開業医、開業希望医、必見!在宅医療の質を高めるアイデア集

【第3回】 集患の工夫

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相談室を設置し在宅医療の相談を受けつける
~医療法人ゆうの森 たんぽぽクリニック(愛媛県松山市) 永井 康徳 理事長~

多職種のメンバーが
さまざまな相談に対応

たんぽぽクリニック 永井理事長

医療法人ゆうの森たんぽぽクリニックでは、2013年より「在宅医療なんでも相談室」を院内に設置。連携先との窓口として機能するほか、全国の医療従事者やケアマネジャー、患者家族などからの在宅医療に関する相談を無料で受け付けている。

永井康徳理事長は、相談室には3つの狙いがあると話す。
「1つ目は病院の地域医療連携室のように連携の窓口を一本化し、連携先と顔の見える関係をつくること。2つ目は病院から紹介を受け退院カンファレンスなどを行う間、同じ担当者が一貫して患者さんの相談に対応し、安心して在宅へ移行できるようにすること。3つ目は、急性期病院の医師や看護師など、在宅医療をよく知らない人たちのための相談窓口になることです」

「多職種のチームで質の高い在宅医療を提供する」という理念を掲げる同院では、相談室も永井理事長、看護師、ソーシャルワーカー、事務スタッフと、異なる分野のメンバーで構成されている。相談は主に専用ダイヤルとメールで受けつけ、近隣であれば面談も行う。

相談内容は、連携先の病院からの患者受け入れの依頼、受け入れ先の紹介依頼も全国から寄せられる。前者では、一つの連携先につき固定の担当者が対応しているため、より密な連携が可能。後者では、その地域の在宅医療に対応している診療所を調べ、永井理事長の知り合いを紹介することもある。

経験に基づくアドバイスは
迷いを解消し安心感を与える

永井理事長を筆頭に多職種で相談に対応

そのほか、患者の意思決定に関する相談も少なくない。たとえば、家族が入院している看護師からは「本人が胃ろうを決断したが、同僚の看護師からは『その年齢で胃ろうにするのはどうなのか』といわれた」という相談があった。

「私は、『食べる努力をするための積極的な胃ろうというのも一つの選択肢、本人や家族が望み、それを決断されたのであればいいのではないか』とお話ししました。するとその方は『その言葉が聞きたかったんです』と、とても安心されていました」(永井理事長)

相談室の効果について永井理事長は、「以前は月に10件ほどだった新規患者数は、2倍近くに増えました。また、全国各地からの相談に応じてきたことで、在宅医療を普及させるという役割も果たせているのではと考えています」と語る。

同院では2016年に診療所を有床化しているが、ここでも相談室の機能が重要となる。 「7~8割の患者さんを自宅で看取りますが、独居や家族に介護力がないため、ホスピスや元の病院に移る場合もあります。しかし人間関係の変化は大きなストレスです。当院に入院すれば、在宅と同じスタッフで看取れます。また、患者さんの病態を心配し在宅に帰せない病院の先生もいます。いったん当院で受けて自宅に帰す流れをつくれば、安心して帰せるようになります。これらの手続きの窓口も、相談室が担っていければと期待しています」と、永井理事長は話す。

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