俵IVFクリニック(静岡県)の医院開業事例


外観


内装

開業タイプ 移転開業
所在地 静岡市駿河区
科目 婦人科(生殖医療)
病床数 なし
俵IVFクリニック
〒422-8066 静岡県静岡市駿河区泉町2-20
TEL:054-288-2882
http://www.tawara-ivf.jp/

インタビュー

開業のきっかけを教えてください。

院長 俵 史子氏 学生時代にお産に立ち会い生命の神秘に感動し、入局する際に産婦人科を選択しました。その後、生殖医療に特に興味を持ち、不妊治療を専門にしていきたいと考えるようになりました。

当時、静岡県中・東部は不妊治療を受けられる体制ができておらず、患者さんを遠方の治療施設へ紹介している状況でした。
「不妊治療を学んで、静岡の患者さんが地元で不妊治療を受けられるようにしたい」と思い、愛知県の竹内病院トヨタ不妊センターでの勤務を希望したのです。
2004年には不妊センター所長に就任し、3年の任期中に3000件近い体外受精・顕微授精に携わり、多くの経験を積ませていただいたと思います。

不妊治療は患者さん一人ひとりの月経周期に合わせた治療の必要があります。総合病院ではそのようなきめ細かい治療を行う事が難しく、出身地に戻り患者満足度の高い不妊治療を提供するために、開業を考えるようになりました。

2005年あたりから開業に向けて情報を集め、テナントを募集しているビルに見学に行き始めました。そのころ、総合メディカルさんを紹介していただき、スタッフの募集や医療機器の購入などの相談に乗っていただくようになりました。2007年に駿河区中田のビルに初めてのクリニックを開業し、多くの患者さんに来院していただけるようになりました。
開業のきっかけを教えてください。
患者さんが増え、中田のクリニックでは手狭になってきたということもありますし、鉄骨テナントの2Fだったため、近くを大型車両が通ると培養室に振動が伝わるなどの要因もありました。「将来は駅から近く駐車場も広い、利便性の高いところで私の思いが伝わるクリニックをつくりたい」という気持ちもあり、現在地への移転を決めました。

2度目の開業ということで、主体的にマネジメントできたのは良かったと思います。最初の開業時は何をすべきかもわからず、慣れない土地で勤務しながらでしたので、総合メディカルさんにお任せした部分が多かったと思います。良い方向に行ったので良かったのですが、私自身が主体的に考えられなかったという反省があります。

今回は、「頼るべきこと」と「自分で判断するべきこと」を明確にできました。1回目はセーブしていた医療機器についても、医療の質の向上を目指すために導入。開業後、私自身やスタッフが、楽しく快適に事業を継続していくためには、投資にメリハリをつけることも大切だと感じています。予算と実力の兼ね合いをみながら、拡大していったことが成功につながったと思います。

  • 顕微授精の実績は年々増加している。

  • 患者さんの身体サイクルに合わせて採卵などを行う。

  • 振動の影響が少ない培養室内で受精卵を培養している。
クリニックの特色を教えてください。

「不妊治療の中で『できない』を無くしたい」と語る。
鍼灸治療により、妊娠しやすい身体作りをサポート。
当院は以下の6つの基本方針を掲げています。
(1)画一的な治療ではなく、一人ひとりに合った治療の選択
(2)治療に関するメリットやデメリット、妊娠率などを説明し、理解納得いただいた上での治療方針の選択
(3)自然妊娠を目指した一般不妊治療
(4)ベストな条件で治療に臨めるよう、治療期間、治療計画の設定
(5)妊娠しやすい体質づくりを目指し、生活習慣指導にも注力
(6)患者さんのちょっとした心配や悩みを、スタッフでサポートできる環境づくり

体外受精や顕微授精は、それぞれにメリットもデメリットもあるので、卵巣機能や年齢、治療歴などを考慮し、最も効果的と思われる治療法を選択し、提案しています。採卵・融解胚移植の実績、年齢ごとの妊娠率などを確認していただいた上で、タイミング、人工授精(AIH)、体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)を希望された場合の期待率(妊娠率)を説明し、治療方針を決めています。2008年以降、人工授精の実績と妊娠率は、ともに向上しています。

また、男性不妊外来、漢方外来、体質改善外来、鍼灸を取り入れていることも当院の特色です。男性不妊外来は、男性不妊症の専門医が診療を担当し、静岡済生会総合病院と連携し、顕微鏡下精巣精子回収術(MD-TESE)を実施しています。

漢方、鍼灸は、いずれも妊娠しやすい身体作りに効果をあげています。体質改善外来で生活習慣を見直すことで、卵巣機能や精巣機能を向上させ、妊娠につなげてほしいと思います。

患者さんには、静岡県にいながら全国トップクラスの治療を提供したいと考えています。不妊治療の中で「できない」を無くしたい。私1人では困難でも、医師間のネットワークやスタッフの力をかりて、チームで完結できるようにしていきたいと努力しています。
院内環境への配慮が行き届いていますね。

かわいらしく上品な人形が患者さんの心をなごませる。 当院はJR静岡駅から徒歩4分程の好立地で、駐車場も広く確保しています。地盤が強く、培養室への大型車や新幹線の振動の影響もありませんし、空調や清浄度、湿度管理も徹底し、患者さんやスタッフの居心地の良さにも配慮しています。インフォメーションカウンターや診察室、パウダールームにいたるまで、落ち着いた雰囲気で初めて訪れる患者さんもリラックスしていただいています。

現在初診は1日6名程度に予約枠を調整して、再診は1日約120名。2ヵ月先まで予約が入っている状態で、患者さんの支持をいただいていると実感しています。不妊カウンセラーの資格を持つ看護師だけでなく培養士などのスタッフも、患者さんの不安や悩みをお聞きする体制を整えていることが、患者さんの安心につながっているのだと思います。
今後の課題を教えてください。

総勢60名にのぼるスタッフで患者さんを支えている。 大きく分けて2つあります。まずはスタッフのレベルアップを図っていきたいと思います。当院には約60名のスタッフが勤務しており、各専門外来担当、指導担当者には、積極的に学習する機会を設けています。また、学会参加を奨励し、参加費や交通費などを補助していますので、これまで以上に外部の先進情報を吸収し、全スタッフに還元してほしいと思います。当院では週1回、全スタッフが参加するカンファレンスを開催し、情報共有を図っています。自分の専門分野だけでなく、他分野を知ることでレベルアップを図ることが目標です。

もう1つの課題は地域への還元です。不妊治療自体の理解を進めることも必要ですが、周産期、小児科との連携を強化し、ネットワークを広げていきたいと思っています。通常、不妊クリニックでは妊娠成立した際、胎児心拍が見える頃に産科施設に転院となることが多いのですが、生殖医療の立場から、周産期のリスクを見極めるためにも、転院時期を遅らせる試みを行っています。

現在、医師会への参加や学会発表などを通じて、医師に対して不妊治療の理解を進めていますが、今後はさらにネットワークを充実させ、妊娠中の患者さんの経過など、情報を共有できるような仕組みが必要だと思います。当院としても、将来的には周産期を担当する医師を採用するなど、不妊治療でできることの範囲を広げていきたいと思います。
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