1. 【第3回】さまざまな医業継承事例

医業継承(承継)とは?

【第3回】 さまざまな医業継承事例

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医業継承のメリット
(1) 低コストでの開業が可能となりリスクを軽減できる。
(2) 患者さんを引き継ぐことができる。
(3) スタッフを引き継ぐことができる。
(4) すでに地域で認知されている。
(5) 金融機関から融資を受けやすい。
(6) 医師会入会がスムーズにおこなえる。
(7) 開業準備期間を短縮できる。

ケース 1

■譲る側

「44歳で精神科クリニックを開業し、58歳のときに医療法人化しました。この地域で長く診療を続けてきましたが、70歳を過ぎて体力、気力の衰えを感じるようになりました。その頃、第三者継承という選択肢があることを知りました。クリニックを引き継いでもらえれば、現在通院中の患者さんの治療が継続できて、患者さんやそのご家族にとっても安心です。また、若い先生に世代交代することで、患者さんも時代に合った幅広い新しい治療を受けてもらえるのではと考えました。患者さんのことが一番の気がかりでした。」

■譲り受ける側

「40歳までに開業するかどうか決めようと思っていました。38歳になった頃、まずはクリニックでアルバイトをしながら開業の勉強をしようと、医師求人サイトに登録しました。サイトには、求人情報だけでなく開業物件情報も載っていたので、時間のあるときにサイトを検索して、開業イメージを膨らませていました。登録して3か月経った頃、自宅から通える距離にあるここの情報が目に留まり、問い合わせをしました。」

継承形態‥法人継承
1 階(診療部分)38.38 坪、2 階(院長室、スタッフルーム)19.9坪、月額35万円、敷金70万円
科目‥精神科⇒精神科・心療内科

■特徴
  • ・ 有名建築家の建てた建物で美装。改装は第2診察室の増設と看板工事程度で済んだ。
  • ・ 継承募集時、前院長はご高齢ながら精力的に診療を続けられており、盛業中のうちに継承できた。
  • ・ スタッフは院長のご家族以外は継続して雇用できた。
■現況
  • ・ 継承前の患者数は60~70名/日、継承約3か月後からかなり増加し、新患が受け付けられない状態になったため、勤務医を雇用して2診体制で診療中。経営は順調で盛業している。

ケース 2

■譲る側

「長年診療を続けてきましたが、体力的な困難とモチベーションの低下を感じていました。開業支援会社から届いたダイレクトメールをきっかけに、第三者継承を考えるようになりました。コンサルタントへこちらの条件を提示して、希望に合う先生がいたら紹介してもらえるよう、依頼しました。」

■譲り受ける側

「1年前に開業支援会社の医院開業セミナーに参加しました。コンサルタントとの個別相談の際に、コストを抑えて開業したいと伝えたところ、継承開業について説明を受けました。はじめのうちは漠然とした希望しかありませんでしたが、コンサルタントと定期的に面談を重ね、具体的な物件情報の提示を受けるうちに、継承にあたって重視したい条件が明確になっていきました。」

継承形態‥売買
テナント104.70㎡(築13年)5階建て2階部分、2000万円(土地・建物)
科目‥内科小児科、リハビリテーション科

■特徴
  • ・ 内装も新しかったため、軽微なリフォームにて対応。
  • ・ 閉院期間も1週間だけであり患者さんのほとんどを引き継ぐ事ができた。閉院期間でリフォームと電子カルテの設置、研修を行った。
  • ・ 従業員もそのまま引き継いだため患者さんにも安心していただけた。
■現況
  • ・ 継承前とほぼ変わらず1日約50人の患者さんが来院している。慢性期疾患をかかえる患者さんをほとんど引き継いだため、患者数の減りやすい夏場も1日約50人をキープ。
  • ・ ホームページも新設し、引き継いだ患者さん以外の新規の患者さんも順調に増えている。駅前の立地も奏功し、新患率は10%を大きく超えている。

