1. みやざき内科 リウマチクリニック

みやざき内科 リウマチクリニックの医院開業事例


外観


内装

開業タイプ 継承開業
所在地 大分県大分市
科目 内科、リウマチ科
病床数 なし
みやざき内科 リウマチクリニック
〒870-0924 大分県大分市牧1丁目3-15
TEL:097-558-5600
https://miyazaki-naika.net

インタビュー

開業のきっかけは何でしょうか。

院長 宮﨑 吉孝氏 医師になって13年間、研究に没頭していたため、開業は全く考えていませんでした。病理学者として研究経験を積み、3年間のジュネーブ大学への留学を経て日本に戻った後、九州大学生体防御医学研究所の山本一彦教授の助手として研究を続けました。臨床免疫学の大家であった山本教授からリウマチの診療を学ぶことができました。リウマチは関節だけでなく肺や胃腸の病気も起こしますので、気管支鏡や消化器内視鏡も学び、現在までに総合内科専門医、リウマチ専門医、気管支鏡専門医、消化器内視鏡専門医等の資格を取得しています。

その後、研究ではなく臨床の道へ進むことを決め、市中病院で臨床経験を積みました。勤務していた病院は大分県由布市にあり、2016年4月の熊本地震の影響で大きな被害を受け、人々が苦しむ姿を目の当たりにしました。私自身も被害に遭い、人生を考え直す機会となりました。「このまま死んでも悔いがないだろうか」と自問自答しました。

研究職を辞めた後、私は剣道の稽古に没頭していました。剣道で一番大事なことは「捨てて打っているか」だそうです。これは、「命を捨てているか、結果を顧みずに無心で打っているか」という意味です。人生にも当てはまることだと思います。現代社会で真に命がけなのは「自力経営」ではないかと考えました。そして、ふと開業医としてチャレンジしてみたいと思うようになりました。16年7月、55歳での決断でした。
開業までは順調でしたか。
開業を決めた後、税理士からの紹介で総合メディカルに相談しました。

経営を背負うことの厳しさを知るにつれて自分の甘さが浮き彫りになり、迷いや落胆の連続でした。今から思うとそれが良い経験になったと思います。その後、総合メディカルの担当者から継承物件の情報提供があり、迷うことなく決めました。

当時56歳。新規での開業は厳しかったと思いますが、条件の合う継承元を紹介していただき、ありがたかったです。いつも私の立場に立ってアドバイスをしてくれた担当者には心から感謝しています。

継承元は骨粗鬆症を専門としていました。私自身も前勤務先で骨粗鬆症を診ていたので、患者さんを引き継ぐことができると思いました。

継承することが決まってからの準備期間は実質2か月しかなく、引き継ぎは大変でした。前院長からは6日間にわたって丁寧な引き継ぎを受けました。朝から晩まで診療に立ち会わせて頂いた結果、約1,200人の患者さんが当院に残ってくれました。前勤務先で診ていたリウマチの患者さんも50人以上が通院してくれています。
クリニックの特色を教えてください。
リウマチ、骨粗鬆症の患者さんを中心に1日45人ほどの患者さんが来院されています。リウマチも骨粗鬆症も女性に多い病気ですので、患者さんの9割が女性です。

骨粗鬆症の診断と治療は、検査が命です。幸い継承元のクリニックの放射線技師が残ってくれましたので以前と同じ専門性の高い方法で検査を行っています。継承時に骨密度測定装置を3台譲っていただき、そのうちの1台は大分県で5台、大分市では当院にしかない最新の測定装置です。さらに、一般的には機械任せで行う骨密度の測定範囲の線引きを、スタッフが手作業で行うため、精度の高い検査結果が得られています。

また、レントゲン検査で背骨の高さを正確に測定する必要がありますが、骨粗鬆症の背骨は曲かっていることが多く、側面1枚で正確な高さを測定することは困難です。そのため当院では透視装置を用いています。透視下で各背骨に平行にレントゲン線が入るよう調整しながら何枚も撮影を行います。その結果、全脊椎一個一個の正確な高さを数値化できます。診療報酬は、正面・背面1枚ずつしか請求できませんが、コストよりもクオリティーを追求しています。

