開業事例

赤見台整形外科・内科クリニック

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赤見台整形外科・内科クリニック

開業タイプ 新規開業
科目 整形外科、内科、リハビリテーション科、形成外科、皮膚科
所在地 〒365-0064 埼玉県鴻巣市赤見台4-23-7
TEL TEL:048-595-1100
URL https://www.akamidai-clinic.com/

インタビュー

開業のきっかけは何でしょうか。

長年、月2日くらいの休みで仕事を続けてきましたが、50歳を過ぎたころから、働き方を変えた方が良いのではと思い始めました。脊椎外科を専門としており、視力が落ちてきたのも、変えようと思った理由の一つです。東京女子医科大学時代の後輩で現副院長の三枝恵学先生に「一緒にやらないか」と声を掛けたのが2017年。話し合いを進め、「休みなく診るクリニック」をコンセプトに開業することに決めました。土日に診療したとしても、2人でやれば、交替で休みが取れます。これまで、月2日くらいしか休みがなかったことに比べると、働き方改革になったとも言えます。

すでに開業していた後輩に総合メディカルを紹介してもらい、開業地の選定から手伝っていただきました。内科などの他科との相乗効果を期待し、医療モールでの開業も考えましたが、考え方の合わない医師がテナントに入る可能性もあります。内科医が必要なら、自分が納得できる方が良いと思い、東京女子医大の先輩方や後輩に非常勤での協力をお願いしました。

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院長 久保田元也 氏

開業地は、埼玉県でも高齢化が進むとともに、通勤圏内として若い世帯も増え、医療需要の高い地域です。土地の所有者は、医療機関への提供を希望しておられ、コンビニエンスストア等の出店依頼も断っていたといいます。交通の便もよく、近隣に小中学校があり、整形外科にとっては好立地。東京から電車で1時間程度で、通勤も苦に感じない程度です。19年の開業が決まると、地主さんが近所の方に紹介してくださるなど、とても好意的に受け入れてくださいました。内覧会には、地域から約800名の方々が参加してくださり、当院への期待を強く感じました。

当初は整形外科と内科での開業でしたが、地域にはリハビリテーションと皮膚科が必要だと感じました。知り合いの形成外科の先生に皮膚科兼任でお願いし、リハビリテーションは私と三枝副院長が担当するなど、幅広い診療科でカバーしています。

開業にあたり、苦労したことはありますか。

最初は不安でしたね。総合メディカルが不安を聞いて、答えてくれたので助かりました。銀行との交渉や職員の雇用など、ノウハウも教えていただきました。診療科を増やしたり、機器を入れる際も、相談しています。経営の本も読みましたが、私固有の状況を一緒に考えてくれるのがありがたいです。コンサルタント無しでの開業は、私は考えられないですね。

今は、経営の面白さを感じています。働いてくれている医師やスタッフが豊かに暮らせるように、目標を掲げ、一緒に頑張ってくれるのがうれしいです。

クリニックの特色を教えてください。

複数の診療科を持ち、それぞれの専門性が高いことと、土日も診療していることです。整形外科は私と三枝副院長が常勤で、内科医5人と形成外科医が非常勤で勤務しています。私と三枝副院長は、骨粗鬆症学会認定医資格を持ち、しっかりとした診断ができると自負しています。内科医の先生方は、東京女子医大などに勤務経験があり、それぞれ、循環器、呼吸器、消化器、糖尿病内分泌の専門医資格を持つほか、同大で准教授を務めている方もいらっしゃいます。皆さん総合内科の診療ができ、専門性の高い診療が必要であれば、互いに紹介し合って診察しています。2021年4月からは、非常勤で脳神経外科と皮膚科専門医の診療も始まります。大学病院では、予約を取るのも数力月待たなければいけませんが、当院では気軽にレベルの高い診療を受けられるのが特色です。

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信頼のおける大学後輩の三枝恵学副院長。

また、土日診療は患者さんのニーズが高いと感じています。今までは、大病院の救急外来でちょっと治療するだけでも何時間も待たなければならず、患者さんは困っていたでしょうね。土日は子どものけがやスポーツ外傷の患者さんが多いほか、内科も、平日は仕事のため受診できない方が多く利用しています。上尾市や行田市など、鴻巣市以外からも多くの人が受診しているほか、MRIは土日の検査にも対応し、少しずつ地域医療に貢献できていると感じています。

行田総合病院、北里大学メディカルセンター、上尾中央総合病院、蓮田病院等と連携し、重症な患者さんを受け入れていただいています。特に行田総合病院は、内科と脳神経外科の医師を派遣していただくなど、連携をとりやすい関係を構築しています。

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清潔感のあふれる待合室。
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リハビリ室では統一性のあるリハビリテーションを提供する。
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MRIは土日の検査にも対応している。

スタッフ教育はどのようなことをしていますか。

事務の1人と看護師長を除いて、すべて新規採用です。リハビリスタッフは、知り合いの理学療法土に紹介してもらいました。他の理学療法士も、このスタッフが所属している学会メンバーから選択しました。スタッフごとに手技が異なると患者さんは不安になりますので、統一性のある治療法でアプローチしたいと考えています。土日勤務も、地域医療への貢献として、納得して取り組んでくれています。

私は6カ月に1度、全職員と個別に面談します。その場で、スタッフの希望や私の意向を伝え合い、ベクトルを合わせるようにしています。コミュニケーションはよく取れており、職場の雰囲気もよいと思います。開院以降、離職者は1名だけですし、働きやすい環境がつくれていると感じています。

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久保田院長の示す方向性を実現するスタッフ。

開業から2年が過ぎました。手ごたえはいかがですか。

最初の数力月は、外来が1日20人程度で、とても不安でした。10カ月目くらいに100人を超えた時、1年半くらいで200人を超えた時、スタッフに金一封を出し、喜び合いました。現在、外来は1日平均150人程度で、順調に軌道に乗ってきたと思います。スタッフとコミュニケーションを取り、私が目指す方向性を理解して取り組んでもらえた結果だと思います。

新型コロナウイルス感染症対策としては、20年12月に建物の外側に発熱や咳の患者さん専用の診察室を作りました。これまで、内科診察室の横に隔離室を設けていましたが、動線が一般患者さんと重なっていたため、安全性の確保が必要でした。医師やスタッフには安心して働いていただき、患者さんにも安心して受診していただきたいと思います。

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受付に病院ロゴのオブジェを飾る。
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20年12月、発熱や咳の患者さん専用診察室を設置。
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熱発者専用診察室は、内科診察室とドアでつながっている。

今後の目標を教えてください。

4月に脳神経外科と皮膚科を開設し、診療科が充実します。特に皮膚科は、やっと来ていただけることになり、地域の方々にも喜んでもらえると思いますし、今の診療体制を維持できればと思います。将来的には、もう一つ夢のような話ですが、幼少時に家族と何度も行った思い出の場所である静岡県の旧戸田村(現沼津市)に診療所を作って、赤見台と旧戸田村の診療所を行き来できるようにしたいと思っています。医師が交替で旧戸田村に行き、診療しながら、のんびりとした時間を過ごす。高齢になっても、ちょっとした医療はできるでしょうし、そんな仕組みを作るのが楽しみです。

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「『休みなく診るクリニック』で地域貢献したい」と話す久保田元也院長。

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