1. 【第2回】クリニックを譲り受ける側

医業継承(承継)とは?

【第2回】 クリニックを譲り受ける側

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医業継承のメリット
(1) 低コストでの開業が可能となりリスクを軽減できる。
(2) 患者さんを引き継ぐことができる。
(3) スタッフを引き継ぐことができる。
(4) すでに地域で認知されている。
(5) 金融機関から融資を受けやすい。
(6) 医師会入会がスムーズにおこなえる。
(7) 開業準備期間を短縮できる。

医業継承Q&A

いつかは開業したいと考えていますが、どのような形式がありますか。
大きく分けて、新しく不動産を購入または賃貸契約する新規開業と、既存の診療所を売買または賃貸契約によって引き継ぐ継承開業があります。
新規開業には戸建て、建て貸し、テナント型(ビル診)、クリニックモールのタイプがあり、継承開業は引き継ぐ診療所の形式によります。
新規開業と継承開業それぞれの特徴を教えてください。
新規開業のメリットは、建物などハード面、診療内容などソフト面ともにご自身の理想とする開業イメージをダイレクトに実現できることです。一方で、投資額が大きいうえに、患者さんを集め、経営が安定するまでには時間がかかる場合もあります。
継承開業の場合は、患者さんを引き継ぐことができれば、立ち上がりから一定の収入を見込めます。診療所が地域ですでに認知されていることも大きなメリットです。コストに関していえば、例えば内装をリフォームした場合、新規に比べて3割くらいに抑えることができます。継承物件の見極めや契約内容の精査、書類の届出等にあたっては、それぞれに留意すべき点がありますので、継承開業の支援実績が豊富なコンサルティング会社に相談されることをおすすめします。
開業を考えていますが、自己資金がありません。
近年の傾向として、金融機関は医療機関への融資に積極的です。そのため、自己資金が貯まるまで待つよりも、自分の希望する物件が見つかったタイミングで決断されることをおすすめします。自己資金はあるにこしたことはないのですが、いざ資金が貯まったタイミングでいい物件が見つかるとは限りません。また、継承開業は初期のコストが抑えられ、立ち上がりから安定が見込めるため、金融機関からの評価もより高いといえます。
開業に適した場所がなかなか見つかりません。
都市部ではすでに多くの競合となる診療所がありますので、開業に適した場所を見つけることが難しく、決めきれないうちに何年も過ぎてしまった、という話もよくうかがいます。継承開業であれば、今ある診療所を引き継ぎますので、年月の経過による地域性の変化は考慮する必要がありますが、診療所に適した場所で開業することができます。
現在の勤務先から離れた場所での開業を考えているので、医師会や地域の医療機関との連携が気になります。
医師会との関係は科目によっても異なりますが、継承開業の場合、診療内容を引き継ぐことが評価され、スムーズに入会できるようです。他の医療機関との連携は、開業する先生ご自身の働きかけによって築いていくことができます。
診療所の継承開業にはどのくらいの期間がかかりますか。
譲る先生のリタイア時期や物件の状態にもよりますが、すでに建物があるため、早いものでは契約合意して3か月で開業、というケースもあります。とはいうものの、現在の勤務先を退職する際に、医局への通知や後任医師の招聘で思いのほか手間取ることもありますので、4~6か月程度が妥当でしょう。それでも、一般的にテナントでの新規開業の場合は不動産契約してから6か月、建物から建てる場合は1年くらいかかることから、比較的短期間で開業できるといえます。

医療継承による開業までのスケジュール例
専門科が異なる診療所の継承も可能ですか。
多くはありませんが、可能性はあります。専門が同じ先生の場合は患者さんを引き継ぎやすく、継承開業のメリットを最大限いかすことができますが、過去には、神経内科を専門とする先生が、整形外科を中心としたプライマリーの診療所を引き継ぐため、継承前に診療をともにしながら整形外科的な手技を習得したケースもあります。また、ある程度割り切って、開業する場所と建物をひきつぐ、という考え方もあります。
建物や内装の老朽化が気になります。
建物の耐震性などは契約前にきちんと確認しましょう。内装はリフォームによってかなり印象を変えることができます。患者さんの目にとまりやすい、待合スペースのソファーやカーテンを変えるだけでも効果的です。化粧室のバリアフリー対応も必要となります。
スタッフを引き継ぐ場合に注意すべき点は何でしょうか。
スタッフについては、継承元や本人の意向もありますが、人柄や雇用条件、退職金の処理など、契約内容を整理し書面にして、認識を共有しておくことが重要です。退職者がいる場合は新規のスタッフを採用する必要があります。
開院中の診療所と閉院してしまった診療所では引き継ぐ場合にどのような違いがありますか。
閉院してから時間が経つと、患者さんは他の医療機関を受診しますし、スタッフの雇用継続も難しくなります。継承元の先生のリタイア時期と引き継ぐ先生の退職時期とのタイミングを合わせることが理想的です。
医業継承のポイント
(1) 信頼できる人から情報の提供を受ける(実績のある仲介者、助言者、金融機関など)。
(2) 対象医療機関の評判や患者動向などを調査する。
(3) 医師会、保健所などと事前打ち合わせをする。
(4) 勤務先医療機関を円満退職し、医療連携のとれる関係をつくる。
(5) 引き継げるものは極力譲り受け、診療方針などの変更は患者さんの声を聞きながら、時間をかけておこなう。
(6) 患者さんの引き継ぎを円滑におこなうための準備期間を設ける。

継承開業は、診療所を譲る先生、譲り受ける先生だけでなく、地域の患者さんや他の医療機関にとっても、メリットの大きな開業形態といえます。これから継承開業される先生方には、これまで診療を続けてこられた先生に敬意を表しつつ、円満な継承をぜひ実現していただきたいと思います。

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