ケース 3

■譲る側

「都営マンションの1階部分で30年間診療を続けてきましたが、高齢となり、自分が診療を続けられるうちに後を託せる先生を探したいと思うようになりました。」

■譲り受ける側

「都内の継承物件に絞って探していました。ここから比較的近い地域の病院に勤務していたことも決め手となり、継承を決断しました。」

継承形態‥売買
建物区分所有60坪、6000万円(土地・建物)+3000万円(営業権)
科目‥内科外科内科外科

■特徴
  • ・ もともと医療ニーズの高い地域であり、院長の交代も好意的に受け入れられた。世代交代によって、検査の充実や、新しい治療法の導入が進み、患者満足度が向上した。診療単価の増加にも繋がった。
■現況
  • ・ 外来数は継承前に比べて1.5割増えた。隣接する歯科医院がテナントを退去したため、クリニックを拡充しCTを導入する予定。

ケース 4

■譲る側

「当地で開業して7年が経ち、外来も平均60人と盛業していましたが、子どものこれからの教育環境を考えて都心部へ移住したいと思うようになりました。土地と新築戸建てを所有し、1階を診療所、2階を自宅として使用していました。」

■譲り受ける側

「漠然とですがもうそろそろ開業したいと思っていました。当時は隣りの県に住んでいましたが、比較的近く、転居することに抵抗はありませんでした。建物も新しかったですし、何より盛業したままの状態で患者さんを引き継げるというのが魅力的でした。」

継承形態‥売買
土地100坪、建物90坪・延床90坪、9000万円(土地・建物・設備・営業権込)
科目‥内科外科・神経内科内科外科脳神経外科

■特徴
  • ・ 建物状態良好。診療科目は神経内科から脳神経外科と、引き継げる部分が多かった。診察室も2つあったため、並行して診療しながら患者さんのスムーズな引き継ぎができた。
  • ・ 従業員も継続して雇用できた。
■現況
  • ・ CTを入替え、新院長が中心となってスタッフ全体のホスピタリティ向上につとめた結果、継承時に比べて外来数は1割増加した。継承から2年後、医療法人化。
医業継承のメリット
■診療所を譲る側
(1) 現在診療中の患者さんを託すことができる。
(2) スタッフの勤務継続が可能な場合がある。
(3) 医療機器や建物の有効活用ができる。
(4) 営業権を評価してもらえる場合がある。
■診療所を譲り受ける側
(1) 低コストでの開業が可能となりリスクを軽減できる。
(2) 患者さんを引き継ぐことができる。
(3) スタッフを引き継ぐことができる。
(4) すでに地域で認知されている。
(5) 金融機関から融資を受けやすい。
(6) 医師会入会がスムーズにおこなえる。
(7) 開業準備期間を短縮できる。
医業継承のハードル
■診療所を譲る側
(1) 引退時期を決めかねる。
(2) 引退を考えても周囲に公言しにくい。
(3) 家族の同意が得られない場合が多い。
(4) 譲渡後でも引退に躊躇する場合がある。
■診療所を譲り受ける側
(1) 自分の目指す医療と対象施設の規模・内容が一致しない。
(2) 価格条件が合わない。
(3) 継承の時期が合わない。
(4) 施設の老朽化が著しい。
(5) 診療所部分と居宅部分の区別が不明確な場合がある。
医業継承のポイント
■診療所を譲る側
(1) リタイアまでのスケジュールを早い時期に考えておく。
(2) リタイアについて家族と十分に話し合いをしておく。
(3) 金銭面などの条件について明確にしておく。
(4) 医業継承支援の実績豊富な会社に相談する。
■診療所を譲り受ける側
(1) 信頼できる人から情報の提供を受ける(実績のある仲介者、助言者、金融機関など)。
(2) 対象医療機関の評判や患者動向などを調査する。
(3) 医師会、保健所などと事前打ち合わせをする。
(4) 勤務先医療機関を円満退職し、医療連携のとれる関係をつくる。
(5) 引き継げるものは極力譲り受け、診療方針などの変更は患者さんの声を聞きながら、時間をかけておこなう。
(6) 患者の引き継ぎを円滑におこなうための準備期間を設ける。
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