1. 「ポケモンGO」がうつ病改善に貢献!運動促進アプリとして心理学博士が注目

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2016.10.19

「ポケモンGO」がうつ病改善に貢献!
運動促進アプリとして心理学博士が注目

運動不足は、現代人が克服すべき深刻な課題の1つです。スポーツに興味がなく、ジム通いも続かない。比較的若い世代の人々もその例外ではなく、適度な運動を促そうにも実践するのは難しいと感じたことのある医師もいることでしょう。

ところが今、本来インドア派の人々に外を散歩する機会を与えている画期的なアプリが登場し、世界を席巻しています。それが、任天堂の生んだ人気ゲームとして名高いポケモン・シリーズの、スマートフォン用ゲームアプリ「ポケモンGO(ゴー)」です。

うつ病改善に貢献!心理学博士が「ポケモンGO」に注目

米国では、「ポケモンGO」の発売から1週間も経たないうちに、ソーシャルメディア上で、アプリを始めた人々による共通の発言が目立ち始めました。「(長らく引きこもっていたが)久々に外出して気分がいい」「(普段は人と話す機会などないが)散歩中に出会った他のプレーヤーと話した」など、自らの精神的な健康に対する影響をつづったものです。

それに注目した心理学博士John M. Grohol氏は、「ポケモンGOがうつ病患者の助けになっている」とコメント。メンタルヘルスの情報サイト「サイク・セントラル」が発表したその記事は4万人にシェアされています。

「適度な運動」がうつ病をはじめあらゆる精神障害の改善に有効であることは既に広く知られていますが、どうやらこのゲームアプリは、それを人々に上手く促していると言えそうです。

さらに、ポケモンGOが人々の精神衛生を整える役割を果たしているのは、「運動」だけではありません。キャラクターの出現場所についての情報交換や持っているキャラクターの交換など、外出中に出会ったプレーヤーとの「対面コミュニケーション」の機会も提供してくれるといいます。これもまた、人間の精神衛生を整える助けとなる要素です。

エクササイズアプリとして最適?人に外出を促す「ポケモンGO」

「ポケモンGO」は、拡張現実(現実環境をコンピュータにより拡張する技術)を得意とする米企業ナイアンティック社と任天堂が共同開発した端末のGPSやカメラなどを駆使して進めるゲームアプリです。従来のゲームと決定的に異なるのは、プレイヤーがスマートフォンを持って物理的に「移動」することが必須になる点です。

捕まえるべきキャラクターたちが、現実世界の至る所に出現。それがこのゲームの醍醐味(だいごみ)です。「300メートル先に〇〇がいる」というような情報を頼りにその場所まで実際に行き、スマートフォンのカメラを通して「見える」キャラクターを捕獲します。

なかには、「キャラクターの卵をかえすために10キロ歩こう」という、運動不足の現代人には少々ハードルの高い要素も含まれているとか。さらに、自動車運転中などのプレイを避けるようメーカー側が配慮しており、プレーヤーが一定のスピード以上で移動するとポケモンを捕まえることができない設定になっているため、歩くことが原則です。せっかちな人には難しいかもしれませんが、何日もかけて少しずつ散歩を続ける目標になるのではないでしょうか。

運動に無縁な患者さんにエクササイズをすすめるアプローチ

Grohol氏が指摘しているとおり、うつ病の改善に効果があると分かっていても、患者さんに実践を促すのは困難です。たとえばエクササイズの効果を平易に説明した上で「なるべく外を散歩して、人と話す機会を持ってください」と指導したとしても、実際の行動に結び付けるのは容易ではないでしょう。

たとえうつ病の患者さんでなくとも、運動不足の現代人が意欲的に取り組むきっかけ探しには医師も苦労します。そのため、運動に疎遠な患者さんにこそ身近なゲームアプリは、今までにない運動促進アプローチとして活躍してくれそうです。

「ポケモンGO」が他のゲームと一線を画している目新しさは、現実世界とゲームの融合。これまでポケモンをまったく全く知らなかった大人まで魅了し、「仕事帰りの散歩習慣」につながっているといいます。

夜間における1人歩きの危険性や歩行中のスマートフォン利用に伴う事故やけがなど、注意すべき点も多々あるものの、「遊ぶ散歩」を提供してくれるアプリが、これからも人々の健康的な習慣作りに役立ってほしいものです。

注意
歩行中のスマートフォン操作は危険です。必ず安全な場所で立ち止まり、周囲を確認してから画面を見るようにしましょう。

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