1. 現役の医師が語る非常勤活用術
  2. 若手医師向け、非常勤をしながらのキャリア設計のすすめ

現役の医師が語る 非常勤活用術

若手医師向け、非常勤をしながらのキャリア設計のすすめ

ライター医師プロフィール
年齢 : 40代前半 性別 : 女性 科目 : 内科 非常勤という働き方の魅力のひとつは、ワーク・ライフ・バランスについてケアしながら働けるということでしょう。
特に研修が終わったころの若手医師の先生方の多くは、大学などでオーベンとして研修医の教育に携わっていたり、大学院などで学位取得のため勉学や研究に励んでおられ、収入面では恵まれず、非常勤としての収入が欠かせないものでもあります。
私も多分に漏れず、研修が終わった後、大学に戻り大学院生として専門分野の研究に勤しんでいました。そのころ一番大変だったのは、大学院生であるため、学費を払わないといけず、さらに医師としての給料は大学から出ないといった状況でした。救いは大学院生であったため当直として拘束される時間が少なく、いくつかの非常勤の仕事ができたことでしょう。その中で良い経験ができたと思えるお仕事をご紹介しておきます。

実際に勤務した非常勤での2つの仕事

1:小さな内科クリニックでの外来
主にプライマリケアを行っている小さな内科クリニックでの外来でした。難しい症例は多くありませんが、多岐にわたる症例を診療しなければなりません。私は研修先の病院の関係でなかなかプライマリケアの勉強ができませんでしたが、この非常勤の仕事を通して、インフルエンザ、肺炎、膀胱炎から白癬、蕁麻疹などを勉強できたのは、貴重な経験でした。特にスタッフの方が漢方に詳しく、漢方を勉強するきっかけにもなりました。

2:自分の専門性を活かした仕事
私は、透析が専門なので、その専門性を活かして、小規模な病院で透析管理の仕事をしたことは、非常によい体験でした。大体6~8人くらいの透析患者さんの透析管理と合併症管理を週1回、夜6時から11時に行うというものでした。業務自体は苦になりませんでしたが、専門性の高い仕事であり夜間帯でもあるので、時給が良く、更に長めの時間設定でしたので、収入面としては大きかったです。また、日中の研究や業務に支障なくできたこと、同じ患者さんを対応する機会が多く「なじみの患者さん」も増えてやりがいが大きかったこと、安定している患者さんが多かったので空いた時間で論文などを読む時間が多く取れたのも魅力でした。

まとめ

研修が終わったばかりの若手医師の方は、実務や研究、試験、勉強会など、多忙な毎日を過ごされていると思います。非常勤で収入を得ることも大事ですが、非常勤先での経験はかけがえのないものになります。色々な経験をつむことが出来たことは医師としてのスキルアップを考えると良い経験でした。若いときは色々と是非経験してみてください。