もとやまファミリークリニック(長崎県)の医院開業事例


外観


内装

開業タイプ 新規開業
所在地 長崎県大村市
科目 内科、小児科、在宅医療
病床数 無床
もとやまファミリークリニック
〒856-0817 長崎県大村市古賀島町1777-1
TEL:0957-47-8555
http://motoyamafc.jp/

インタビュー

開業のきっかけを教えてください。

院長 本山 浩道氏 医師を目指したきっかけは、小学生のころに読んだ手塚治虫の「ブラックジャック」です。ブラックジャックは、どんな病気にも対応します。
かっこいいですよね。法外な医療費を請求するので金の亡者と言われますが、実は人情味あふれる温かい医療を提供しています。その姿に憧れて医師を目指すようになりました。

進学したのは自治医科大学です。ここはへき地医療ができる医師を養成する大学のため、卒業後は五島や対馬などの離島で勤務しました。

私の親が転勤族だったため、自分の子どもには転校の繰り返しを避けてあげたいと思い、2004年に大村市に自宅を建て、私は離島へ単身赴任しました。へき地医療は苦にはならなかったものの、家族と離れて暮らすことで、子供が熱を出したというような些細なことも気になり、予想外に精神面で苦労をしました。
次第に、少なくとも何かあった時に自宅に戻れる範囲で勤務したいと思うようになり、開業という選択肢が浮かびました。初めて開業セミナーに行ったのもこのころです。しかし、開業はなかなか簡単ではないことを実感し、へき地勤務を終えた後は開業を頭に置きつつ自宅近くで勤務医を続けていました。

イメージしていた開業は、あくまでも地域密着型で、自宅に近く、手が空いてさえいれば、患者さんの声に応じてクリニックに駆け付け、診療を行うという形でした。そのためには自宅からすぐ近くの物件が望ましく、また経営も大切ですから、できるだけ競合も避けなければなりません。

ネットや本で調べてみると、開業は土地選定が大切ということでした。候補地域を探してみると、家から近く、比較的交通量の多い場所がいくつか見つかりました。それらは、当時の勤務先からも近く、診療していた患者さんが来てくれることも期待できました。候補を2地域に絞り込んでいたところ、そのうちの1か所にクリニックができてしまいました。そのためもう1か所の地域にクリニックができてしまうと、私の開業の夢は永久にかなえられなくなってしまいます。「動くなら今しかない」これが開業を決意した直接のきっかけでした。
開業にあたって、苦労したことはありますか?
土地選定の次は、家内の説得です。家内は開業には消極的でしたので、ます家内を総合メディカルの「夫の開業を控えた奥様のための勉強会(セミナー名「開業医から学ぶ」開業成功への道!!)に連れて行きました。それで、なんとなく開業を納得してもらったような気がします。その後は、銀行に出向き融資の相談をしました。クリニックのコンセプトを担当者に説明し、何度も事業計画書を変更しました。そして銀行の融資が受けられることになり、銀行には、私が考えていた土地よりもっと幹線道路沿いで、より集客の見込めそうな土地を紹介していただきました。土地が決まり、資金確保もできそうとなれば、がぜん計画が現実味を帯びてきました。

次に建物の基本設計を考えました。これまでの経験から職員や患者さんの動線を考え、検査室やトイレの位置、隔離室の設置などを自分で図面にしました。数社に基本設計をお願いし、私のコンセプトを一番理解していただいた設計会社に設計依頼をし、建設会社もスムーズに決まりました。こうして当初の予定より、開業が3か月延びてしまいましたが、順調に完成にいたりました。

「開業したい」という強い思いで、銀行に足を運んで自ら交渉したのは良かったと思いました。コンセプトが十分に伝わった結果の一つが、現在の土地の紹介ではなかったかと思います。
どのようなクリニックを目指していますか?

