1. キレる患者さんは若年層よりも中高年層に多い?年齢を重ねた人が受付で爆発してしまう理由

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2017.07.28

キレる患者さんは若年層よりも中高年層に多い?
年齢を重ねた人が受付で爆発してしまう理由

一見すると良識のありそうな中高年層の患者さん。そんな人が、糸が切れたかのように激昂(げっこう)する姿を、病院内で見かけることがあります。こうしたトラブルが起こる裏側には、一体何が隠れているのでしょうか? 今回は、「キレてしまう患者さん」の背景を理解し、その対応にあたる病院関係者へのヒントをまとめます。

キレやすい患者さんは、どんな人?

病院の受付と同じく、激昂する人々の対応に悩まされている現場がほかにもあります。その代表的なもののひとつが、電車の駅構内です。公共の場で激昂してしまうのは、どのような人なのか、民営鉄道協会の調査結果を参考に分析してみましょう。

同協会が発表している平成27年度の『鉄道係員に対する暴力行為の件数・発生状況について』によると、加害者の年齢は40歳未満が34.8%、40歳以上が60.8%となっています。「人目をはばからず激昂してしまう人といえば主に若年層」と予想する人も多いなか、実際は心身ともに成長した大人も同様に良識を欠いた行為に及んでいるのです。

さらに、曜日ごとに暴力行為の発生件数を見ると、月曜日が極端に少なく週末に多いことから、「平日は仕事で忙しく、週末になってから行動に踏み切る」といった人物像が浮かび上がります。

患者さんがキレる本当の理由とは?

そもそも、激昂する人は、一般に「キレる」という表現が浸透しているとおり、それまでつながっていたものがプツリと切れたかのように感情を爆発させてしまう人です。つまり、激昂するのはたまりにたまったものがあふれた結果であり、そのとき目の前で起こっていた問題は、爆発の「きっかけ」でしかないとも考えられます。

その仮定を裏付けるように、前述の調査結果においても、とりわけ夏や年末に問題の発生件数が多くなっていました。厳しい暑さで肉体的にも精神的にもつらい夏や、なにかと過酷な状況におかれがちな年末は、たしかに深刻なストレスがたまりやすい季節です。

さらに、現代社会においては終身雇用制度はすっかり過去のものとなり、収入や社会的地位、親の介護や自分の健康、老後の問題など、年を重ねるほどに抱える不安が大きくなるケースも多々あることでしょう。

キレてしまった患者さんと対応者を理解するには?

ストレスをためこんだ人は、潜在的に「キレる機会」を伺っていると言っても過言ではありません。なぜなら、爆発するとしても、自らの安全を確保しておく必要があるからです。つまり、激昂したときに自分が不利益を被りそうな相手ではなく、言い返してくることが出来ない相手を無意識に探すのではないでしょうか。

たとえば、医師の前では特に問題なく振る舞っていた患者さんでも、担当者が小さなミスをした瞬間、ここぞとばかりに怒りをぶつけるケースがこれにあたります。したがって、そうした出来事については、その患者さんや対応者に問題があったものと認識するだけでは現状を正しく理解できていない場合がありそうです。

患者さんによく「キレられる」対応者は、たしかにミスが少し多いのかもしれません。しかしながら、「激昂するにあたって安全かつ無害な相手」として標的にされやすい立場にあることも、原因のひとつと考えられます。一方で、激昂してしまう患者さんは、どこかで爆発させて発散しなくてはならないほど、社会的な不安をはじめとした深刻なストレスにさいなまれ続けているうつ病予備軍なのかもしれません。

「キレる」患者さんを日常的に苦しめている社会問題があるとすれば、それらをすぐに解決することは困難です。しかし、爆発する人の感情の裏に一体何があるのかを冷静に理解しようとする姿勢は、職場の健全な精神衛生管理や、患者さんへの対応力を高める大きな助けとなりそうです。

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