エリアマーケティングも大事ですが、そのエリアにおけるターゲティングをあらかじめ行っておくことも大切です。
また、開業の際に必要となる資金に関しては、設備費だけでも約1,500万円程度が目安となります。周りの競合相手との差別化をはかるために、医療機器や設備を充実させるのであれば、さらに資金がかかることになります。外科を開業する際には、開業しようとしているエリアに競合相手となる病院・クリニックがどれくらいあるのか、ターゲットとなる患者さんはどれくらいいるのかなど、しっかりとリサーチすることが重要です。
また外科は他の診療科目と違い、患者さんが一度来院してくれたらその後も継続的に来てもらえる、というような期待はあまりできません。常に新規で患者さんを獲得していかなければならないので、地域住民の方々に、広くクリニックの存在やサービスを知ってもらう必要があります。広く知ってもらうためには、広告を出したり、ホームページを開設したりしながら、クリニックの特長をわかりやすく宣伝することも大事な戦略になります。そのためには、競合相手と差別化できるような強みとなるものを1つでも多く用意しておくといいでしょう。
平成24年に厚生労働省が発表した統計によれば、診療所に従事する医師数のうち、外科医師の数は約3,750人。どのエリアにも競合相手がいるので、開業前にしっかりとクリニックのコンセプトや方向性を決めておき、エリアマーケティングに沿って、最小限の出資で患者さんを集められるよう工夫することが何よりも大切なポイントとなります。