開業事例 詳細内容

あきもとこどもクリニック

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外観
外観

内装
内装

施工 新規開業
所在地 福岡県福岡市
科目 小児科
病床数 無床
あきもとこどもクリニック
〒814-0011 福岡県福岡市早良区高取1-28-24
TEL:092-852-2570
http://www.akimoto-clinic.com/

インタビュー

開業のきっかけを教えてください。
私はもともと、母校の宮崎大学医学部附属病院小児科に勤務していましたが、1992年、米国に留学する機会を得て研究することの楽しさを知りました。帰国後、宮崎県の市中病院での勤務も経験しましたが、もう少し小児循環器の研究を続けてみたいと思い、東京女子医科大学循環器小児科の門をたたきました。そこでは、「先天性心疾患の遺伝子診断」を研究テーマに、研究職として勤務していました。先天性心奇形の原因遺伝子を探し出したり、家族性不整脈に関与している遺伝子異常を同定する研究の日々の中で、研究成果を学会で発表したり、論文を書くことが生活の基本スタイルでした。

一方でアルバイトとして、都内のがん治療専門診療所や、新潟の雪深い地方の在宅診療所で働く機会もあり、末期がんの患者さんや独りで寝たきりでいる高齢者など、小児科診療では経験してこなかった人々と出会いました。中でも私の転機となったのが、白血病の患者さんとの出会いでした。

院長 秋元 馨
院長 秋元 馨

患者さんのご両親はクリスチャンで、聖書の教えを強くもって生きていらっしゃいました。お話をするうちに、「医局で勝ち抜いて地位を得ていく」という大学の常識に不安を感じるようになりました。自分の研究が人のために役立っているのか疑問を感じるようになり、また研究室で黙々と実験に打ち込むことに迷いを感じるようになったのです。

この方たちとの出会いで、次第に「自分のできる範囲できちんとした医療を提供したい」「自分のスタイルで臨床に戻りたい」という気持ちが強くなり、開業を検討するようになりました。
開業にあたっては、東京近郊も検討しましたが、出身地である長崎県佐世保市に日帰りできる距離であり、これまで何度も学会で訪れた福岡市で開業することに決めました。
福岡市内では数か所を候補にしましたが、早良区高取は家族帯同の転勤族が多く、文教地区でもあることから、これまでの私の経験が生かせる土地だと判断し、2002年2月に開業しました。

開業にあたり、苦労されたことはありますか?
福岡での開業は、地縁、血縁のない「落下傘開業」のため、福岡での小児科医としての活動がなかったことが当初は影響しました。
地元医師会への入会をなかなか認めていただけなかったことと、小児科の先生方との交遊もありませんでしたので、患者さんを紹介する二次病院との連携作りも苦労しました。
開業初日の患者数は2人。ひと月の平均来院数は1フ人と、苦しい門出でした。開業のために準備した運転資金も足りず、国民金融公庫から追加融資を受けるなどしましたが、開業から1年ほどで軌道に乗るようになりました。

患者さんの多くはロコミで来院しています。また、医師会にも入会でき、現在は小学校の校医や保育園の園医の仕事もさせていただき、地元の小児科として認めていただいています。10年には医療法人化し、これからも地域社会に根ざした医療を提供していきたいと考えています。

痛みや不安を和らげるよう笑顔を絶やさない
痛みや不安を和らげるよう笑顔を絶やさない

どのようなクリニックを目指していらっしゃいますか?
小児科を標榜していますが、家族の健康相談にも対応できるようなファミリークリニックを目指しています。
私は1995年に洗礼を受け、クリスチャンになりました。クリニックの全員が聖書を学ぶクリスチャンであり、同じ精神のもとで働く職場としたいという思いもあります。ですから、理念を「喜び、平和、知恵」としました。
「喜び」は、聖書の箴言17章22節にある好きな聖句の一つです。「喜びに満ちた心は治療薬としてよく効き、打ちひしがれた霊は骨を枯らす」。

「平和」は、ローマ人への手紙12章18節の「できるなら、あなた方に関するかぎり、すべての人に対して平和を求めなさい」。
「知恵」は、ヤコブ1章5節の「あなた方の中に知恵の欠けた人がいるなら、その人は神に求めつづけなさい」。
一般的には、医療機関の理念に「喜び」「平和」「知恵」という言葉は使わないかもしれません。けれども、それぞれの言葉が聖書に根ざした深い意味を持ち、医療を提供する人が欠かせない精神だと考えています。ですから、就業前にはその日のスタッフ全員で、聖書の言葉を仕事場でどのように実践できるかを話し合っています。
ハード面ではどのような工夫をされていますか?
子どもがリラックスでき、子どもの家族もほっとするような、安心できるこどもクリニックを目指しています。待合室や診察室、処置室は、子どもたちにとって楽しめる場所になるよう工夫しています。
待合室には、機関車やキッチンのままごとセットなど、木製のおもちゃを置いているほか、絵本などの読み物もあります。保護者向けには、「薬の飲ませ方」「解熱剤の使い方」といった病気の時に役立つ情報や、「おたふくかぜ」「とびひ」など小児に多い病気の症状を解説リーフレットを置き、自由に読めるようにしています。

診察室は、葉っぱの模様の壁紙や観葉植物、かわいらしい恐竜の置物を置いています。通常は「怖い」と感じる診察室ですが、「ジャングルに入るみたい」というワクワク感をもってほしいと思います。また、注射や点滴を行う処置室は、子ども向けのビデオを流し、痛みや退屈感を紛らわせる工夫をしており、感染症が疑われる患者さん用には別室も準備しています。

恐竜と熱帯魚が迎えてくれる診療室
恐竜と熱帯魚が迎えてくれる診療室

待ち時間対策についても、電子カルテや予約システムを開業当初から導入し、できるだけ待っていただかなくて済むように配慮しています。
患者さんが、診察に訪れた時よりも、安心した気持ちでクリニックを後にできるように心がけています。

今後の目標を教えてください。
これまで開業小児科の外来では、呼吸器感染症や嘔吐下痢症など、ウイルス感染症の患者さんを数多く診察してきました。またアレルギー疾患に関しても、気管支ぜんそくが主なテーマでしたが、最近は、食物アレルギーに関心が高まっているようです。また、乳幼児の予防接種の種類が増えたこともあり、ご両親への正確な最新の情報を伝えることが必要だと感じています。

最近は、ADHDやアスペルガー症候群など「発達障害」が広く認知されるようになり、子どもたちの発達をより適切に判断することも求められるようになってきました。私自身も、「発達障害」に関心が深くなっており、積極的に勉強を進めています。

当院がある地域は教育に熱心なご両親が多く、子どもたちの抱えるストレスに上手に対処するよう、ご両親へのアドバイスも必要だと思うことがあります。このため「子どもの心」の研修会や、子どもの心の診療医研修会、思春期の臨床講習会などに積極的に参加するように心がけています。

感染の疑いがある患者さん用の別室
感染の疑いがある患者さん用の別室

紆余曲折がありながらも、開業12周年を迎えました。今考えると、お金も地縁・血縁もない土地で開業するという無謀な開業計画でしたが、さまざまな人に助けられながら、ここまでやってこられたと感じています。誠実に、患者さんやその家族と向き合う姿勢を継続していくことが大切だと思っています。
ビルクリニックですので、診療スペースを拡張するのは難しいですが、応援医を探すことができれば、2人体制で、より幅のある診療ができるのではと考えています。私自身は、「子どもの心の相談医」としてのスキルアップを目指していきたいと思います。

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