まつうらバンビクリニック(愛媛県)の医院開業事例


外観


内装

開業タイプ 継承開業
所在地 愛媛県今治市
科目 小児科、アレルギー科
病床数 なし
まつうらバンビクリニック
〒794-0028 愛媛県今治市北宝来町3-3-34
TEL:0898-22-0573
http://bambi-clinic.com/

インタビュー

開業のきっかけを教えてください。

院長 松浦 健治氏 父の孝治が1972年にこの地で松浦小児科医院を開業しました。私は高校時代まで、将来について迷っていましたが、進路を決める時に身近に父というモデルがいたことから医師を目指すことを決意しました。そして、大学で医学部に進み、子どもが好きということもあり、父のように小児科の道へ進むことにしました。

愛媛大学大学院卒業後に西条市の病院に勤務していた36歳のとき、開業していた親族に「一緒に働かないか」と誘われ、勤務医としてクリニックで働くようになりました。その中で、自分自身も開業したいという夢を描くようになり、2年半の勤務後、退職しました。

総合メディカルに出会ったのはちょうどその頃で、きっかけは先輩開業医師からの紹介です。最初は開業についても漠然としたイメージしか持っていませんでしたが、担当者と面談を重ねる中で、土地の選定など具体的な開業プランが固まっていきました。実は今治市以外での開業も視野に入れていましたが、徐々に父のあとを継ぎたいという考えも強くなってきました。両親も高齢になり、両親も私も、近くに住みたいという希望が強くなってきたためです。今治市に帰ってきた大きな理由は“親孝行”ですね。
開業にあたり、どのような工夫をされましたか。

バンビクリニックの由来となったモザイクタイルで描かれたパネル。 2010年にあとを継ごうと決心し、準備を始めました。現在の駐車場に設置しているバンビのパネルは、もともと父の開業当初より外壁を飾っていたものです。大きなバンビのモザイクタイルによる壁画がシンボルとなり、父の医院は「バンビのクリニック」として地域の人たちに呼ばれてきました。そのため、クリニックを継ぐにあたっては、地域の皆様になじみ深いニックネームを取り入れ、「まつうらバンビクリニック」としました。

また、以前のクリニックは駐車場が狭かったため、患者さんのアクセスが良くなるように、建物を後方に下げ、駐車場を道路に面するようにしました。「入りやすさ」という意味では、外観もカフェ風にして、若いお母さんたちが入ってきやすい雰囲気にしています。院内の待合も広くし、患者さんが過ごしやすいように配慮しました。

実は至近距離に競合するクリニックがあります。父を慕っていた患者さんを継続して支えるのはもちろんですが、多くの患者さんに来院してほしいと思っています。そのため、当院の特色をどのように作っていくのかも考えました。薬は以前からの院内処方にし、当院ですべて完結できるようにしています。子どもを抱えて、雨の日に薬局へ移動してもらうのは心苦しく、患者さんや家族に配慮ができるクリニックにしたいと考えたためです。

13年11月に開院。診療時間を他のクリニックより長くし、平日は午後6時半までで日曜日の午前も診療するようにしました。スタッフには、一般的な9時から5時までの勤務と異なるため、家の都合より診療を優先してもらうケースもあるかもしれません。新規採用の面談の際には、当院の方針を伝え、互いに納得した上で採用を決定しました。

スタッフは父の代から継続して勤務してくれている人もおり、みんな、笑顔で人あたりがよく丁寧に患者さんや家族に接してくれています。複数の子どもさんを連れて受診する母親に代わって子どもの相手をしたり、待合室で患者さんが嘔吐した際には速やかに処理をするなど、保護者が安心して受診できる環境を、スタッフみんなでつくってくれています。おかげで開業1年目は順調に滑り出せたと感じています。

  • 待合室の一角に設けたキッズスペース。

  • 小さな子どもに配慮したトイレ。

  • 処置後の子どもたちが安静に過ごすための部屋。
どのようなクリニックを目指していますか。

「小児内分泌疾患の専門性を高めたい」と語る。 私は小児内分泌を専門にしてきましたので、この分野の強みを生かしたクリニックにしていきたいと思います。内分泌疾患の典型的な疾患は成長ホルモン分泌不全性低身長症です。その他にも思春期早発、甲状腺異常や夜尿症など、さまざまな症状がありますが、専門医が少なく、診断が遅れがちです。愛媛県でも専門医は少なく、今治市内で小児内分泌を専門にできるクリニックは、当院のみではないかと思われます。

子どもの成長のスピードは一人ひとり異なり、ゆっくり伸びる子もいますし、早い時期に身長が伸び、その後止まってしまう子もいます。小児内分泌疾患の中でも特に多い成長ホルモン分泌不全性低身長症は、小学1年生あたりから目立ち始めますが、親は気づかないケースがほとんどです。ゆっくり成長するタイプと思い込んで受診が遅れ、早期の治療につなげられないケースもあります。

小児内分泌学会では、成長曲線から大きく外れてしまっている場合には、小児科受診を勧めています。今治市では以前から、小学校の養護教諭が継続的に子どもたちの成長データを蓄積してくれており、低身長が疑われる児童の保護者に、受診を促してくれています。養護教諭との連携により、早期治療を行っていきたいと考えています。

また、低身長症の治療は継続的な成長ホルモン注射が中心です。途中で診察に来なくなる子もいるため、その際は電話をするなどして呼びかけも行っています。低身長と診断されると、患者さんも家族も精神的に落ち込んでしまう場合が多いものです。そのため、個別に相談に乗り、患者さんや家族を支えていくことが何より大切だと感じています。
今後の目標を教えてください。

父の孝治氏(中央)と、優しいスタッフとともに患者さんを支える。 まず、専門である小児内分泌の治療を充実させていくのが一番です。成長ホルモン注射の量は患者さんの体重当たりで決めていくため、患者さんの成長に合わせた適切量の判断が重要です。患者さんの成長度合いを見極め、適切に治療を進める専門性をさらに高めていきたいと考えています。

最近は低出生体重児が増え、その影響で低身長児が増えています。早く治療を始めれば、治療効果が現れやすいため、早期発見につながる取り組みも行っていきたいと思います。養護教諭向けの勉強会や市民向けの講習会なども必要だと思います。

当院は小児の一般的な疾患も治療していますが、アレルギー疾患についてはさらに知識を増やしていきたいと考えています。アレルギー専門医の取得等、勉強を進めていく計画です。

また、当院を受診される方のほとんどが共働きで、子どもさんが病気になった時の受け入れ先で困っていらっしゃいます。市内では病児保育を行っている医療機関がないため、当院がその役割を果たさなければいけないだろうと思っています。住みやすく、子育てしやすい地域づくりの一環として、10人程度は受け入れられる病児保育を検討しています。

ソフト面、ハード面でも受診の敷居は低い一方で、専門性の高いクリニックを目指していきたいと思います。
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