のびのびこどもクリニック(愛媛県)の医院開業事例


外観


内装

開業タイプ 新規開業
所在地 愛媛県松山市
科目 小児科
病床数 無床
のびのびこどもクリニック
〒791-8025 愛媛県松山市衣山1-188
TEL:089-926-1555
http://www.nobinobi-kc.info/

インタビュー

開業のきっかけを教えてください。

院長 野本 勝弘氏 医学部に入学したときは、進路を決めていたわけではありません。小児科を選択したのは、「子どもが好き」ということが基本にあったように思います。全身を診ることができる診療科は、内科か小児科に限られます。そういう意味で、小児科は自分のやりたい医療ができる、やりがいのある診療科だと思います。子どもは、とても素直です。痛いと泣きますし、病気が治ると笑顔になります。大人と比べて、分かりやすいのも魅力の一つだと思います。

広島大を卒業後も同県の病院で長く勤務してきました。国立療養所広島病院小児科、県立広島病院新生児科・小児科、広島市立舟入病院小児科など、重度の心身障害児や、超未熟児で生まれた子の成育支援などに関わってきました。

仕事のやりがいを感じていましたが、2009年、家庭の事情で愛媛県に戻ることになり、実家の八幡浜市からアクセスのよい松山市の愛媛生協病院に勤務させていただくことになりました。
40歳くらいの時、体力的な面から将来について考え始めました。病院では、当直、夜間救急の対応もあります。この先、年齢を重ねていったとき、勤務医としてやっていけるだろうかと考えたのが、開業の直接のきっかけです。専門的に疾患を絞るのではなく、小児科全般を診察できるクリニックにしたいと考えました。
開業を決めてからオープンまで、どのような準備をしましたか。

「子どもの気持ちが楽になること」を第一に考える 「松山市内で開業を」と考えていましたが、具体的にどのように取り組めばよいのか当初は良くわかりませんでした。そこで、愛媛に戻る前に知り合っていた総合メディカルの方にコンタクトをとり、開業場所を初めとするリサーチからお願いしました。

土地や建物を自身で準備するのは難しいため、賃貸での開業を考えていました。そして、「近隣に小児科が無いこと」を第一の希望条件としている中、総合メディカルがショッピングモール内にある物件を紹介してくれました。「患者さんが集まりやすい」「建物を賃貸契約できる」「駐車場の心配がない」という好条件が重なっていたため、ここでの開業を決めました。

「賃貸」ということで、既存の建物に入居することになるかと思っていましたが、建物は自由に作ってよいとのことでしたので、設計段階から私の希望を取り入れることができ、子どもたちの気持ちが楽になれるクリニックができあがりました。総合メディカルに相談してから約1年半後の12年10月、「のびのびこどもクリニック」として開業しました。
「こどもの気持ちが楽になれる」環境づくりとして、どのような工夫をしていますか。
こだわったのは「子どもの目線」です。普段見慣れない医療機器などは、とても怖いものに感じると思います。ですから、レントゲンは動物たちのイラストを施したものを使用しています。「Zooバージョン」のシステムは機器自体が医療機器らしくありませんし、天板も優しい肌触りでひんやり感を少なくしています。受診する子どもたちも、リラックスした状態で検査を受けているようです。
処置室は、混雑を避けるために広めに設計しています。また、点滴台はベッドではなく、マットを使用しています。子どもたちが点滴を受けている間、保護者の方も一緒に横になってもらえる工夫です。子どもたちが安心するのはもちろんですし、家での看病に疲れている保護者の方に、少しでも休んでもらえればと考えています。

診察室におもちゃを置いているクリニックは少ないと思うのですが、当院ではたくさんのおもちゃを置いており、それがとても役立っています。例えば、きょうだいを連れて受診する方がいますが、1人目の診察を終えて2人目を診察する際、1人目は飽きてしまって落ち着かなくなります。そこでおもちゃがあれば、1人目の子は静かに遊んでくれるため、2人目もきちんと診察できますし、保護者の方にも丁寧な説明ができるのです。
壁紙にも気を配りました。待合室や処置室の壁紙はディズニーのキャラクターを使用しています。また、天井には青空と雲を描き、処置室のカーテンも雲の絵柄を使用しています。体が辛く、気分が落ち込んでいるときも、青空の下にいる感覚を思い出し、ディズニーのキャラクターに元気をもらえればいいなと思います。

絵本や子ども用の雑誌も、子どもを飽きさせない工夫があります。「○○を探そう」という内容や戦隊物キャラクターの本は、子どもが1人でも楽しめますから、受診に同行しているおばあちゃんなどから「ゆっくりできる」と好評です。また、女の子向けキャラクター絵本は出版されている物が少ないのか、とても人気で「どこで売っていますか」などの問い合わせもあります。
クリスマスやお正月、七夕など、季節ごとに院内のレイアウトを変えています。これはスタッフの楽しみでもありますし、子どもたちにも人気があります。これらのアイデアは、妻の明日香事務長の発想です。3人の子育て経験が生きていると感謝しています。

  • レントゲンには動物のイラスト

  • 点滴時は、親子一緒に休めるようにマットを使用

  • 処置室の天井やカーテンに広がる青空と雲
課題や今後の目標を教えてください。

子どもたちを支えるスタッフ 縁のない土地での開業ですから、地区の祭りに参加したり、乳児院の嘱託医になるなど、地域に溶け込む工夫もしてきました。地元のフリーペーパーには、医師会からの依頼で原稿を掲載するコーナーもありますので、積極的に引き受けるようにしてきました。

開業から1年が過ぎ、患者さんの数は毎月伸びています。子どもたちが「あそこの病院なら行く」と言ってくれるそうで、リピーター率は高くなっています。また、「子どもが行きたいと言う」と、母親たちのロコミでも広がっているようです。

当院は、「ヒツジの親子」をキャラクターとして使用しています。開院時は院内の案内用に使用していましたが、開院から半年後くらいに、屋根の上に大きく描きました。以前は「行きたいけど、場所がわからない」という方もいらっしゃいましたが、「ヒツジの親子」の目印が患者増に一役買ってくれているようです。
患者さんが増えても、待ち時間が長ければ、子どもの気持ちは楽になりません。その意味で、待ち時間短縮のために導入した予約システムもうまく稼働しています。再診時にパソコンやスマートフォンから予約を入れられ、診察の進行状況が分かる仕組みです。順番が近付けばメールでお知らせします。若い世代の保護者は、スマートフォンを使いこなし、上手に受診に生かしてくれているようです。また、スマートフォンを使用できないおばあちゃんでも利用できるように、一般電話からも予約ができるように配慮しています。

開業から1年は、予想以上に順調に進んできました。いつまでも子どもたちが来てくれるように、これまで以上に工夫していきたいと思います。小児医療についての勉強を進めることは当然ですが、子どもたちに飽きられない、子どもたちが行きたくなるクリニックにしていきたいと思います。
会員登録(登録無料)
DtoDの開業支援
医院開業事例
医院開業コンサルタント紹介
開業支援協力企業
オススメ開業コンテンツ
DtoDの医療モール
失敗しない医院開業手順
科目別/医院開業動向情報
エリア別/医院開業動向情報
オススメ継承開業コンテンツ
失敗しない医院開業手順
医業継承とは?
初の第三者継承 医療をつなぐ物語