時間外の患者さんには本山院長が調剤している 目指すのは気軽にかかれるクリニックです。ご近所さんの健康面に不安が生じたとき、「困ったときはお互いさま」と相談に乗ってあげるというスタンスです。私が長く従事してきたへき地医療では、これは普通のことで、私の一番好きな医療分野でもありました。

そしてプライマリケア。大人でも子どもでも、どんな病気であってもまずは相談を受け、診療を行いたいと思います。

さらに、可能な限り24時間365日の急患に対応したいと考えています。1人の体制では困難だと思われるでしょうが、電話で話すだけで解決することもあるでしょう。緊急を要さない状態なら翌日の受診を促します。「すぐにでも受診した方が良い」という場合のみ対応すれば、十分に急患対応はできるはずです。もちろん、1人でやる以上、診療できないことはあるでしょうが、それでも、どこの医療機関を受診すべきといったアドバイスはできます。自分にできる範囲で、困った人を助けたいと思っています。

勤務医のころ、開業医から紹介を受けた時に、「クリニックである程度処置をしておいてくれれば、患者さんも勤務医も負担が減るのに」と思うケースが何度かありました。それは医学的な問題の場合もありますし、患者さんに最適な医療を受けてもらうというマネジメントに関する場合もあります。例えば、クリニックで点滴をした上で紹介してくれれば、「患者さんも勤務医も楽だったのに」というような事例です。そのころの経験から、患者さんと病院の間に立って、勤務医の先生方に過度に負担をかけることなく、かつ患者さんが最良の医療を受けられるように医療を行っていきたいと思います。

在宅医療も大切と考えています。私は患者さんの自宅を患者さんにとって最も快適な病室ととらえ、最期まで安心してそこで過ごせる医療を提供したいと思っています。
開業から1年、現状をどのように感じていますか?

天井が無機質にならないよう青空の模様にしている ファミリークリニックの名の通り、患者さんは子どもから高齢者まで幅広いのですが、特に子どもの患者さんが多いです。子どもが怖がって来なくなるようなクリニックではだめだと思いますので、診察室におもちゃを置き、子どもが遊んでいる間に診察できるようにしました。

医師の中には、音が出るおもちゃを嫌がる方もいらっしゃいますが、聴診器を通じて聞こえる音は別物ですので、私は気になりません。また、レントゲンは子どもたちが怖がらないようにキャラクターの壁紙にし、隔離室もそれぞれ絵柄を変えた壁紙で、楽しい雰囲気にしています。

また、地域の人たちを知るためにも、院内に留まっていてはいけないと思っているので、地元の祭りに顔を出したり、子ども会の会長も担いました。子どもたちは受診するとき「○○ちゃんのお父さんに診てもらう」と気軽にやってくるようです。それが当院の強みでしょう。

患者さんには救急用の携帯電話番号を全員に渡しており、休日や時間外の急患はできるだけ断らす、電話相談もいつでも受けるようにしており、好評をいただいています。「何かあったらいつでも電話がつながる」という安心感があるためか、頻繁に電話がかかるようなことはありません。また、通常の時間は院外処方ですが、救急対応ができる院内薬局を持っているのも特色だと思います。夜間受診の安心感も患者さんから支持を得られている要因だと思います。

  • 子どもが怖がらないよう配慮したレントゲン室

  • 隔離室の壁紙は子どもが好きなキャラクターを使用

  • 子どもが飽きないようプレイルームも完備
課題や今後の目標を教えてください。
今一番の問題は看護職員の確保です。特に午後のパートはなかなか見つかりません。給与を上げるか、常勤看護師を雇用するか、いずれにしても、何とかしないと外来がパンクしそうです。また、性格的に話が長いので、カルテ記入に時間がかかってしまっている現状があるので、メディカルクラークの雇用も考えています。

そのほか、定期通院が必要な患者さんの中には、仕事の関係で診療時間内に受診ができず、病気の管理が困難になっている人が相当数いると実感しています。このような人たちに向けて、夜間予約制の診療も始めたいと思っています。予約に限定すれば、所要時間を最小限にすることができると考えています。

在宅の患者さんはまだまだ少ないのですが、もう少し増やしていきたいと考えています。
収益が上がれば休みも取れると思うので、早く経営を安定させて休みを取れるようになるのが目標です。
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