開業事例

六条眼科

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六条眼科

開業タイプ 新規開業
科目 眼科
所在地 〒761-0303 香川県高松市六条町17-1 ハローズ六条店モール内
TEL TEL:087-873-2735
URL http://www.rokujyo-eye-clinic.jp/

インタビュー

開業のきっかけを教えてください。

大学卒業以来、勤務医を続けていましたが、自分にとっての拠点を持ちたいと思ったのがきっかけで、2年ほど前に開業を考え始めました。開業に向けて、具体的に進めるため、総合メディカルに相談し、土地の選定から手伝ってもらいました。建物の設計から各種申請、スタッフの面接にも協力してもらい、大変助かりました。

開業する地域の人口や医療機関の動向を勘案して、手術まで行うかどうかを考えました。開業したこの場所は高齢化も進んでおり、また眼科も少ない地域ですので、当院が手術まで担当すべきと考え、手術室も整備しました。

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院長 田中 剛 氏

ハード面と同様にスタッフも重要ですから、面接の際は、明るい人柄を重視しました。また、地域によって常識というか社会規範は多少のバリエーションがあると思います。非言語的な感覚で説明しづらいのですが、当地域で生活していく上での規範がしっかりしている人という点を大切にしました。

看護師、視能訓練士、事務職員を募集したのですが、とても良い人に集まってもらえたと思います。おかげさまで、順調に準備を進め、2015年12月に開業しました。

開業までに苦労したことはありますか。

特に苦労は感じませんでした。開業までの経験値が高い総合メディカルと話し合いながら進めたことが良かったと思います。素人が一人で頑張るより、任せられる部分はプロに任せた方が良いと思います。自分の基本的な方針を伝えたうえで、実現に向けて大枠と項目を提示してもらい、「今話し合っているのは、全体のこの部分」など、理解しやすく進めてもらえたのが良かったです。打ち合わせでは、データや根拠を示してもらうことで全体像を理解し、決断していくことが大切だと思います。

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小さな子どもから高齢者まで、幅広い患者さんに対応する受付スタッフ。

しかし、何点か、早めに準備しておけばよかったと思うこともあります。それは、税理士との提携と複合機の導入です。開業準備の段階で、請求書や領収書は想像以上に増え、どんどん溜まっていきますが、素人では必要なものと不要なものの判断がつかす、段ボール箱にひとまとめにしていました。申請等の際に必要な書類も、すぐには見つけられない状態でした。税理士と開業準備段階から提携しておけば、自分が本来すべき仕事に更に注力できると思いました。

また、開業すれば必ず必要になる複合機も、準備段階から導入した方がよかったと思います。書類も大量に発生しますから、紙で保管するより電子媒体で保管する方が効率的です。家庭用の複合機では間に合いません。この2点だけは、早めに準備しておけばよかったと思います。

クリニックの特色を教えてください。

当院は幅広い年齢層を対象にした一般の眼科です。生後1~2ヵ月の子から高齢者まで、眼科領域の疾患なら、すべてに対応するのが地方の眼科医の役割だと思います。眼科一般や緑内障、角膜硝子体疾患、白内障手術やレーザー治療も行っています。私は斜視を専門にしてきたので、この分野は特色と言えるでしょう。

クリニックがスーパーの隣にあるため、目につきやすいこともあり、予想していたより多くの患者さんに受診していただいています。当院が開業する以前は、この診療圏内に眼科はありませんでしたので、患者さんは受診しやくなっているのではないかと思います。

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「その時々の標準的な医療を提供していきたい」と話す。

検査も特に、特別なものを導入しているわけではありませんが、当院は2人の視能訓練士がきちんと検査をしてくれているので、的確な診断につながっていると思います。視能訓練士は、日本では1969年に資格認定試験が始まり、現在約13000人の資格取得者がいます。眼科医に比べ、まだまだ数が少ないため、クリニックで採用できているところは多くはありません。ほとんどのクリニックは、検査を看護師が担当していますが、的確な診断につなげるには検査が重要です。

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一言で「見えづらい」といっても、「近くが見えにくい」「見える範囲が狭い」「ゆがんで見える」など、様々な症状があります。視能訓練士は、視力・屈折検査、眼圧検査、視野検査など、さまざまな眼科検査を行い、眼科医に的確なデータを提供して眼科医療をサポートしてくれる重要な役割があります。視能訓練士のおかげで、撮影データ等、検査の質が高いことは当院の強みになると思います。

また、手術はすべて日帰りで、白内障、斜視、まぶたの手術に対応しています。日帰りですので、患者さんの負担も少なく、好評を得られていると思います。眼科は糖尿病など、内科との関連が深い診療科です。医師会にも参加し、ブロック研究会などを通じて、先生方と良い関係を築き、協力して治療にあたっています。

どのようなクリニックを目指していますか。

地方であっても、「標準的な医療」を受けられるクリニックにしたいと思います。「標準的」と一言で言っても、私が大学を出たころと今とでは大きく異なります。テクノロジーの進展により、標準は、日々進化していますから、今日の標準を満たしていけるようにしたいと思います。そのためには学会やセミナーに参加するほか、雑誌の購読も欠かせません。

スタッフにも、各自研鎖するように促しており、医療スタッフに学会やセミナーへの参加を奨励するほか、事務職員にも勉強会参加を勧めています。当院には子どもから高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいますから、マニュアル的な対応では支えきれません。子供さんへの対応、高齢者への接し方など、年代によって常識的な対応をしてほしいと思います。

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患者さん一人ひとりに合った対応を心がけるスタッフ。

コーヒーを飲みに入ったお店で気づいたことがあります。その店のスタッフは、常連と思われる人には仲間内の言葉遣いをしていましたが、なじみの薄い私には対応を変え、適切な言葉遣いや態度に変わりました。このような体験はヒントになります。当院のスタッフにも、基本的な優しさや温かさは変わらず、相手に合った対応をしてほしいと思います。問題意識を持っていれば、コーヒーショップの例のように、どんなときでも自分の参考にできることを拾っていけると思います。スタッフには意識をもって、常に向上してほしいと願っています。

今後の目標を教えてください。

開業から日が浅く、日々の診療を充実させることでいっぱいです。クリニックを大きくするなどの思いはなく、一般的な診療を丁寧に提供していきたいと思います。

経営者の立場としては、職員配置や機械の導入など、自分で決定できることは良かったと思います。自分の提供したい医療を行えることに手ごたえを感じています。機械のトラブルなどがあった場合も、総合メディカルが業者との間に立ってすぐに対応してくれるので、診療に専念でき、助かっています。ローン返済など、気にかかる点はありますが、総合メディカルとの協力体制を大事にして、進めていきたいと思います。繰り返しになりますが、「標準的な医療」を提供していけるよう努力していきたいと思います。

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視力・屈折検査、眼圧検査、視野検査等の機器をそろえている。
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手術は外来昼休みの間に実施。
田中院長は休む間を惜しんで診療に従事。
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白内障手術で欠かせない各検査を専門性の高い視能訓練士が実施。
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視能訓練士2名体制で行う検査が同院の強みとなっている。

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