生活習慣病教室で講演する茂山院長
患者さんや地域の人にも人気のミニコンサート
私は学生時代、軽音楽部に所属しており、仲間とジャズやフュージョンを演奏していました。音楽は気持ちを和ませますから、患者さんや地域の人にも、そういう場をつくりたかった。
待合室のピアノも置き場所を最初から決めていたくらいです。医療機関は、健康な時には行きたくない場所ですが、当院が地域の公民館的な役割になれればいいなという思いもありました。病気になってから来るのではなく、健康なうちから来てもらい、病気を予防する場所になったらいいなと思っています。
公民館的な役割の一環として行うミニコンサートの当日は、糖尿病予防の工夫をした弁当を準備し、管理栄養士がランチョンセミナーを開催します。調理の工夫のほか、「野菜は食事の最初に食べる」など、食べ方の工夫で、病気を予防できることもたくさんあります。おかげさまで、ランチョンセミナー参加希望者は毎回、あっという間にいっぱいになっています。本来、栄養指導は診療報酬の加算が取れるものですが、当院では算定していません。イベント的な雰囲気で話を聞いてもらう方が、患者さんの理解は深まると考えているからです。
ミニコンサートは、前に勤務していた病院の医師や看護師などに協力してもらい、ポップスを中心に演奏しています。私もベースで参加し、最近では「ひこうき雲」や「レットイットゴー」など、参加者に馴染みのある曲を選んでいます。患者さん以外のご近所の方も楽しみにしてくださっており、地域の仲間になれたと実感しています。