開業までの流れ

STEP08/医療機器などの選定・アドバイス

このステップですべきこと

このステップですべきことのイメージ
  • 診療方針やニーズに基づいて必要な医療機器・メーカーなどを選定する
  • 将来性や維持費なども考えて、機器選定や導入方法を検討する
  • 主要な機器は、院内の間取りやレイアウトを決める段階で決めておく

理想だけではなく、採算性も含めた検討が必要

クリニックで提供する医療の範囲や質にも大きく関わってくるのが医療にまつわる機器の選定です。

診療科目や方針によって、医療機器の種類や規模は異なります。医療機器の選定は、多くの医師が迷うステップです。しかし、1人の医師としてだけではなく、経営者の目線にも立ちながら合理的に判断することが求められます。

たとえば、CTやMRIなどの高額な医療機器を無理に購入すると、ほかに充てるための予算が不足したり、万が一のための融資枠を消耗してしまいます。連携先などに依頼できる部分は割り切って、クリニックの役割に合わせた医療機器の選定をする必要があるのです。

一方で、「電子カルテ」は、どのような診療科でも導入するメリットがあるでしょう。
このように、必要だと思われるものをリスト化し、資金計画などを踏まえて導入の優先順位をつけていきます。さらに、「開業時に導入するもの」と「将来導入したいもの」を区別することも必要です。

稼働率や採算性を見据えて導入を検討

稼働率や採算性を見据えて導入を検討のイメージ

「必須ではないが、理念を実現するためにもぜひ導入したい」と思うような機器がある場合は、稼働率や採算性を踏まえた検討をすることがポイントです。
「使うか/使わないか」ではなく、「1日に何人の検査を行うと、何年で採算がとれる」といった、経営者的な目線を持つことが肝心です。また、「あったら便利だな」と思うものは、同時に「現状はなくても平気」なものかもしれません。事業計画と照らし合わせて、無理のない範囲で導入しましょう。

前述したように、CTやMRIといった高額な医療機器は、地域の病院と連携して対応する方法もあります。また、血液検査なども、ほとんどの場合は外注業者を利用したほうが、手間やコストもかかりません。

必要な医療機器のリストが固まってきたら、いよいよ具体的な製品選びを始めます。 機器の性能と価格だけを見るのではなく、細かいグレードの違いや、「保守管理料や消耗品費はどれくらいかかるか」といったランニングコストも確認しながら、複数社の製品を比較しましょう。

医療機器導入の際の考え方の一例

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ここに注意

開業時の理想が高く、「なるべくたくさんの検査を自院でこなせるように」と、大型機器に過大投資をしてしまうと、その後の経営が圧迫されかねません。機器の導入は、キャッシュフローと照らし合わせて慎重に行いましょう。

また、医療機器類のセレクトは設計にも深く関わります。大型機器の選定と院内のレイアウトを分けて考えていたために、機器が室内にうまく収まらず、追加の工事が発生するケースも考えられるのです。
医療機器に関する情報は、設計・施工業者とも共有しておく必要があるでしょう。

開業後は「病院とはやるべきことが変わる」という意識が必要

開業後は「病院とはやるべきことが変わる」という意識が必要のイメージ

医療機器の導入を検討する前に理解しておきたいのが、「開業後は、病院よりもできる検査や処置が、必ず減る」という点です。
言い換えれば、「病院とは役割が変わることを理解して、自院がやれることに絞る」ということになります。そのため、診療方針や地域のニーズを叶えるために必要な医療機器のみを、上手に選び取ることが必須です。
開業後も病院と同じことをしようとして、費用対効果を考えずに高額な医療機器を購入してしまうと、その後の固定費や維持費の負担に長く苦労する結果となります。

また、開業歴の長い他クリニックのラインナップなどを参考にしてしまうと、自院のニーズや資金の使い方を見誤る可能性があります。
開業歴の長いクリニックは、最初から現在の医療機器が揃っていたわけではないかもしれません。あくまでも、自院の診療方針と、地域に対してできることを軸に、導入すべき医療機器を固めていきましょう。
決して「重装備=優秀」とはいえず、フットワークの軽さを失うことも、経営においてはデメリットになり得るのです。
医療機器の調達方法については、可能な限りは購入ではなくリースを選択したほうが、融資の枠を上手に活用できます。機器の更新や増設などにも柔軟に対応できるでしょう。

適切なデータ分析から医療機器の選択をサポート

医療機器の稼働率や損益分岐点などはある程度予測できても、実際にその通りに稼働するかといった分析までは難しいものです。
総合メディカルでは、診療圏の調査結果における地域のニーズや、事業計画内での採算性などを踏まえて、適切な機器の選定を支援しています。診療科目や医師の得意分野、実現したい医療などに応じて、複数のメーカーから、具体的な機器の選定や、それにまつわる適切な資金調達計画をご提案しています。メーカー比較、価格調整なども幅広く対応しています。
また、開業時だけでなく、開業後の収支のシミュレーションを踏まえた提案を行っており、将来的な機器の追加などを組み合わせたプランニングも可能です。