当院は、医療安全や院内感染対策にも力を入れています。継承後はその点に着目して内装を変更しました。たとえば、診察室の椅子は患者さん側が丸椅子で医療者側が4脚の椅子でしたが、患者さんの転倒リスクを考慮し、逆にしました。ほかには、点滴のベッドを4台から2台に減らしスペースを広くとることで、安全面とプライバシーに配慮しました。

さらに、7人いるスタッフ全員の流行|生ウイルス疾患の抗体価を測り、不足している者にはワクチンを投与しました。そして、抗体価の結果をネームプレートの裏面に記しています。人から人への感染を防ぐための対応策がクリニックでも必要だと考え、特に力を注いでいます。

  • 大分県内でも導入が少ない高性能の骨密度測定装置を3台揃えている。

  • 改装時にベッドを減らし、安全面とプライバシーに配慮した処置室。

  • レントゲン検査では、何枚もの撮影を行い背骨の高さを正確に測定する。
診療の際に心がけていることはありますか

「地域住民が健康で過ごせるように情報を発信し地域に貢献したい」と語る宮﨑院長。 継承開業では、前院長を信頼している患者さんの心をいかにつなぎ留められるかが重要です。私は剣道で自分の臍を相手の中心に向けるように教わりました。それは剣道以外でも大事なことだと思います。初めて会う患者さんにはまず正対し、ご挨拶をしてから名刺を渡しました。診察中は電子カルテばかりに目が行きがちですが、患者さんに正対することを心がけています。

当院の患者さんは健康意識の高い方が多いです。歳をとっても背筋がピンと伸びたままでいたいと希望されています。そういった患者さんの期待に応えるためにもスタッフ教育に力を入れていく必要性を感じています。看護師長は日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師です。放射線技師は骨粗鬆症マネージャーの資格者です。ほかのスタッフも今後資格取得にチャレンジして欲しいと思っています。
今後の取り組みを教えてください。
開業から1年が経ち、患者さんはある程度定着しました。手ごたえは感じていますが、これからが大事だと思っています。リウマチの有病率は0.7%ですが、高齢女性での骨粗鬆症の有病率は70%程度もあります。しかし、骨粗鬆症検診の体制が整っていないため早期発見ができず、骨折してから骨粗鬆症と診断されることが大半です。簡易的なスクリーニングを行うことで骨粗鬆症の早期発見が可能となります。そのために取り組んでいることが3つあります。

1つ目は、骨密度の無料出張測定サービスです。持ち運び可能な簡易型骨密度測定器を購入しました。大分市の大手温泉保養ランドで製薬会社等と協力して骨粗鬆症の講演会・無料骨密度測定会を行い好評でした。今後、老人会、スポーツジム、保険会社等にも出張して無料骨密度測定会を行う計画を立てています。

2つ目は、病院や有料老人ホーム等と連携し、入院・入所される方の骨密度測定を行うことです。事前に骨折リスクを評価し家族やスタッフに説明しておくことで、医療事故を防ぐことが期待できます。治療の必要があれば当院で対応します。


医科歯科連携を進めており、歯科関係者の勉強会で宮﨑院長が講師を務めた。 3つ目は、医科歯科連携です。リウマチや骨粗鬆症は歯と関連性が深く、合併症を予防するためには医科歯科連携が不可欠です。歯科医の勉強会に出席して骨粗鬆症の講演を行いました。それから連携を始め、現在は25軒の歯科と連携を組んでいます。また、下顎骨皮質の断裂と腰椎・大腿骨骨密度には相関があります。歯科のパノラマ写真で下顎骨の状態を評価すれば骨粗鬆症の早期診断につなげることができます。歯科での骨粗鬆症スクリーニングのパイオニアである広島県呉市の先生を講師に迎えて当院主催の医科歯科連携講演会を予定しています。より多くの歯科医の協力が得られれば、骨粗鬆症の骨折予防が大きく前進すると期待しています。

クリニックの理念はあえて作っていません。目の前の患者さんに真剣に向き合うことを心がけています。これはスタッフ皆で共有している想いです。これからも新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。
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